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[16029] ヤンデレSS 飼い猫と蛇神憑き
Name: bakuya00◆5088e451 ID:c6ad28ea
Date: 2010/03/20 22:02
ヤンデレこそ至高の愛情だと思うのですよ。

妄想だだもれでお送りしてお送りしていきます。

駄目だし、感想ご自由にどうぞ。
その反省をこれから加味するかは知りません。



[16029] コメント返し
Name: bakuya00◆a45053ea ID:c6ad28ea
Date: 2011/07/20 16:14
[25]ホロホロ◆c175b9c0 ID: 5db9dfa9
>まぁなんというか……私がいえることはただ1つ
>いつまででも待とうではないか!!!!!
>ということだけです
>がんば!

帰ってきたよ!

[24]三龍◆de21c670 ID: d581960b
>……考えてみれば地味に幼なじみがヤンデレって多いな、
>依存度MAXとか他の男恐怖症とかでさ。
>そして舞は毒蛇に気付いてるよww流石幼なじみヤンデレwwテラコエェー!
>さてどっちのヤンデレが積極的に「表」で行動するかww楽しみッスよww

空鍋に驚かされた一人ですとも。基本的には表だけにしたいってのがね。
私個人では見えない部分てのはたまに見えるからいいアクセントなんだとおもう。

[23]ハンド◆a00a4974
>現れる第三第四のヤンデレ達、
>各々が獲物を持ちそして争奪戦が始まるんですねわかります。

できるだけキャラクターを少なくしたいってのが本音。
だけど話を長くするにつれて既存キャラクターだけじゃきつくなるのも事実。


[22]笹◆ef4c21c6 ID: 6b2041e2
>>>普段は口煩い勝気なクラスメートや上級生、義妹
>ま だ ヤ ン デ レ 候 補 が い る の か
>とりあえず強く生きましょう京介。
>どこぞのフラグブレイカーの様に全ての死亡フラグを断ち切るんだ!

最初からではなく小出しに徐々にキャラクターを増やしていくのは、
小説の定石です。
いいぜ、まずはそのふざけた幻s(ry

[21]HENTAI◆54bd32b7 ID: 433c5114
>もう、死亡エンドしか想像できない。
>後書きにも笑いました。
>日本列島って日本人のものじゃないなら誰のものなんだろうね?
>売国したがる議員さんってなんなんだろう?

政治ネタはあまり得意ではないのですが、
キリッネタはたまたま面白そうだからやっただけで。

[20]y.h.◆a0acc563 ID: 5482d487
>吸引力の変わらないただ一つの言葉『ヤンデレ』
>というわけで、吸い込まれました。
>ヤンデレって被害に遭わなければすごいかわいいよね。
>というわけで、期待して待ってます。

なんというダイソンwww

>ただ、貧乳は(ryの元ネタはこなたじゃない、
>シャッホーの麻弓だ。ここ大事な。

亜弓=タイムさんでしたか。
中間にテストに出ますか?先生?

2010/Feb/23(Tue) 12:09 am
編集削除 Pass:
[19]三龍◆1d8cd98f ID: a4d9069e

>舞がヤンデレ?とかマジかよ……
>あ、でも前回の「ヤンデレもいいが幼なじみも悪くない……
>だが私は謝らない」って発言したが、謝らなくて正解だったぜww

いや、うん。ごめんなさい。
やっぱり優柔不断な誠山のような人には
ヤンデレが集まりやすいんじゃないんでしょうかね。

>蛇目ちゃんはまた部屋に侵入……かな?いつかバレるぞww
>そして口裏合わせでどう反応するかな?
>まあどう反応しても可愛いだろうにww

やはり勘違いネタは面白いところがありますから、
話しのネタに考慮させていただきます。

[18]ばよえーん◆e1b78e48 ID: 14eae782

>二人目のヤンデレ、だと…
>っく、(良い意味で)裏切られた!!
>蛇ちゃんメインヒロインかと思いきや、幼馴染までとは…
>これは期待せざるを得ない。頑張ってください。
>主人公には、ヤンデレハーレムは成り立つのかという
>難題にぜひとも挑戦していただきたいw

俺、この投稿が終わったら・・・
幼馴染みに結婚を申し込むんだっ!!

[17]くるぁ◆70b6cd38 ID: ed054b9e
>常磐線と千代田線と東西線でニヤニヤして
>DS縦に開いている俺が通りますよ。

ラブプラス中毒者ではよくあること。

>( ゚∀゚)o彡゜ヤンデレ!ヤンデレ!
>桜と凛は俺の嫁!
>きょぬーは資産だ!貧乳は希少価値だ!


       .//:.:.:.:.:.: /.:.:.:.:.:.:.:.;.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\.:.:.:.:.:.:.:.:ト、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
     ./:.:/:.:.:.:.:.:.:/:.:.:./:.:.:./:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∨.:.:.:.:.:ト、\:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
     /:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:/:.:.:.:.|:.:.:.:.:.|:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l.:.:.:.:.:.:|  \\:.:.:.:.:.: |    おかしいなぁ…どうしちゃったのかな
     l:.イ:.!:.:.:.:.:.:./|:.:.|:.:.:.:./!:. /l:.:.|:.:.:.:|:.:.:.:|:.:.:.l:.:|:.:.|:.:.:.|:.:.:.:.:∧  |  |:.:.:.:.:.:.|    がんばってるのわかるけど、模擬戦は喧嘩じゃないんだよ
     l/|:.:|:.:.:.:.:/.:.|:.:.|:.:.:/‐l/-|:.:ハ:.:.:ハ:.:. |:.:.:.|: |:.:.|:.:.:.|:.:.:.:/ |   | l:.:.:.:.:.:.:,    練習のときだけ言うこと聞いてるふりで、本番で無茶するなら
       V',:.: /:.:.:.|:.:.l:.:.:.|<圷示 ∨|ー-|:./」_:|:.:.|:.:./:.:.:/  :|   | |:.:.:.:.:.:.:',    練習の意味、ないじゃない ちゃんと、練習の通りやろうよ
       !:∨:.:.:.:.:|:.:.|、.:|l ゞ='   ヘ| 'イ圷示/|: /:/'^レ   ∨  |:.:.:.:.:.:.:.:',   ねぇ、私の言ってること
        |:.:.:.:.:.:.:. |ヽ| ヽ|    ,    ゞ=' ′|/:/|r;/      \. |:.:.:.:.:.:.:.:.:',   私の訓練、そんなに間違ってる?
        |:.:.: / ̄ ̄\ヘ.    ′       /イ:.:.|/、   ___ヽ|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',
        |:/      /|:.:\  ` `     / |:.:/  「|Y´     \:.:.:.:.:.:.:.:.:.',  少し、頭冷やそうか……
      /       //|:.:.| \__ .. イ |,|/  l|:| |      ∧:.:.:.:.:.:.:.:.:',
     ./       /〈. Vリ   | \_>'′  l      |:| |         ∧:.:.:.:.:.:.:.:.',
   ./       / \\  l| !ニニ}   /    ,./ |           \:.:.:.:.:.:.:',
  /.        ;' //  | |::|    /'     \ |           \:.:.:.:.|
 「 \         /  \\   .|/⌒ニニニ/      〉〉 |        /  〉:.:.:|


2010/Feb/20(Sat) 12:16 am

[16]三龍◆de21c670 ID: 969234e0
>冒頭の蛇目ちゃんのギャップ萌えだー!!
>そして滲み出る嫉妬心と肩掴みがヤンデレ的に凄い可愛いよww
>やっぱヤンデレはこうじゃないとねww
>ヤンデレもいいが幼なじみも……悪くないな、だが私は謝らない!!
>ちなみに俺の嫁はライダーだ!!あの声でかつ、
>ナイスバデーでドジっ娘とか、パネェってww
>桜を頼むぞー!
>次回のヤンデレに きたい、頑張って。


