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'11/7/20

火電停止で予備率窮余4.5%



 中国電力の三隅火力発電所(浜田市)が18日に運転停止したことで、中電の電力供給力が大幅に低下し、今夏の中国地方の電力は余裕が乏しくなった。中電は、瀬戸内共同火力(福山市)からの調達を増やすなど電力の確保に力を入れている。

 1設備としては最大規模の三隅発電所の運転停止により、100万キロワットの供給が停止する。一方、50%出資する瀬戸内共同火力からは22万キロワットを追加で調達できる見通しとなり、7月の電力供給力は差し引き1217万キロワットを確保した。

 これに対し、冷房需要などがピークとなる今夏の最大電力は1165万キロワットと想定。供給力の余力を示す予備率は、三隅発電所の停止に伴い11・2%から4・5%に低下し、安定供給の目安とされる8%を下回った。

 中電は、最大電力を52万キロワット上回る電力供給力を確保しているものの、三隅発電所の運転再開には2〜4週間かかる見込みで、さらなる電力確保は難しい情勢だ。ただ8月には、補修中の柳井火力発電所(柳井市)で発電が始まる予定で、予備力は70万キロワットに増える。

【写真説明】ボイラーの不具合で運転停止した三隅火力発電所(浜田市)




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