被災地・福島の多くの小中学校で1学期の終業式 転校を余儀なくされた児童は8,000人超
フジテレビ系(FNN) 7月21日(木)1時42分配信
福島県の多くの小・中学校で20日、1学期の終業式が行われた。東日本大震災と福島第1原発事故の影響で、転校を余儀なくされた児童は、これまでに8,000人を超えており、この夏休みを機に転校する児童も多いという。小学生は、「プールに入る!」、「秋田のおじいちゃん、おばあちゃんのところで遊ぶことが楽しみです」と話した。
被災地・福島では20日、ほとんどの小・中学校で1学期の終業式が行われた。
中には、「最後くらいは、みんなで遊びたい」という思いで登校する児童もいた。
福島市の大森小学校5年生・五十嵐 絢さんは、20日を最後に、茨城県の小学校に転校する。
絢さんは、「原発が爆発して、福島市の放射線量が上がって、ここにいられなくなったことが悔しいし」、「1年でも早く戻ってきたいです」と話した。
福島では、震災や原発事故の影響で、これまでに8,000人以上の児童が転校を余儀なくされていて、絢さんのように、1学期を終えたのを機に転校する児童も多いという。
一方、福島県立富岡高校の生徒たちは、4カ月ぶりの再会を喜び合った。
富岡高校は、原発から半径20kmの警戒区域内にあるため、生徒たちは、間借りしている県内外5つの高校に通っている。
散り散りになっていた富岡高校の生徒たちが、「再開式」を行った。
あの日以来、初めてとなる全校集会では、「富岡高校はひとつ」と書かれた、そろいのTシャツに着替えた。
そして、入学式を開けなかった1年生のために、1人ひとりの名前が読み上げられた。
4カ月ぶりに再会した友人たちとの楽しい2日間は、あっという間に終わった。
先生は「冬にもう1回集まろう」と話した。
富岡高校3年・大木 わかなさんは「今回、みんなと会えて、すごく元気をもらえたし。これからも頑張って、また次、元気に会いたいと思いました」と話した。
いつもと違う思いで迎える、いつもと違う夏休み。
再び、いつもと同じように友達と楽しく過ごせるようになるのは、いつの日か。
最終更新:7月21日(木)1時42分