    /::::i::::、:::ヽ、:::::\:ヽ:\::::::ヽ:::、::ヽ::、:',
    /::i|::l::ト、ヽ::、:::ヽ:、::::::\::ヽ::::l::::ヽ::i:::i:::!
   /:/:!:::!:|::ヽ:\ヽ::::、:\::::ヽ:::ヽ!::::::i::|:::!::!
   !ハ::|::::i::l:|心、:ヽ::\:ヽ_\、\:::ヽ:::|!::|:|i
    i、:!:|:、N{、ヒjヽゝ\ヾイ ヒj >、ヽi:、|!:|:l
     ヽ:!::トヽ ̄ l! `  ` ̄´ |::l::|:|j:,!:!  駄目だこいつ
      ト、::! u         j |::/lj:::!リ
        ヾ、  丶 -    u リイ:|リ      早くなんとかしないと……
        リヽ ‐、ー- 、_   /イ:::i
       rー'"ト:l゙、   ̄   ./  , |::!
      / ヘ ヾ ヽ、 _,. '   / |:'

2010/Feb/12(Fri) 10:26 am

[15]サイファー◆d640c5c5 ID: d0168eae
>ヤンデレ小説・・・
>めっちゃ期待してます!!
>頑張ってください!!

まず、全裸になって下さい。
そのあと、変態という名の紳士になるために
ネクタイと靴下をきちんと履いて下さい。
そしてワッフルワッフルと感想欄に書き込むことが何よりの薬です。

[14]北方の熊◆7d0f6a75 ID: 1a01d4dc
>蛇の目かわいいよ蛇の目。
>きょうすけ様って言いかけてたあたり、
>この子が部屋に侵入してたヤンデレか。

彼女と思わせて実は・・・・なんてオチが好きです。

>嫉妬深い上に執念ぶかそうで実に可愛らしい。
>あと桜は俺の嫁な。

宜しい、まずは表に出ろ。

>>縦にDS開いてて=現在DSを縦に開くのはラブプラスのみ。
>残念、テクモの『NINJA GAIDEN Dragon Sword』も縦開きです。
>こっちはアクションゲーだけど。
>タッチペンのみの操作ながら中々面白いのでおすすめ。


         ナ ゝ   ナ ゝ /    十_"    ー;=‐         |! |!   
          cト    cト /^、_ノ  | 、.__ つ  (.__    ̄ ̄ ̄ ̄   ・ ・ 

     / ミ:::,..::- 、::;;;ミミミ彡)             ./´.: .:: ~:. :.`゙ー=,
    !'"  ミ:::/   u`ヽ--、'k.、  ,..-一、,.‐--、,,_   i '.: .: ,,..,.,..,.. ドヾ   __,,,,...::-一=、
    i. ミ::/ ゙゙゙''ヽ、  u   iミ;!,.'";: .: .: .: .:. :: ド;'.  i _,.ァ='-ノノi!_、i    /.: .: :   :. :.ミ
  /',、ヾ ! u ,'"´r。`ヽ、_ :. _,,iミi ''  彡_イィiレヾi゙`  iヘi ゙--゚,..` t_;7!   .i .: ,.=-、ソiヾ、.,ヾ
  ゙i 'ヘ i:┘  ゙ー---.,,  ゙i''f..i ,.i.-./r'"r。ヾ、ィ;、゙!   ゝ. u .,.-、.,.ゞ. i   .r、:i‐i' ( ;) i-i;"゙i'
   .! ゙ヾ  u    "   .:ヤ''〈ヘォi u ̄,._ ト‐-!   ,,.ィ''ヾ ド--、 〉丿   ゞ_ u゙ー=、'.冫ィ
  _,__7‐'i     ,.:-‐-、.´/ .i,゙F'i   /__.゙ラ' ,..j_,,ィ'" i. .:ヾ.==-'/  _,,../i' .、(ー-7 ノ
;'";;;゙i.  i.    /`==‐-/  .ノ: i. \ ゙、__././  ゙、  :i. ゙' .:::`゙T´ i`ー'-、;,.  ゙、 ::゙ーr-'_´
;;;;;;;;;;゙i.  ,;\  ゙、-- 、.:/ /;,: : :゙i :. ;,,`ーr'´、.__   ゙、  .i.-、 ,.-i: .i   ゙i ;,  ゙、;::::i  ';,ー、
;;;;;;;;;;;;゙i. , ; ;;\  ゙二ニ'./: : : ;,: : :゙ト、 ;;::i: : :;,: :.ヽ  ゙、 .:i.   i :i    ゙i ;,  ゙、ノ  ;'  :i

2010/Feb/11(Thu) 08:46 pm

[13]ハンド◆a00a4974 ID: 94080684
>今回も面白かったです。
>自慰行為を蛇の目さんには見られてる気がする

ですよねーwww

2010/Feb/11(Thu) 07:16 pm

[12]三龍◆de21c670 ID: 227712c6
>ヤンデレ関係無しで、蛇目ちゃんに惚れた……だが私は謝らない!!
>だってポイントおさえ過ぎなんだよ!!
>そしてカオスな生徒会だなww素晴らしい!!
>あとらんにゅうしゃ、いったい誰だ!
>次回も頑張ってください。

蛇の目嬢は渡さん、・・・んぞーーー!
そりゃフィクションだもん。カオスにしないと。
ブログ見れ。ですよ。プロット版先に出してますから。
だが、断る!(ry


2010/Feb/08(Mon) 09:04 am
編集削除 Pass:
[11]ハンド◆a00a4974 ID: 94080684
とても面白い内容と展開です!次回も楽しみにしています。
             ___,,,,,..... -一ァ
         / ̄;;;´;;、;;;ヾ;;;, -──--、,!
.        /'´|;;;;,、;;;;;;;;;;/      ,!
.         /:.:.:.レ´:.ヾ;;;;;;i   断  だ ,!
       /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ;i  る  が ,!
.      /:.;.イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..ヽ       ,!
.       /レ' ;|:.:.:.:.:.:.:,:ィ:.:.:.:〉 __,.,!
     /-、ヽ,:|:.:.:,/ /:.:.://.:,:ィ:.:.:.,!
      /'ヽ、ヾi ゙´.:   /__;:;:-'"´ ,;|:.:.:.,!
.    /ゝ-`';:/ .:〈ニ=-=ニ二 ̄ヽレ',!
   /::::;;;;;/  ' ,, ニ`ー-,、__\〉ィ,!
.   /;:::::/ ::.    ::.,,\_ゞ;'> 〈;,!
  /i!:::::iヾ-'、::..       '';~ ,;:'/,!
. /;;;i!fi´l_、,.`        .: ,;:'  ,!
/;;;;;i' ('ー、ヽ      ..: ,;:''   ,!
ヽ、jゝ、`ヾ:、゙、   ,..:'.:'"    .: ,!
   ``ヽ.、_ ¨`  ,:'      (_r:,!
       ``ヽ.、..    ノr;ソ~,!
             ``ヾ、 / 7,!
                 ``ヽ,!


[10]ゴリアス◆ef406e2c ID: 9059890b
>タイトルクリック余裕でしたww
>これは期待せざるを得ない。
>続き期待してます。
>ああ、そうだ。ひとつ確認し忘れていた。
>ヤンデレに萌えるのは構わんが。別に、ツンデレも好きでも構わんのだろう?

・・・・・・・・・・・・・なん、だとっ。
ツンデレ、だと・・・・・・・・。


[9]H.K◆1d8cd98f ID: ef78e215
>ちょっ……初っ端からこの展開とは,期待せざるを得ないwww
>修羅場になったら,ボケボケ娘(京介談)はどんな反応をするんだろうか?
>そして,彼女の想いに気付いていない彼は,やはり鈍感……?

