【社会】飛騨牛にも汚染わら 宮城産、高山の農家に出荷2011年7月21日 00時05分 岐阜県は20日、県内に流通した宮城県産の稲わらから国の規制値の12倍の放射性セシウムを検出したと発表した。稲わらは岐阜県高山市の肉用牛農家で約160頭にえさとして与えられていた。うち29頭が3月11日以降に出荷され、一部は飛騨牛として市場に出たとみられる。県は個体識別番号と流通経路を調べ、流通した肉も検査する。 宮城県産の稲わらを仕入れていた肉用牛農家はこのほか、いずれも高山市で5戸あり、計6戸で1095頭を飼育。岐阜県は他の5戸から出荷された牛肉も追跡調査する。 県によると、県内で使う飼料用稲わらの一部が被災地から入っているため、5月中旬に流通状況を調査。宮城県大崎市と石巻市産の85トンが高山市の6戸に流通していたことを把握した。 その後、被災地の稲わらから放射性セシウムが検出された問題を受け、稲わらが残っていた2戸のうち1戸から回収、20日に県保健環境研究所で調べ、国の暫定規制値(1キロ当たり300ベクレル)を大幅に上回る同3591ベクレルの放射性セシウムを検出した。 県によると、この農家は地元の農協を通じて稲わらを仕入れており、3月11日以降に宮城県産25トンを購入した。基準を超えた稲わらは6月30日に仕入れ、飼育している全160頭に与えたという。 県は稲わらを食べた牛で、7月18日以降に出荷された1頭の肉を確保。21日に県保健環境研究所で放射線の汚染状況を測定する。同日夜に判明する見通し。県は20日、6戸に対して検査結果が判明するまで牛の出荷自粛への協力を要請し、了解を得た。 (中日新聞) PR情報
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