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【サッカー】パラグアイが決勝進出 5試合連続ドローの“珍事”2011年7月22日 紙面から ◇南米選手権・準決勝【メンドサ(アルゼンチン)工藤拓】南米選手権第16日は20日、当地で準決勝1試合を行い、昨年のワールドカップ(W杯)南ア大会8強のパラグアイがPK戦の末にベネズエラを下し、32年ぶりの決勝進出を果たした。24日(日本時間25日)にブエノスアイレスで行われる決勝でW杯4位のウルグアイと対戦する。 1979年大会以来3度目の優勝を目指すパラグアイは延長前半にMFサンタナ(カイセリスポル)がこの試合2枚目の警告を受けて退場処分となったが、0−0のまま粘って持ち込んだPK戦を5−3で制した。パラグアイは今大会の全5試合が引き分け。 パラグアイの5人目のキッカー、DFベロン(ウナム・プーマス)の一撃がゴールネットを揺らし、同国にとって32年ぶりとなる決勝進出が決まった。時刻は既に午前0時30分。2時間45分に及んだ過酷な死闘にようやく決着した。赤と白の縦じまユニホームを着たパラグアイの選手たちはその瞬間、両手を広げて一斉に駆けだした。ピッチ上のあちこちで抱擁の輪ができ、歓喜に酔いしれた。準々決勝に続く2戦連続のPK勝ち。PK戦は記録上は引き分け扱いなので、1次リーグの3戦3分けを合わせると、何と5戦5分けで優勝に王手をかけたことになる。 ブラジルの猛攻に耐え続けた準々決勝の激闘から中2日、パラグアイは疲労の極みにあったが、運を味方につけた。3度にわたり、バーとポストが相手のシュートをはじき返してくれた。完全にスタミナ切れを起こした延長戦では、まさに防戦一方。マルティノ監督とサンタナが退場処分を受けるなど、もはや万事休すかと思われたが、何とかしのぎきった。 迎えたPK戦では準々決勝に続き、5人全員が最後の力を振り絞ってゴールネットを揺らした。試合中に好セーブを連発していたGKビジャル(バリャドリード)が相手の3人目を止め、決勝進出の権利をもぎ取った。殊勲のビジャルは、「自分たちのプレーが全然できず、宝くじ的なPK戦まで耐えるしかなかった。奇跡が再び起こった。ブラジル戦で多大な消耗を強いられたので、本当に苦労したよ」とホッと胸をなでおろした。 珍事というしかない勝ち上がり。決勝は、パラグアイが6戦6分けで優勝してしまうかどうかに注目が集まる。 PR情報
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