>個人的には、どろどろ且つぬぷぬぷ(←ヤンデレ的な意味で)な展開も大歓迎ですよww
>応援してます。

すいません。あの、お客様。
私の妄想は自分に正直、かつ下半身に直結しておりますので。
お客様のご希望にそぐわない内容ともなりかねませんのでご注意ください。

[8]三龍◆de21c670 ID: dd60a0be
ヤンデレキャラとヤンデレ展開に期待大ww
ヤンデレって普通にエロいから好きだわww

いや、確かにピー音が出るようなことを、
作中によく出すような人ですけどね。わたくし。

[7]CB◆8a58fa97 ID: bf36bc30
>愛を独占しようとするのが個人的なヤンデレの定義。
>雌猫排除や主人公ぶち殺してこれでずっと一緒エンドは一例に過ぎんのだーと力>説してみる。


                      ヘ(^o^)ヘ いいぜ
                         |∧  
                     /  /
                 (^o^)/ てめえが何でも
                /(  )    思い通りに出来るってなら
       (^o^) 三  / / >
 \     (\\ 三
 (/o^)  < \ 三 
 ( /
 / く  まずはそのふざけた
       幻想をぶち殺す

[6]通行人◆91fb90a5 ID: a2a396aa

>期待してますぜ
>すごく期待してますぜ

だから、妄想(くそったれ)を垂れ流しているだけと。

[5]ままま◆6dab058f ID: d053e320
続編超期待!!

全裸待機で待ってます

おーけ、「靴下とネクタイの貯蔵は十分か?変態王」

>期待してもいいですか?

>ヤンデレ、好物です。
>殺したいほど愛してるとか、あなたのためならばとか、愛なんて生易しい言葉に収>まらない世間一般では歪んだ愛情とか、もう大好物なんです。
>もう一度言います。
>期待、してもいいですか?

だが、断(ry。
そこまで愛でたいならば、まず自分で書きましょう。
というか書いてください、むしろわたくしがお願いします。

[3]aki◆e1c45309 ID: b9f95fea
>超期待してます

だが、断る。

[2]まりも◆9c67bf19 ID: 3b96ae00
>なんというタイトルホイホイ。
>これは期待せざるを得ない。

サムネほいほいならぬ、ヤンデレほいほい・・・これっておいしいの?

>マジで? 凄く期待してしまうんだけど。
>応援してます。

期待させといて全消去っていうオチですねwww解ります。



[16029] 飼い猫と蛇神憑き01
Name: bakuya00◆5088e451 ID:c6ad28ea
Date: 2010/01/30 19:23
一市民ならば、パソコンの解読は無理と思うだろう。
文字と数列を交えて6文字以上にしてより難解にすれば、
解読の難易度と時間は文字数の桁に比例し膨大になっていく。

OSをCDから読み込んだり、HDDを他のPCで解析したり、
設備や知識があるか悪意を以って使用するならば話は別だが。
だが、それ程の手間を掛けてまで俺のPCに価値はない。

●●7のようにソ連の機密情報があるわけでもなし、
かといってクレジットカードを電子商法で使うわけでもなし、
実は世紀の大発明が・・・なんてことはないわけである。










極論から言おう。

削除されていたわけである、
俺のPCからことごとく画像ファイルや恋愛シュミレーションゲームが。
高校合格のお祝いに祖父から有難く頂戴した軍資金。
それを元手に購入したノートPCではあるがその実、
エロゲにHDDが占領されていたわけであるがすっかりと空き容量が出来ている。

さて、では何故このような事態に見舞われているのだろうか?
帰宅後にいつもはしないスタンバイ状況のパソコンを立ち上げてみれば、
数年前に中古問題が活発化していたナギ様とつぐみの壁紙ではなかった。

さらにはテキストエディタに、『好きです。付き合ってください』との書き込み。

「どういう悪戯だよ、これは」

秋の鹿は笛に寄るとは良く言ったもので、まさに言の裏を読めない俺にとって破滅を招きかねない。
小学高等部で学校一の美少女と言われた長門さんに告白して、
速攻でお返事を貰った(※ただしお断り)位外見が安倍礼二な訳で。
もっとも、自宅に忍び込んで人のPCを弄ぶ人なんてお断りであるが。

ウイルス検査を奔らせながら、スタートメニューや最近使った項目を開き、異常が無いことを確認し、愕然とした。
ご丁寧なことにセーブファイルまでもがおじゃんになっていた。

「大丈―――うはっ!?ありえねーーーー」

ましてや昨晩攻略開始したばかりのエ■ゲ、
『ドキッ☆ヤンデレばかりの病み鍋ぱぁーてぃー♪』までもだ。

「犯人め、許し難し」

クラスメイトの鶴屋さん、青年曰く俺の嫁を攻略できたのに・・・
ヤンデレがもう少しで見れたところなのに・・・
と悲壮感哀愁感残念さが漂う背中で、ぶつぶつと呟く。
これからすぐさま全シーンコンプリートしなきゃと、決意を固める。
(勿論、ツンデレは抜きでだ。
なぜならば、ツンデレにヤンデレを合わせたら大変だ、ニコニコ動画で混ぜるな危険タグが付くように。
俺は、どMではないし何より贄殿遮那や爆発魔法、木刀で撲殺なんてされたくないのだ。)

ふぅ、と精神を落ち着かせてから、はっと真剣な表情である答えに行き着く。

「あーー、また最初からやるのかよっ!?」

やり場のない憤怒を露わにしたところで滾る殺意を無理に収めた。
椅子に深く座り直して推考を。

「落ち着け、落ち着け。俺 KOOLになれ、KE-ITI」

まず、鍵のチェック。鍵、予備のも手元にあった。
自宅は特殊な鍵なので複製はまず無茶と見てよい。
そして、現金とカード類。
生活費は盗まれてはいないことを確認。

普段は注意を向けない癖に自宅の自室を注意深く、見回す。
日中には西日の差す、唯一出入りできそうなベランダの窓――内側からの鍵が掛かっている。
他には素っ気無いデスクや煎餅布団、押入れがあるのみだ。

数分掛けて実家の部屋と言う部屋を確認して、
不法侵入された証拠がない事実だけが突きつけられた。
そこまでしてパソコンに視線を再度向ける。

「何故、こいつだけ弄られていますかね」

ハァ、と溜飲が下がらぬ様子にため息を吐いて、押入れと衣装箪笥が目に止まる。


「まてよ・・・いや、まさかな」

鈍器として使用出来そうな懐中電灯を片手に箪笥の取っ手を引っ張って、

「―――――ッ!?!??」

ドクッドクッと不安と興奮と恐怖が入り混じった感情のまま凝視した。

正に女の子が存在していて開いた口が塞がらない様子でいたのだ。
女の子はそそくさと箪笥から這い出してすぅっと素通りしようとした。

「だが、待て!」
「痛い痛いってばぁ~、けー君の馬鹿ぁ~」

少し間延びした口調で喋り出す女子高生を両の手で拳骨をギリギリと音を立てる。
勿論、手加減はしているつもりだがけー君と呼ばれた青年加賀見京介は止める気配がない。

すらっと伸びた手足、少し茶色いセミロング、残念ですと言わんばかりの胸(当社比40%)。
猫俣舞。京介の幼馴染として腐れ縁の関係を未だに続けるボケ娘である。
京介はこんなボケボケでもたまにラブレターを自慢するあたりは、
やっぱり世の中顔だ、顔って思うわけだ。

「これで料理洗濯掃除・・・家事が出来なければms.MUNOUの座を送りたい。」
もっとも、考査の順位では舞には100番以上の差を付けられるわけだが。

「舞、お前PCをいじくるんじゃありません。
穏便を売りにしている英国紳士でも流石に切れますよ?」
「うえぇーん、そんなんじゃないよぉ~。舞にパソコンが使えないの知ってる癖にぃ。
それに英国紳士って言ってもお茶が飲みたいからって阿片漬けにする国まともじゃないよぉ。」
「ふむ。よく考えればお前にできるわけがないよな、機械音痴だし。」

とりあえず歴史が義務教育の9年間平均2の京介はスルーして、結論に至る。
舞が利用出来るのがテレビや家事に関連するものだけであることは京介自体が一番理解している。
勿論、同じ情報科に入学して以来の機械音痴でパソコンの立ち上げさえままならないことも。
普通科や特進コース、情報科があるなか、何故情報と体育以外オール5の舞が学科を変えなかったのか摩訶不思議である。



では、誰が?何のために?


