南米チリで1973年、軍事クーデターの際に死亡した故アジェンデ大統領(当時)は、自殺だったことが19日、確定した。友人で当時キューバ首相だったフィデル・カストロ氏にもらった自動小銃を使ったという。
司法当局が今年5月、遺体を発掘し、外国の専門家に法医学的な分析を求めた結果、意見が一致した。地元メディアなどによると、アジェンデ氏の娘のイサベル・アジェンデ上院議員は「辱めを受ける前に、父は自ら命を絶った」と語った。
アジェンデ氏は70年、南米で初の選挙を経た社会主義政権を発足させ、鉱山国有化などの政策を進めた。73年9月のクーデター時、大統領府内で自殺したとされていたが、軍に殺された疑惑もあった。(サンパウロ=平山亜理)