19日の広島‐阪神戦は台風接近による降雨で午前10時30分に中止が決まった。阪神はマツダスタジアムで全体練習を行い、プロ通算1500安打まであと5本の新井貴浩内野手(34)は「早く決めたい」と言い切った。新潟のナイターで中日が敗れ、同勝率となった阪神は4月20日以来の2位タイに浮上。貯金ターンはなくなったが、新井を中心に20日の前半戦最終戦に全力で臨み、勝率5割ターンを決めてみせる。
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新井が史上109人目のプロ通算1500安打到達まで、残り5本に迫っている。個人記録に執着するつもりはない。だが、こだわる価値のある節目でもある。
「あと5本?そうなんだ。積み重ねの数字。でも、早く打てるに越したことはない。節目と言うか…。なるべく早く打てればいいと思う」
4番が放つ1本1本の安打は勝利に直結する。新井は自らの立場を客観的な目で測り、“早く”というフレーズを何度も繰り返した。
この日の広島戦が台風接近による降雨で早々と中止が決まり、球宴までの前半戦は残り1試合となった。さすがに、新井も「1試合5安打」をもくろむことはないが、そこに近づく固め打ちは、課せられた使命の1つだ。
一時は打撃不振による6番降格の憂き目を味わったが、4番復帰後は14打数7安打と完全復調した。この日、マツダスタジアムでナインとともに練習に励み、「自分の役割が大事であることは分かっている」と話した。4番新井のベストオーダーが存続すれば攻撃陣が安泰であることも自覚している。
一時は借金が「11」に膨らんだ。2桁借金を抱えたチームがリーグ制覇した前例はない。だが、新井はチーム低迷のさなか「絶対にこのままじゃ終わらない」とはっきり口にしていた。「あのときも言っていたでしょ。借金があって暗くもなったけど、このチームは絶対に上がると思っていたし、そういう雰囲気もあった。今が本来のタイガースの力だと思う」。
前日18日に3連勝を決め、借金を「1」とした。猛虎が20日の一戦に5割復帰をかける。新井が神懸かりの猛打で一気に1500安打を達成すれば、激勝ターンは間違いない。
新井、通算1500本安打まであと「5」/マートン、首位打者ターン宣言/ブラ2発弔い星…渡辺スコアラーに捧ぐ/スタンリッジ、阪神外国人投手で初の月間MVP受賞/【写真】猛虎3連勝、スタンリッジ完封7勝
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