「まぁいいや、何故衣装箪笥に進入したかは聞かん。それと便座カバー」
「え?聞かないの? っていうか便座カバーってぇ?」

きょとんと首を可愛らしく傾げるようすを見て、
思いの他胸にグサッときてしまった京介は舞からエロ本を取り戻そうと試みる。
衣装箪笥に潜り込んだのとて、どうせエロ本を発見故の奇行であろう、そう京介は結論付ける。

「教えん!! 手に持ってるズリネタは下ろとけ。」
「なんでぇ? これは可南子さんに随時報告しなきゃ」

また母親にネチネチと説教を喰らい、
ボケボケとした舞が母の後ろでニヤニヤしてるかと思うと、
溜息を零すしかない

「性欲真っ盛りに捌け口をなくされても困る。
それにチクるならばいいがお前に処理させるぞゴラァ」
「それなら・・・・」まるで恋する乙女の視線。



「なんだ? それに・・・旨い飯食わせてくれんだろ?
 大方食材が切れてたしな。今晩は何作ってくれるんだ?」
「う、うん。けー君の夕飯は、ハンバーグ!」

天真爛漫な向日葵の如く笑顔を振りまきながら、
舞は己が手を引かれてスーパーへと歩き出した。

「美味しく作るねっ♪ けー君」











彼らが、買い物を出掛ける時機を見計らってガタッと押入れの戸が開く。
腰まで伸ばした漆黒の髪を揺らし、和人形のようなある種の邪気を纏った少女が。


二人は気付かない。舞が来るまで一人の女性が押し黙って存在していたことを。
二人は気付かない。京介のPCを解読していた人物の正体を。
二人は気付かない。愛憎さえ超上する少女の京介への病んだ想いを。

「京介様・・・、あの雌猫は絶対、消すべきだよね?いや、消すんだ絶対に。」

邪魔者を消し去った恍惚と愛すべき人と結べる情欲を、少女は脳裏に浮かべる。
少女は想い人のTシャツから芳しき匂いを吸い込んで

「京介様、あなたのためならば、私は・・・」

忌忌しい幼馴染を消す算段を幾重にも描いた。



to be continue...



[16029] 飼い猫と蛇神憑き02
Name: bakuya00◆a45053ea ID:c6ad28ea
Date: 2010/02/07 14:46



へびがみ‐つき【蛇神×憑き】

ヤンデレ「恐るべき子供達計画」によって誕生した、
"伝説の傭兵"の霊にとりつかれた異常な精神状態。また、その人。

性欲をもてあますんですね、わかりますwwww

<脳内フヒヒww辞典、第五章サ行より引用>
--------------------------------------------------------




有り得ない。
重ねて思うのだ。有り得ないのだ。

「いや、有り得ないよ」

電卓と帳簿をつけながら、溜息混じりに呟いた。
たまたま生徒会への書類を提出にしにきた友人。
友人はこうのたまったのだ。

―――――『生徒会の一存』って実際ありえるの?と。
俺だって、んな生徒会に配属されたいわ。
でも、オノDが攻略しちゃった後は(´;ω;`)だけど。

------------------------------------------
「えー二次元に恋なんてマジ? キモーイ」
「二次元が許されるのは小学生までだよね-、キャハハハハ」

脳内で再生されるにったじゅんAAが切ないorz

------------------------------------------

まぁ兎に角眼前の友人に怒りと理不尽さを、
叩き付けてやろうではないか。(≠八つ当たり)

「だって現実的に可愛い子が揃いもそろって集まる訳ね-じゃん」
「(´・ω・`)」

会長はガチムチでいつもプロテインと重りを欠かさず、
副会長の一年は"性格は"いい女子である。(外見はお察し下さい
書記長は、爽やか系な(隠れ電車オタク)優男。
副書記は一見美少女だが腹黒女子。
やーいちびと言ったら次の日から訂正するまで、
取り巻きに悪辣な嫌がらせが秘密裏に・・・。

兎も角、(´・ω・`)な顔でガックリと肩を落とす友人に、
慰めの言葉をかけて大人しく生徒会室から退室してもらうことにした。

生徒会会計、それが俺に与えられた役職と義務だった。
なんてことはない。大学進学のための点数稼ぎのためだ。
基本的に週一度の集会・窓口役をこなせばいいというのだから。
もっとも生徒会行事があるならば、身を粉にして働く必要があるが。

「・・せ・輩、・・・・・先輩、手が止まっていますよ」
「あ? ああ、すまん。蛇の目[じゃのめ]」

見詰めているつぶらな瞳に相槌を打って作業を再開する。
鴉の濡れ羽色をした腰まで届く艶やかな髪。
漆黒の、穢れを知らない無垢な瞳。
コの字に卓が並べられており、役職上隣の椅子である。
来客用のテーブルもあるというのに、
わざわざ好き好んで手狭なデスクで秘書宜しくやっているのはあれか。
生真面目なきらいがあるのだろう。たぶん。

席、図解。
「―会計―副会計

会長

副会長

∟―書記―副書記


手を伸ばせば届く距離にある。といってもお縄になりたくはないが。
今でもふとした仕草に目を奪われることがあるのは、ちと悔しい。


「だって、男なんだもんな。フヒヒ」――クラスの隣の席が。
「どうしました?」

きょとん、とした態度に心の奥底で(*´Д`)ハァハァしながらも、
取り留めもない言葉で誤魔化して場を繕う。

純白のワンピースに麦わら帽子か、
髪を結い上げた着物姿がさぞかし似合うのだろう。
蛇目[じゃのめ] 鞠子。容姿端麗、学力優秀。
これで成績優秀、というのだから神様はよほど怠慢に違いない。

背丈は我が幼馴染み――舞と同・・・蛇の目嬢が少し勝っている。
とは言っても二人とも京介を見上げる角度なのでGJだ。
性格で言えば内向的なのだろう。舞は・・・外向的か。
バストに関しては舞の圧倒的不利。所詮、ナイチチなのだ。
あと黒髪。舞はとある事情により脱色して茶色くなってる。
やっぱり、戦争は黒髪だよ兄貴! 
ビバ!黒髪!! ジーク!ヤンデ・・ゲフンゲフン。
まったく、どこぞのじゃじゃ馬(幼■染み)と交換して欲しい。
所謂大和撫子と言った女性が恋人に欲しくないやつなんて居ないだろうか?いや、決していない。

「チェンジ。」
「・・・何がですか?」
「いや、なんとなく」

手元の電卓を軽快にカタカタ鳴らす音が、
こじんまりとした生徒会室に響き渡る。

・・・



・・・・・・



・・・・・・・・・



・・・・・・・・・・・・



間が持たないために既にノルマを終えた蛇の目に話を振る京介。

蛇の目嬢だけに・・・先程から睨み合っている参考書を書き込んでいるようだ。
うっわぁ、ギャグセンス皆無。と思うよりも、
真面目さが欲しいと思う。嗚呼、蛇の目嬢の爪の垢でも煎じて飲めたい。
いやぁ、変態的な意味ではなくて主にことわざ敵に。

「ところで蛇の目は今年のクリスマスはどうするんだ?」
「家族といつも通りですが何か?」
「いや、ただ単に俺が寂しいクリスマスを贈るから、
 腹いせに唐辛子せんべいでも贈ろうかと」
「止めてください」

――――冷ややかな視線に思わず京介はたじろぐ。

確かに郵便受けが主にモザイクで囲われているのは、カオスだ。
催眠術とか、そんなチャチャなもんじゃないぜ!



