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球児、球宴試し斬り!逆転Vへ進化

 オールスター初戦が開かれる名古屋に向け出発する藤川=広島駅(撮影・大山伸一郎)
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 オールスター初戦が開かれる名古屋に向け出発する藤川=広島駅(撮影・大山伸一郎)

 「オールスター・第1戦」(22日、ナゴド)

 マツダオールスターゲーム2011は22日、ナゴヤドームで第1戦が行われる。全セの抑えとして初戦に登板予定の阪神・藤川球児投手(31)は21日、「後半戦に向けて、試したいことがある」‐。パ・リーグの一流打者を試金石として、逆転Vへ“利用”する考えを明かした。なお先発投手は全セが中日・岩瀬、全パはオリックス・寺原が務める。

  ◇  ◇

 前半戦はリーグ2位、借金「2」で終了した。かすかに見え始めた首位ヤクルトの背中。オールスターに出場する藤川は、18日以降登板していない間隔の開きを気にした上で、ある“秘策”を口にした。プロ野球史上例のない借金9以上からの逆転優勝へ、お祭り舞台を真剣勝負に変える。

 「ちょっと登板間隔があいているので、中途半端な結果になってしまうかもしれない。すんなり試合に入れるか、ちょっと心配。けど後半戦に向けて、試したいことがあるんでね。それができたらいいと思います」

 今回で7年連続7度目の出場になる。かつては清原を直球勝負で空振り三振に斬った。カブレラには、予告ストレートのパフォーマンスで観客を魅了。昨年は3者連続三振で打者を圧倒した。そんな数々の名勝負を演じてきた右腕が、今回は本番モードで打者に挑む決意。具体的には「僕自身の感覚の問題なので。多分、説明しても分からない」とベールに包んだが、それだけにマウンドでの投球に注目が集まる。

 ファン投票選出会見では「直球で勝負しないといけない」と、ストレート勝負を明言している。そうなれば今季まだ「制限をかけている」と話す、火の玉のリミッター解除か。それとも一転、新たなスタイルを確立するのか。登板は22日、ナゴヤドームで1イニングの予定だ。いずれにせよ虎ファン必見、後半戦につながる球宴になりそうだ。

 レギュラーシーズンでは今季、ここまで26試合の登板で防御率0・76。リーグ2位の19セーブと、安定した成績を残してきた。チームも中日に並んで、2位タイで前半戦をターン。ヤクルトとはまだ「8」ゲーム差あるが、十分に逆転優勝を狙える位置にある。加えて東日本大震災の影響で、後半戦は例年以上の過密日程。投手陣にはタフな展開が予想されるだけに、守護神の進化は計り知れない影響をもたらす。

 この日、31回目の誕生日を迎えた藤川は、午前中の便で広島から帰阪。家族と一緒に、名古屋のチーム宿舎に入った。「僕にしかできない、というものを見せたいですね」。2011年の球宴は、後半戦へのデモンストレーション。お祭り舞台も、逆転優勝への糧になる。

(2011年7月22日)

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