感染すると画像ファイルなどを勝手に開き続けるコンピューターウイルスを自宅のパソコンに保存していたとして、38歳の無職の男が逮捕され、警視庁は、男がウイルスを作成したとみて調べています。コンピューターウイルスを巡っては、先月、刑法が改正され、ウイルスを作成したり保存したりしただけで罪に問われることになり、今回が全国で初めての摘発です。
逮捕されたのは、岐阜県大垣市の無職、川口靖博容疑者(38)です。警視庁の調べによりますと、川口容疑者は17日、自宅のパソコンにコンピューターウイルスを保存していたとして、不正指令電磁的記録保管の疑いが持たれています。このウイルスは感染すると画像ファイルなどが勝手に開き続け、パソコンを終了して再び立ち上げると画面が動かなくなるということです。川口容疑者は、このウイルスをファイル共有ソフト「Share(シェア)」を介してインターネット上に流していたということで、調べに対し容疑を認め、「ウイルスは去年の春ごろに自分で作った。ファイル共有ソフトを使っている人を懲らしめようと思った」と供述しているということです。警視庁は、川口容疑者がウイルスを作成し、これまでにおよそ2000人に感染させたとみて捜査しています。コンピューターウイルスを巡っては先月、刑法が改正されて「ウイルス作成罪」が新たに設けられ、ウイルスを作成したり保存したりしただけで罪に問われるようになりました。警視庁によりますと、ウイルス作成罪での摘発は全国で初めてだということです。