「しかし、クリスマスでしょう?本当に何をご予定がないのですか?
「あー、両親が何かと忙しい質でな」
「お、お一人なんですか?」

表情を表に出さない類いである蛇の目嬢が、
柄にもなく浮いた表情をしたり、オロオロし始めた様子を面白半分で眺めてみる。
破顔しちゃそう。主に降りれない猫動画を見てくる位に。

だが、そこに、らんにゅうしゃが、あらわれた。











裏話――――――――――――――――――――――――――――――――

ネタ一覧でせう。

伝説の傭兵=スネークのこと
オノD=杉崎 鍵を演じる声優、小野大介のこと。
にったじゅんAA これのこと。
         し!     _  -── ‐-   、  , -─-、 -‐─_ノ
  小 童    // ̄> ´  ̄    ̄  `ヽ  Y  ,  ´     )   童 え
  学 貞    L_ /                /        ヽ  貞  |
  生 が    / '                '           i  !? マ
  ま 許    /                 /           く    ジ
  で さ    l           ,ィ/!    /    /l/!,l     /厶,
  だ れ   i   ,.lrH‐|'|     /‐!-Lハ_  l    /-!'|/l   /`'メ、_iヽ
  よ る   l  | |_|_|_|/|    / /__!__ |/!トi   i/-- 、 レ!/   / ,-- レ、⌒Y⌒ヽ
  ね の   _ゝ|/'/⌒ヽ ヽト、|/ '/ ̄`ヾ 、ヽト、N'/⌒ヾ      ,イ ̄`ヾ,ノ!
   l は  「  l ′ 「1       /てヽ′| | |  「L!     ' i'ひ}   リ
        ヽ  | ヽ__U,      、ヽ シノ ノ! ! |ヽ_、ソ,      ヾシ _ノ _ノ
-┐    ,√   !            ̄   リ l   !  ̄        ̄   7/
  レ'⌒ヽ/ !    |   〈       _人__人ノ_  i  く            //!
人_,、ノL_,iノ!  /! ヽ   r─‐- 、   「      L_ヽ   r─‐- 、   u  ノ/
      /  / lト、 \ ヽ, -‐┤  ノ  キ    了\  ヽ, -‐┤     //
ハ キ  {  /   ヽ,ト、ヽ/!`hノ  )  モ    |/! 「ヽ, `ー /)   _ ‐'
ハ ャ   ヽ/   r-、‐' // / |-‐ く    |     > / / `'//-‐、    /
ハ ハ    > /\\// / /ヽ_  !   イ    (  / / //  / `ァ-‐ '
ハ ハ   / /!   ヽ    レ'/ ノ        >  ' ∠  -‐  ̄ノヽ   /
       {  i l    !    /  フ       /     -‐ / ̄/〉 〈 \ /!

戦争は黒髪だよ兄貴!=ドズル・ザビの「戦争は数だよ、兄貴!」から
ビバ!黒髪!! ジーク!ヤンデ・・ゲフンゲフン=鬼うた。から。
降りれない猫動画=ググれカスとgogle先生がおっしゃっております。

えー?マジSSなんか書こうとしているのぉ?
キャハハァ、SSが許されるのは小学生までよねー?
なんて、頭で変換されたお。

まぁ、パソコン自体が壊れたわけではないのだけれども、
cookieやらなんやらを吹っ飛ばしてしまった俺には隙がない。
ok,わかっているさ、今度は取って置きのトリップだから大丈夫。



[16029] 飼い猫と蛇神憑き03
Name: bakuya00◆a45053ea ID:c6ad28ea
Date: 2010/02/11 18:12


「せ、せんぱいがひとり?な、なら・・・え、でも、」

なんだか良くわからないが萌えていいのでせうか?
いいんでせうね、ごっと。
無愛想でクラスで孤高の人と悪い噂を又聞きしていたが、
蛇の目嬢の慌て振りとギャップ萌えを『(*´Д`)ハァハァ蛇の目嬢可愛いお』と本人にドン引きされそうな電波垂れながしていると、
ガラガラと不協和音を奏でるドアの音が響いた。

甘受を妨害する物、者、悪即斬也。
俺の牙突が火を噴くぜ。(主にどこがかはお察しください。
(※おつむの悪さに関してはお察しください。

「おーーす。オラ、まなかぁ~」

突然の乱入者に、ちと驚きながらも口が勝手に動く。
すぐさまハリセンで舞の額に投擲。なんでこんなもんがここに?

「んなニコ中か、オタクにしかわからねぇネタを出すんじゃありません!!」

己のラ_プラス信者さを褒めてやりたい。
どうせリアルタイムモードで数十日の若輩者さ。
愛花、可愛いよ、愛花。
でも、縦にDS開いてて電車の中で視線が厳しかったのは多分きのせい。

それ以前に正しい発言は『オッス、マナカだよ。』だ。
微妙に間違えているんじゃねーかと内心突っ込む。

「大体、俺の愛花たんはそんな声はしとらん。汚す奴も許さない。いいか、絶対にだ。」
「え~?きょうすけ君、駄目なの? 同じソフトで妄想してる人も・・・」
「それとこれとは別。あと、本音を言えば――――」




「――――タイが、曲がっていてよ?」

ブレザータイプなのでネクタイならばともかく、タイの結び方など知らない物だから、
遠目に見えるタイの結びを指摘しただけだ。
どうせ部活動の帰り際で急いでスク水から着替えたのだろう。


小麦色に焼けた、のほほんと笑って生徒会室のドアに跨いだ幼馴染みへと忠告。
話の語尾が伸びるボケボケ感や話口調はあまり変わらないが、
他人が居るときの誇称は「けー君」から「きょうすけ君」に戻るのは・・・、
裏表がある証拠だ。・・・化けの皮は厚いようだ。これだから女って生き物は。



え?
リアルで全然オタクであることを隠している奴が何を言うか?だって。
いや、ほら、俺と密接な友人や舞にはパスケースがセイバーだってことモロに暴かれてますから。
単に聴かれないだけなのですよ。
流石にお前オタクなのかと表立って聞かれるのも謹んでお断りさせて頂きますが。


「どうした蛇の目?」
「あの、その、愛花って誰ですか?」

疑惑の籠められた蛇の目嬢の瞳。
投擲したハリセンを回収しようとすると、
蛇の目の綺麗な爪が俺の肩ロースにシャツ越しに食い込む。
捕まれた肩の逆の方に重心をずらしつつ動かすと、
って俺は豚肉か、と内心突っ込んでおく。ぼけ突っ込み悲しいれす。

「蛇の目。いかがわしい本を高校に持ち込んだ人を見るような人で、みんといて」

某人型凡庸兵器(性らサンに詰られたいれす)の月刊誌とか、
月刊コンプエー・・・ゲフンゲフン。ならあるけどね。

「だから、けいすけさm・・先輩?どうなんですか?」
「めっさ肩が痛いのだけど?」

椅子からケツを動かしてまの手から抜け出そうとすると、
魔の手は自信の肩をぷるぷると震わせながら京介の手を掴んだ。
あれ?俺そんなに酷いこと言ったっけ?とニブチンは思うのだ。
更に微笑みを模りながら近づいてくる幼馴染み若干一名様追加。(目が笑ってない。

