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【大リーグ】

松井、お待たせの日米通算500号!! 苦しんだ103打席ぶりのアーチ

2011年7月22日 紙面から

タイガース戦の6回、右翼ポール直撃の日米通算500本塁打を放つアスレチックス・松井=コメリカ・パーク(共同)

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 【デトロイト=ジョン・シェイ】お待たせしました、待望の日米通算500号です!! アスレチックス・松井秀喜外野手が20日、タイガース戦の6回に右翼ポール直撃の今季7号ソロを放ち、日米通算500号を達成した。王手をかけてから出場25試合、103打席ぶりという難産の末の一発。「早く501号が出ればいい」。偉業達成にも前を見据える松井が504号の張本と衣笠、そして510号の落合超えに全力を注ぐ。

 満身の力で振り抜いた打球が、明るさが残るデトロイトの空に舞い上がった。きれいな弧を描き右翼ポールを直撃。メモリアル弾を確認した松井は安堵(あんど)感を漂わせながら、悠然とダイヤモンドを1周した。

 「だいぶ時間がかかった。明日以降、ようやくそういう質問をされなくなるのは良かった」。必死に飛ばした冗談に松井の苦悩がうかがえた。6月16日の今季6号で王手をかけてから出場24戦102打席ノーアーチ。最近は連絡を控えていた実父・昌雄さんも「夏場は得意なのだから頑張れ!」とメールを送信するほど気をもんだ。監督交代後に出場機会が増える一方、左翼の守備もこなし疲労が蓄積。ただタイミング良く球宴休みで疲れが取れたことも幸いした。

 生みの苦しみを味わったぶん、脳裏に焼き付いたに違いない。「3打席目で球筋はわかっていた。ポールに当たったという意味ではいい思い出になる」。相手はメジャー初登板ビーロー。プロの洗礼を浴びせた今季7号は、左腕から6連発の一撃だ。

 左手首骨折、両膝痛を乗り越えプロ19年目、37歳の大台到達。今季は開幕から調子が上がらず引退の二文字もちらつくが、決して持ち前の向上心を忘れることはない。「この年で自分が成長できるかわからないけど、うまくなろうという姿勢は変わらない。(記録は)前を向く邪魔になる」。数字や記録は松井にとって通過点。メモリアル弾の余韻にひたることなく、同点で迎えた7回に右前に勝ち越しタイムリーを放った。この日、猛打賞3打点で勝利に貢献。メルビン監督代行も「素晴らしい選手だ」と声を弾ませた。

 そんな松井の次なるターゲットは張本、衣笠の504号、そして510号の落合超え。「記録は見ている方が喜んでくれれば…。早く501号が出ればいい」。500号という新たな勲章を手に入れても、松井は表情ひとつ変えず次の試合を見据えていた。

 

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