東電OL殺害 別人のDNA検出
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東電OL殺害 別人のDNA検出

7月21日 10時23分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

平成9年、東京・渋谷区で東京電力の女性社員が殺害された事件で、検察が被害者の体に付いていた体液と現場に残されていた体毛のDNA鑑定を行った結果、無期懲役が確定したネパール人の受刑者とは別の男性のものであることが分かりました。ネパール人の受刑者は裁判のやり直しを求めていて、裁判所が新たな証拠をどう判断するかが焦点になります。

この事件は、平成9年、東京・渋谷区のアパートで東京電力の社員だった39才の女性が殺害され、現金が奪われたもので、ネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(44)が強盗殺人の罪に問われました。犯人につながる直接的な証拠がないなか、マイナリ受刑者は一貫して関与を否定し、1審は「犯人とするには矛盾がある」として無罪としました。2審は逆に「状況証拠を総合すると犯行は明らかだ」として無期懲役を言い渡し、平成15年、最高裁判所で刑が確定したため、マイナリ受刑者が裁判のやり直しを求める再審請求を行っていました。関係者によりますと、検察が裁判所の要請を受けて被害者の体に付着していた体液や現場に残されていた体毛のDNA鑑定を行った結果、マイナリ受刑者とは別の男性のものであることが分かったということです。現場からはマイナリ受刑者の体液なども見つかっていましたが、マイナリ受刑者は被害者と会ったのは事件の10日ほど前だったと主張していました。今回の鑑定結果は、マイナリ受刑者とは別の男性が現場で被害者と会っていた可能性を示すものですが、その時間帯などまだ解明されていない点は多く、裁判所が新たな証拠をどう判断するかが焦点になります。