陸上の世界選手権(8月27日開幕・大邱=韓国)男子100メートル決勝でスタートのフライングを巡り、運営サイドの混乱があった。6レーンの江里口匡史(大阪ガス)が一度は失格とされながら、審判長が不正スタート判定装置で選手の反応時間を精査した結果「機械の故障」と判断。異例の再スタートになった。
大会事務局によると、再確認した判定装置のデータは江里口だけでなく2、3、4レーンを含めた計4人がフライングと判定される0秒100未満の反応時間だった。日本陸連の尾県貢専務理事は「本来なら4人が失格となるケースだが、明らかに機械の誤作動と判断した。江里口選手1人に失格を出してしまったのは運営側のミスだ」と説明した。(共同)