Kリーグ八百長:「暴力団が選手を埋めて脅した」(下)
軍人チームの尚武、内部で何が…?
サッカー界では2009年から、尚武の試合パターンがおかしいとのうわさが流れていた。ある現役選手は「尚武は昨年、非公式のスポーツTOTOサイトで『八百長チーム』と呼ばれていた。下半期は『尚武の負け』に賭ければ必ず金が入るとされ、尚武の倍率が低くなっていた」と話した。尚武は09年、正規リーグで6月まで9勝2分け2敗だったが、7月以降は1分け14敗で、昨シーズンも7月以降は6分け11敗だった。
崔成国は検察の事情聴取に対し「八百長の事実を後からコーチ陣に伝えたが、黙殺された」と話していた。
サッカー界の関係者は「内部のことを誰よりも詳しく知る指導者たちが、これらの事実を知らなかったとは思えない」と語る。尚武では1990年からイ・ガンジョ前監督が指揮を執っていたが、昨年10月からはイ・スチョル監督が後を引き継いでいた。
イ・スチョル監督は、キム・ドンヒョンの親に対し「息子が八百長に関わったことを知っている」と脅迫して1000万ウォン(約74万7000円)を受け取った疑いで11日に逮捕された。同監督はこれについて「脅迫したことはない」と容疑を否認している。球団によると、同監督は昨年10月に就任後、キム・ドンヒョンの父親から「息子をよろしく頼む」と言われ1000万ウォンを受け取ったという。最初に受け取った300万ウォン(約22万4000円)は、昨年まで本拠地としていた光州の事務局スタッフへのプレゼント代に当てたという。残りの700万ウォン(約52万3000円)は小切手7枚で受け取ったが、何に使ったのかは分かっていない。
尚武の選手は(軍隊に所属しているため)勝敗に対して大きなプレッシャーもなく、選手としての実力が低下しても放出されることはない。その代わり、プロチームで受け取っていた数億ウォン(数千万円)の年俸はもらえない。こうした状況から尚武が八百長の標的にされたとの見方も出ている。今回の八百長騒動をめぐり、Kリーグ界と尚武は「ニワトリが先かタマゴが先か」といった論争を繰り広げている。国軍体育部隊と尚武球団側は「各球団では、問題のある選手を尚武に送り込むのが慣例となっていた。このため軍隊チームの尚武が全ての汚名を着せられた」と主張している。
だが、サッカー界は「尚武が八百長の中心」との立場だ。あるサッカー関係者は「キム・ドンヒョンのように、入隊して尚武に所属してから暴力団と関わりを持った選手が多い。多くの選手が、尚武で八百長の手口を身に付けてから各チームに移り、ウイルスをまき散らしている」と主張した。
チャン・ミンソク記者