■剣道の経験者が語る「違和感」
演武ののち、来場者が木刀を握り実際に体験する機会が設けられた。剣道の有段者(二段)だというフランス人男性に体験会に参加してもらい、剣道との違いについて聞くと「不思議に感じるところが大きく分けて2つあった」と語った。
まず1つ目は「両足の置き方」だという。ハイドン・グムドでは両足を横に並べたうえで、つま先を内側に向けて立つ。男性は「これでは膝を曲げることが難しい」という。膝が曲げられなくては、とっさに前後に移動できないというのだ。もう1つは、両腕のひじを伸ばした形で木刀を振る点だという。「剣道では力を抜いて竹刀を構え打ちに出るとき瞬間的に力を入れるため80歳の老人にもできるが、常に力を入れるハイドン・グムドは若い人にしかできないだろう」と男性は分析した。
男性はまた、「あくまでも個人的な考え」と前置きしたうえで「ハイドン・グムドには剣道の古い流派の『型』に似た動きが見られた。それを実戦で用いようとしているため、動きに無理が生じているのでは」と語り、精神的な側面についても「剣道のように蹲踞(そんきょ)や刀を鞘(さや)に収めるしぐさがないため、私たちから見ると違和感があった」と感想を述べた。
(土井大輔)
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