サッカー女子ワールドカップ(W杯)決勝のPK戦最終キッカーとなった熊谷紗希選手の母校、常盤木学園高校(仙台市)では、関係者が快挙をたたえた。熊谷選手の3年時の担任、高谷将宏教諭(38)は「被災した人に勇気と感動を与えてくれた。普通なら『おめでとう』だけど、今回は『ありがとう』と伝えたい」と祝福した。
同校は高校女子サッカーの強豪として知られ、なでしこジャパンの鮫島彩、田中明日菜両選手も卒業生だ。
高谷教諭は在校時の熊谷選手を「考え方が大人で、きちんと物事を考えて話すことができる子だった。明るい性格で、ちゃめっ気もあった」と振り返る。学業も優秀で「当時から遠征が多かったが、授業にきちんとついてこられた」という。
「見ているだけで鳥肌が立った。すごい選手になるだろうなとは思っていたけど、まさか世界一になるとは」。歴史的な快挙を成し遂げた教え子に惜しみない称賛を送った。【須藤唯哉】
毎日新聞 2011年7月19日 地方版