原監督　あくまでＶ狙い　３位じゃダメなんです

　あくまでもＶ奪回にこだわる。借金６の４位で折り返した巨人の原辰徳監督（５３）が２１日、東京・銀座の読売新聞東京本社で渡辺球団会長に前半戦の報告を行い、同会長が公言している「３位狙い」を“拒否”した。

　まだ半分。戦況は厳しいが、目指す場所は変わらない。渡辺会長は「統計学的には（優勝は）もう無理だ」とした上で、「３位になればいい」と発言していた。しかし、１時間半の“個別面談”を終えた原監督は笑い飛ばした。

　「知らないよ。君らがそういう質問を（会長に）するからじゃないの」と笑い飛ばし「とにかくベストを尽くしてファンを喜ばせよう、ということ。（会長からは）ああしろ、こうしろ、とはひと言も言われたことがない。任せているんだから頑張れよ、ということですよ」と信頼関係に揺るぎないと強調した。

　ただ、現実を見れば、逆襲が簡単ではないことは明らかだ。今季はチーム打率、総得点ともリーグワーストと、打撃不振は深刻。原監督も“借金返済計画”については「１日でも早くだね」と目標時期を明言はできない。それでも、やはり“３位じゃダメなんです”。イバラの道を抜けた後にバラ色の結末が待っていると信じて戦うしかない。　（井上学）