何やらドアに手をかけて、頭をゆさゆさと揺らしておった。
お前は武梨えり氏原作最終話のつぐみか、とつっこみたい。
しかも、何故か天然呆けのマスクまで外しかけて、
表皮に思いっきりヒビを立てて割れていた。

「きょうすけ君~?幼馴染みがいるのに良いご身分だねぇ~?
明日から牛乳とトマトだけにする?」
「やめれ、俺が料理を作ると味がおかしくなるの知ってるくせに」

二日に一回夕飯と作り置きを美味しく調理してくれる舞には非常に感謝はしてる。
だが、同時に彼女が合鍵を信頼して持たせることに弊害もある。

「・・・ふぅ」を体感するためにとある事を致していたら、
キッチンに忘れ物をした舞が我が家に取りに来る事だ。
両親は業種上家を空かすことが多い我が家の天敵は舞だ。

決してアレしてたのを視認されたわけではないのだ。
窓vistaにロック掛けたのだ。閉じる余裕もなかったが。
ただいきり立つ下半身にジョークグッズを被せたまま、
布団へダイブしたことがいけなかったのかついでに様子を見られて部屋の臭いをくんくんして、『あー』って顔されましたけどね。

リア充?フラグ?何それおいしいの?
いつもは合鍵で起こしてくれるのに次の日、スルーされて遅刻しかけたり学校行ってもあまり口聞いてくれなかったしね。うん、憂鬱だった。
もうあのとき以来、オナヌーは流石にこないと想定される草木も眠る丑三つ時以降にすることにしました。


もっとも、来ないならスーパー賢者タイムを味わいたいので、
示威・・・否自慰行為にフル活用させてもらいます。これでかつる。
え、飯? ・・・・・・人間、ファーストフードでも大丈夫っしょ。



「おーい?きょー君?」
「あ、あともし俺を餓死させるならせめてお前がバストAAを抜け出せてからね?」
牛乳だけ飲んだって胸は大きくならないのですよ。
四年越しの復讐を兼ねて胸にドサッ(→ハート)と牙突を行う。
あと京介はm9(^Д^)プギャー貧乳め。という哀れみをこめた視線で見詰めてあげる。
互いに椅子に座りながらの攻防を重ねていた筈の蛇の目嬢は、
胸を二の腕で強調しながら、上品に口へ手を当ていた。

「あれ、蛇の目嬢が何故か勝ち誇った目で見比べてるけど?」
「キーーーッ!!けー君非道い! 貧乳はステータスなんだよ?」
「舞。短髪は俺の好みから外れてますから。馬鹿なの?死ぬの?」




「うわーーーん」

あ、逃げた。


馬鹿じゃないもん、私オール5だもん!と雄叫びを残していった舞に、
「ふっ、君のお乳上が悪いのだよ。」とサングラスを掛けては外して言い放った。

舞の悔しそうな後ろ姿を見届けながら、

「悔しいのう。悔しいのうWWW」

と京介は言い放っておく。
やっぱり美乳もいいのだが微乳以下は勘弁なのです。

「なんていうか、世間体的に小学生ほどのロリは駄目だと思われるのですよ」

存外に世間体さえ無ければストライクゾーンだと公言。
とは思ったが訂正するのもかったるかった。
小萌先生みたいな奇跡の顕現でも、
室内が煙草の吸い殻と一升瓶という嫌な大人だったし。
インデックスは噛みつき空気シスターだし。
やっぱり五和嬢のような男の理想が、
実際の三次元に存在してはくれないのかしら。と思う次第ですよ。


あれ?なんで肩に食い込んでる爪が一層痛くなってんのさ?



「あと、マナカってのはゲームのキャラ名な?」

今もなお、殺気を滾らせていたサイヤじ―蛇の目嬢は、
事実を悟るとおどろおどろしい態度で謝罪を述べた。

いやうん、解ってくれればいいんだ。

「先輩。あ、あの、あのの、私、私ったら、
とんだ勘違いで先輩を困らせちゃってごめんなさいっ!」
「解ればよろしい」

やべぇ。何この蛇の目。可愛すぎる。
この照れた感じ、お持ち帰りしていいですか?
私の業界ではご褒美です。

「不幸だぁーー」なんて叫ばないさ。
繰り返す。これなんてエロゲ?



少なくとも、天然水泳少女の(頭とか胸とか)幼い幼なじみと、蛇の目嬢という可愛い後輩がいるのだから。








―――――――――――――――――――――――――――
ネタ

悪即斬=るろうに剣心の斉藤一名台詞

オッス、マナカだよ=ラブプラスのキャラクター高嶺愛花のブログ参照。

縦にDS開いてて=現在DSを縦に開くのはラブプラスのみ。

タイが曲がっていてよ=マリア様がみてらっしゃいます。

セイバー=Fate/stay nightのメインヒロイン。

桜が俺の嫁というやつは出てこい。アンリマユで葬ってやる。

月刊コンプエー、ゲフンゲフン。=月刊コンプエース

某人型凡庸兵器(性らサンに詰られたいれす)の月刊誌=月刊ガンダムエース

m9(^Д^)プギャーーーッ =
“右手でこちらを指差している手”の意味。面白かったり、驚いたりするときに使う顔文字。

貧乳はステータスなんだよ?=らき☆すたのこなかたから。

小萌先生みたいな奇跡の顕現でも、
室内が煙草の吸い殻と一升瓶という嫌な大人だったし。
インデックスは噛みつき空気シスターだし。
やっぱり五和嬢のような男の理想が、
=とある魔術の禁書目録

「ふっ、君のお乳上が悪いのだよ。」と~~~=ガンダム シャアの名台詞から。

「不幸だぁーー」なんて叫ばないさ。=そげふでググれとgogole先生が申しております。


後書き。

おっぱいはよいものだ。
ちっぱいは・・・・・・・・・・・。ノーコメント。



[16029] 飼い猫と蛇神憑き04
Name: bakuya00◆a45053ea ID:c6ad28ea
Date: 2010/02/22 18:28
[KYOUSUKE side]

帰ってたら台所で案の定料理に取りかかってる舞をよそに、
茶の間で着替えをしながらふと、京介の脳裏に悪夢が浮かんだ。

「舞をおちょくったのはいいものの、
 勝手にトマト料理を調理して材料費請求されたらどうしよう?」

深刻な悩みだった。







あのじゅぐじゅくした植物と生臭さを咀嚼するなんて。
罰ゲームってレベルじゃねーぞ。
おぞましい事この上ない侮辱だ、人類にとって。
下劣なうえもの・・・植物を食べるならば、
毎日カップラーメンとコンビニ弁当で胃かいおうになった方がましに思えるのだ。
ケチャップはおいしいですけどね。

毎月の食料費は、舞が帳簿付けして管理を任されている。
両親にストップを掛けようとしても、舞の方が一枚上手だ。
息子より幼馴染みの方が信頼されてるってどうよ?

