「原発問題で気落ちする日本に、女子サッカーが元気を与えてくれた」という論調は全くその通りで、政局絡みの話や原発・東電問題から目をそむけて、この余韻に浸りたいという声が多々聞かれる。 TVを観ていて健やかな気分になったのは久しぶり、という方も多かったのではないだろうか?
(選手たちが)ドイツ戦の前に震災の映像を観て号泣したという話は、既に知れ渡っている訳ですが、その中でも東電のチームに所属していた丸山(桂里奈)選手や鮫島(彩)選手は、他の選手とは違った想いがあったのかも知れない。
そのドイツ戦で、「天才的なシュート」(南ドイツ新聞)を決めたのも、05年から09年まで東電でプレーした丸山選手だった。 サッカーファンでない方でも、この選手を知っている方は多いかも知れない。
何しろ彼女は、東電叩きが世間に広がる中で「自然災害なのに、何でこんなに東電が叩かれるのか」「東電社員を誇りに思う」とブログ上で発言し、彼女自身が、世間から批難の集中砲火を浴びた事は記憶に新しい。
世間が、「原発問題」という暗い話題と「なでしこ」という明るい話題を区別して考える中、彼女はそのどちらにおいても話題とされた唯一の人物だという事になる。 ドイツ戦の後には、事故処理にあたっている元上司から祝福のメールをもらって涙したという彼女ですが、帰国してからのなでしこフィーバーと、継続する東電叩きの中で、その胸中は複雑かも知れない。
ただ、今回マスコミはその辺りにあまり触れていない。お祭りムードに水を差さないようにしているのかも知れないが、「それとこれは別」という風にも受け取れるその対応には意外感がある。
政治家に対しては全く無関係の悪材料をこじつけるマスコミにしては珍しい、という話です。(良い意味で)