栃木県産の稲わらを餌に与えていた栃木県那須塩原市の農家から東京に出荷された3頭の牛の肉から、国の暫定基準値を上回る放射性セシウムが検出され、栃木県は、この農家が与えていた稲わらに放射性物質が含まれていないか調べています。
栃木県によりますと、今月10日、栃木県那須塩原市の農家から東京食肉市場に出荷され、翌日処理された3頭の牛の肉について、東京都が検査した結果、いずれも国の暫定基準値の1キログラム当たり500ベクレルを超える760ベクレルから560ベクレルの放射性セシウムが検出されました。この牛の肉は、すべて市場内で保管されていて流通はしていないということです。この肉牛には、農家自身が生産し原発事故の前に収穫して屋内で保管していた稲わらと、栃木県内の近くの酪農家から購入した稲わらが餌として与えられていたということです。栃木県は、サンプルを検査機関に送り、放射性物質が含まれていないか調べています。この農家では23頭の牛を飼育していて、原発事故のあとはこの3頭のほか、4月にも1頭を東京に出荷しているということで、東京都などがその後の流通ルートについて調べています。