恐怖に歪んでる京介がコール番号を知っていれば、
子供相談センターで虐待されてると事実を針小棒大にする自信があった。
もちろん、幼い頃から仕事熱心だった両親だったが同時に子煩悩である親が好きだ。
だが、親に対する愛とトマトに対する嫌悪は別。

「くそぅ。しょうがない。蛇の目嬢でも無理矢理に囲って俺の専用メイドに・・・」

蛇の目嬢の敬愛を利用して隷属させるなんて器用なまねできない。
それ以前に駄目だ。そんなことしたら、ただでさえ温厚だとされている人格が否定される。
それに犯罪だ。
あれ、なんで二階の自室から物音がしてるんだ?
チラッとふすまの隙間から見える、手際よく料理を行う舞。彼女ではない。

「積みゲーが落ちたんですね。わかります」

もしかするとヤンデレ要素の含まれた積みゲーと化している一角が崩れたのかもしれない。
積みゲーならば仕方ない。



「舞を籠絡?もっと無理だ。なんていうかもっと無理」

その分幼馴染みの舞を良いようにするのは簡単だとしても
蛇の目嬢の日常を壊すのと、自分の日常が壊す度胸はない。


[SIDE OUT]

















京介は、加虐心・背徳という言葉が好きだ。

普段は口煩い勝気なクラスメートや上級生を強姦するとか、
義妹の崇高な家族愛を惰性な性愛で踏みにじる快感がゾクゾクする。
幼馴染が泣き叫んで避妊を求んでも腰を打ちつけ精を放つのが溜まらない。
浮気相手と付き合うために彼女と別れるときの、
「捨てないで」と縋り付かれたらと思うと嘲笑が止まらない。
そしておどおどした可愛らしい後輩を行きずりの、
特別教室で犯すなんてのも好きなのである。
それとわざわざ男子トイレに呼び込んで、
誰かが入ってきた時だけ涙目で視線で止めてと懇願するのを無視して激しくするとかも。

単に、卑劣なのだ。あるいは下種な願望があるのだ、京介には。
例え温厚質実という皮を被っていたとしても。

たとえ馬鹿の中の馬鹿とて、現実と妄想の区別を弁えている、と彼は理解してる。
彼の性適興奮を最も催すのは、背徳と支配欲に現れるというだけのこと。
人格の形成に多少問題があるかと問われれば否だが。



だからこそ京介は舞に対して引かれる性癖をぶちまけることを、










京介は絶対にできなかった。

もし無理矢理性交渉に望めば幾ら好意を抱いていても、
幼馴染みの彼女が応じるとは京介にはとても到底思えなかった。
刑務所に入所する予定も弁護士を雇う理由なんてない。
もし彼女が黙ってくれても近所付き合いの点で、
一生難航するなど田舎には苦痛でしかないと
あくまでも安全牌に留め、つかず離れずの位置であるべきだ、と。

京介なりの考えで舞に手を出すのは止めていた。
器量好しの舞だ。いつかどこかのリア充が掻っ攫う運命にあるのだからと。




―――――だが彼と彼女は端から食い違っていたのだ。

京介がどうせ"舞に性的嗜好を拒否されるに違いない"と鼻で嗤う一方、
舞は、京介が誰かに奪い取られる位ならば彼のシチュエーションプレイを望むだけ受け入れられると思っていたことに。

気が病んでしまうほどに舞が慕い、想い、恋し、愛していることを、彼は知らない。




もっとも舞自身は昨日接収したエ■本の過激さに耳まで真っ赤にしてしまい、
同時に京介にパイズリを望まれたら困るサイズであることに意気消沈したが。
※舞がナイチチとか貧乳であることはご察し下さ(ry









[KYOUSUKE side]

「けー君?できたよ?トマト尽くしの豪華料理が!」

脱線に脱線を重ね、鬼畜プレイを妄想していたら
ブラッティーレッドに囲まれながら思った。

「わーお。本当にとまと尽くシダー、ワーイ、ワーイ」棒読みだ。

トマトリゾット、トマトサラダ、トマトスープ、チキンのトマト煮、あと牛乳。
(京介視点で)人類の敵を眼下に収め、顰めっ面をしながら思案していた。


「・・・チッ、本当にやりやがった。」
「何かなぁ?後輩といちゃついていたけー君?」

「いちゃついてねぇよ。お前の妄想だ。」
「私の夢と希望が溢れる胸の批判したよね、けー君?」
「これから成長するなんてのはお前の妄想だ」

「ひ、ひどいっ。明日もトマト料理だよ?」

「?何を言ってるんだお前は?明日からは蛇の目嬢に頼むから。」
「え?けー君どうしたの?」







冗談のキャッチボールが、急に止む。
目が点になった幼女体型の舞を、見やった。
あれ?なんで俺が悪い雰囲気になっているの?
自己の安寧のためならば多少の嘘も、
黄泉のお婆ちゃんも許してくれると思うんだ。





「蛇の目嬢が哀れんで、料理をしてくれるんだと。」
「う、嘘でしょ」ブラフだ。
「いやぁ、可愛い後輩が俺のために手料理を振るってくれるんだと」



「慣れ親しんだ舞の料理が食べられないのは残念だが、已むなしだな」

暗に、トマト料理を数日連続作られて食わざるを得ないより、
実費でカップヌー○ルを啜っていた方が精神衛生上宜しい。
蛇の目嬢にそんな確約なんてしてないし、
あくまでも数日トマト料理から逃れるための苦しい言い訳だ。
だというのに、舞は通常ならば見抜ける程のあけすけな罠に引っかかりやがった。

「ほれ、鍵返せ。」
「そんな、い、いや。だって、あの―――」言葉を遮って。
「お前が俺の家に勝手に入ると小見たら蛇の目嬢が拗ねるかもしれないし。
 俺だって蛇の目嬢の機嫌損なって飯食いっぱぐれたくないしな」

嫁に欲しい位だぜ。とわざとらしく呟いて。

とりあえず、あとで蛇の目嬢に口裏を合わせるよう頼もう。
サーティーワウンらへんで手を打ってくれる・・・筈だ。

舞も今まで出入り禁止といったことはしなかったが、
流石に強行体制を取らざるを得ない。お互いの為なのだ(キリッ


「ね、ねぇ。考え直してよ、あの子絶対、悪い子だよ?」
「少なくとも、幼馴染みの嫌いな食べ物をわざと食卓に出す悪い子なら見覚えある」

焦点の合わぬ目で擦り寄る舞の両肩を正面から抑える。
短髪で活動的な髪型も、屈託のない笑顔も、クリッとした大きな瞳も。
その凹凸のないからだでは、アピールに掛けると小1時間問い詰めたい。














「さて、蛇の目嬢にメールを送るから自室に戻るな。
 あぁ~舞?洗い物は俺が片しておくからいいぞ」

家の鍵を掛けたらポストに入れといてねー、とぶらぶらと手を振ってその場を後にし、そそくさと自室へと逃げた。で、積みゲーがやっぱりなだれていた。
さてドキッ☆ヤンデレばかりの病み鍋ぱぁーてぃー♪をやろう。
流石に根負けするだろう、ヤンデレのショートカットをクリックしてほくそ笑んで。






















そして京介がやっと義妹ENDをクリアするまで五時間。

舞は、帰ろうともせずに、しとしと、と彼が気づくまで、床を濡らしていた。






―――――――――――――――



リア充=リアル(現実)の生活が充実している人物[1]を指すインターネットスラングである
ご察し下さ(ry=用例はご察し下さい
サーティーワウン=某アイス屋

(キリッ=キリッとは、毅然とした態度の擬態語を表すもので、すました顔して堂々と意見を述べているような状態を表す同人用語・ネットスラングである(キリッ

以下は、ニコニコ大百科の一例。
        ____
       / \  /\ キリッ
.     / (ー)  (ー)\    「日本列島は日本人だけの所有物じゃない」
    /   ⌒(__人__)⌒ \
    |      |r┬-|    |
     \     `ー’´   /
    ノ            \
  /´               ヽ
 |    l              \
 ヽ    -一””””~~``’ー?、   -一”””’ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))
          ____
        /_ノ  ヽ、_\
 ミ ミ ミ  o゚((●)) ((●))゚o      ミ ミ ミ   だっておwwwwwwwwwwwwww
/⌒)⌒)⌒. ::::::⌒(__人__)⌒:::\   /⌒)⌒)⌒)
| / / /     |r┬-|    | (⌒)/ / / // 
| :::::::::::(⌒)    | |  |   /  ゝ  :::::::::::/ 
|     ノ     | |  |   \  /  )  /
ヽ    /     `ー’´      ヽ /    /
 |    |   l||l 从人 l||l      l||l 从人 l||l  バンバン
 ヽ    -一””””~~``’ー?、   -一”””’ー-、
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))



