沢先生教えに来て！地元府中市の小学校が来秋招致へ

　世界一に輝いたなでしこジャパンの主将ＭＦ沢穂希（３２）の地元・東京都府中市の府中第六小では、沢を特別講師に起用する案が２０日、浮上した。

　沢が小学生時代に所属した「府ロクサッカークラブ（ＳＣ）」が練習する同小の菊井道子校長（５８）が、ＭＶＰ＆得点王に輝いた沢の「あきらめない心」「強い統率力」に着目。この日の終業式では、児童約９００人に「あきらめない気持ちで世界一になった偉大な先輩のようになりましょう」と、お手本に指名した。

　「夢を実現した先輩の思いを、子どもたちに伝えてほしい」と菊井校長。来年秋に開催予定の「研究発表会」（同市教育委員会主催）で、「沢穂希先生」による“特別講義”を開く案を明かした。

　同小は市教委から「研究協力校」に指定され、「自ら学ぶ児童の育成」をテーマに研究、発表する。当日は講演のほか、児童とのサッカー交流を計画。講師は通常、大学教授などが多くスポーツ選手の前例はないが、講師の選出は学校側に委ねられている。近日中に府ロクＳＣ関係者を通じて本人に要請するという。

　都によると、沢は０９年１月に深川七中（江東区）、東久留米二小（東久留米市）で交流イベントを開催。なでしこ戦士では昨年１２月にＦＷ大野忍（２７）とＤＦ近賀ゆかり（２７）、今年１月にはＤＦ岩清水梓（２４）が都内各小中学校で「一日校長先生」を務めている。

　沢は現在、リーグ戦などで多忙を極めるが、来秋はロンドン五輪が終了しているだけに「金メダルをもう１つ持ってぜひ来てほしい。無理でも、沢さんの映像を見せて『夢を持ち続ける大切さ』を伝えたい」と菊井校長。沢のプレーを教材として生かすつもりだ。

（2011年7月21日06時01分  スポーツ報知）

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