[16029] 飼い猫と蛇神憑き 行間1
Name: bakuya00◆5088e451 ID:c6ad28ea
Date: 2010/03/20 22:13






引っ越し先で出会った男の子は、やんちゃさんだった。
私が泣き出すまで毛虫さんを棒で押しつけるような。



けー君は意地悪だ。






泣き腫らした私を前に男の子は、寄り添っていてくれた。
泣き止むまでハンカチ片手にオロオロと困惑しながらも。



けー君は優しい。





お世辞にも勉強が出来るとか運動神経抜群とか言えないけど、
どんな厄介な頼み事でも真摯な態度で取り組む男子だった。



けー君は密かに異性に人気がある。





昔から、そうだったのだ。
あの毒蛇が彼に狙いをつけるずぅっと前から。
だがアレがまとりつくようになる前は楽だった。
私が懇意にしていることを知れば身を引く者が少なくなかったから。

でも、そうはいかないのだ。
あの蛇が現れてからからは。



幼馴染み以上恋人未満。
その優位な立場に甘んじていたが我慢出来ない。
私がずっと傍にいてあげるというのに、
幾らでも望めるだけ愛情を注ぐだけの肢体と覚悟も。

それなのに、私の心に触れてはくれない。

あと一歩踏み込むだけでいいのに、
脳髄が蕩けるような甘く淫靡な世界へ溶けこめるのに。

いつもいつもまるで思惑を読み取ったような、
苦虫を噛み潰したような顔で彼は壁を作ってしまう。

けー君に無理矢理迫って厭らしい子だと思われるのは厭だ。












―――だが、それでも、愛しの男性が蛇の毒牙に掛かるのはもっと嫌なのだから。


「舞をおちょくったのはいいものの、
 勝手にトマト料理を調理して材料費請求されたらどうしよう?」



ドア越しに聴こえてくる彼の声に、心が安堵の音を奏でる。


蛇ならば蛇らしく鼠を喰らっていなさい。




[16029] 飼い猫と蛇神憑き05
Name: bakuya00◆b128c09f ID:41c9316b
Date: 2011/07/20 16:09


恥も外聞もなく泣き崩れている幼馴染みを視界に収めて、
誰がこんな惨いことをやったんだと京介はギリギリと肉に爪が食い込むまで拳を握り締めた。






―――もちろん犯人は、俺だった。

もしブラウン管越しに覗く人物がいるならば今日のおまえが言うなスレはどこですか?
、と@ちゃんねるに乱立されることになるだろう。

数秒ほど逡巡してクローゼットからタオルを持ち出し、タオルを舞の頭へと放って布越しに優しく撫でる。
カラッカラに乾燥していたタオルの手触りの感触だけが手に伝わる。
タオル越しなので水泳で脱色しかけた茶髪の艶やかさも、今も頬を零れる水滴も手先には伝わらない。

「後悔はしていない。未練はない」反省はしているが。

考えを口に出してからこれでは却って泣き止まないだろうと過ちに気づく。
が、ここで甘やかしてもそれまたこの猫さんは頭に乗るだろう。
直ぐ調子に乗って付けあがりそうなので訂正の言葉を飲み込む。
嘘泣きだったりしないかと希望的観測を・・・、否、
俺は嘘泣きか本当に泣いているかを判別する術を持ってはない。

結局飴を以って宥めることにした。「泣き止んでくれよ」

流石に女性の泣き顔を覗き見るのは拙いかと目線をはずしながら、言葉を紡ぎ慰めの内容を巡らす。
ただの幼馴染みとしてできること、してやれることはそれ位だった。

号泣する幼馴染みを正面から受け止めることや一歩踏み込んで耳元で謝罪を囁くことは憚られた。

俺と彼女の関係は、"ただの幼馴染み"に過ぎないのだから。

「あぁ、もう。舞っ。とりあえず、泣き止め」
「け、けー君はなんで昔から、ひ、酷いことばっかり言うの?」
「悪いな、俺は好きな子ほど嫌がらせしたくなる餓鬼なんでな」

こんな状況下で俊敏にボケられるほどの心の贅肉があったことに驚く。
まぁあってもどうせ修羅場なぞになりえないので、そぎ落としてもよいだろうが。

当の本人はそんな気遣いも知らずに振り向く。

「ふぇっ!? なんでけー君はそうやって悪戯するの?
 どうせけー君は私をおちょくってるんでしょ・・・。
 でもね、今日だってけー君の体調のためなんだよ。好き嫌いをなくそうって。
 わ、私はねっ!!け、けー君を」

タオルに覆われてた下には、目も鼻も赤く腫らした顔があった。
ずずっとハンドタオルで鼻を噛む舞を見やる。
シリアスな展開とは裏腹に京介の脳裏では存外な評価が下される。
タオル汚なっ、と。鼻水だらけのそれを洗濯しても流石に使いたくはないな、と。

そして何よりも留意すべきは、舞に文字通り財布を握られているということだ。
わが両親からの信頼を勝ち取った彼女は両親の留守中の金銭の裁量権を任されている。
食費、光熱通信費、そして、俺自身の小遣いもだ。
親曰く無駄なんだから舞ちゃんのために貯めておきなさい、と。どういう意味だ。
此処で彼女の機嫌を損ない続ければ小遣いが全額貯金への道を辿る。
それだけは是が非でも防がなければいけないのだ。

「私は、いつだってけー君の事を想ってたんだよ?」







ここで両者の理解に齟齬が生まれ、またもや感情の温度差が出る。
一人、あくまでも冷静かつ沈着にアニメDVDの軍資金に折り合いを付けたい青年。
一人、己の身の内を思いの丈を述べて舞い上がってしまった少女。

「私は、いつだってけー君の事を想ってたんだよ?」

(俺の体調をここまで心配して、泣かせてちゃ駄目だ。少なくとも、DVDBOXを買うまではッ!)
(い、言っちゃった。けー君に告白しちゃった!)

綺麗な擦れ違いを亜音速で進行させつつあった。
青年は少女の華奢な肩に傷つけないようにそっと手で触れ少女を真っ直ぐに見据える。

(そこまで舞はちゃんと体調管理を考えていたなんて)

悟りを啓いたかのような微笑で。「・・・・・・答えは得た、舞。俺、頑張るから」

(つまりは人類の敵[アイリ・マユ]、トマトを食せるようにすればいいのだろう?)
(え、つ、つまり?了承されたということなの?私が?けー君と?あうあう)

無骨な青年の今できる限りの笑みでの告白と言葉を咀嚼して頬を桃色にして頷く女性。
まるで恋愛映画の一コマにも見えて、だがしかし食い違いを正す者は少なくともこの空間にはいなかった。

「え、でも、ふ、ふぇっ!? ほ、ほんとに!?」

心なしか頬が染まる少女は床にへたりこんだまま、
鼻をずずっと鳴らしながらも青年の告白(?)を無限に脳内で再生していた。

「ああ。俺の(体調の)事を考えてを考えて言ったんだろ」
「うん。けー君(と私の在り方)の将来について大事だもの」
「そうだな。(幼馴染として)付き合いが長いお前が言うのなら(好き嫌いの善処について)了承する」
「(私の事、恋人として)宜しくお願いします、だよっ!けー君」

かくして両者は重大な勘違いを残したままで。

「まったく、いつの時代も男は女の涙に弱いもんだよ。
 結局そうやって女の財布になりやがるんだチクチョー」

と哲学じみたことを笑顔で差し出されたトマトリゾットを頬張りながら青年は毒づいた。
もっともトマト嫌いが祟って通い妻が帰宅したとたん喉からリバースした事など、
少女はこれからのめくるめく日々について夢中で気づくよしもないのだが。


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