これは、香港で体験した実話です。
人気blogランキングへ ←ぽちり、とクリック。
「The香港ホームページ」が好きで、ちょくちょく見させていただいております。その中で「夏に香港で体験した怖い話があったら・・・」とあり、
はっ・・・と、思い出した。
・・・今からちょうど10年前の5月だったと思います。
capri、父母の3人はマカオで派手に遊び、疲れを知らぬまま香港に戻り、チムの
シャングリラホテルコネクティングルームに宿泊。その日は「海景軒」でゆったり食事、早めにホテルに戻り11時頃には休んだと思います。窓の外にビクトリア湾の素晴らしい夜景を一望、しばらく一人窓の外に佇みウットリしておりましたが、すぐコンタクトを外し電気を消しベットに横たわりました。ところが暫く寝つけずベットの中で身体を右にやったり左にやったり。・・・やけに窓側が明るく感じ気になって、ぼんやりうす目を開けると
自分の左足元に白い服を着た誰かがじっと立っている。
より一層目を細くし、さらに凝らして見たが、身長168cm位、
16〜18歳位の中国人らしい男子が、白い中国服を着て、後ろ手に手を組み、黒いカンフーシューズを履いている。私の顔を覗き込む様にじっと見つめてる。白い中国服には黒のブレードと胡桃釦が付いており、
シューズの先まではっきりと見えるので、「靴まで見えるんだから
彼は幽霊ではない、絶対、人間」と思う事にし「あっちへ行って!去れ!去れ!」」と心で呟き続けました。しかし、はっきりしたリアルな風貌、生き霊?では?しかし、なぜ、いったい、いつの間に私の部屋に入ってきたのだろう?それも黙って立っているだけで?何処から入ってきた?・・・・・・・・・・・・う〜・・・怖い。けど、勇気を振り絞り声をかけてみようか、とも思いましたが、全く声にならない。
狼狽していると言うのに、不思議なことに私には彼の存在が決して不気味に感じないのでした。かなりな時間が経過した。それでも、なんとか身体を反対方向へ向け、どうにかようやく浅い眠りにつき・・・まどろみ始めた頃のこと。
隣部屋から、
ドン!ドン!ドン!!と激しくドアを叩く音。
「早くここを開けろ!!」と父の大声。‘・・・な、何かあったの?’・・・寝ぼけながら起きあがり、慌てて内ドアを開けた、そこには・・・。ベット一面流れ滴る
大量の血を抑えきれず、顔面蒼白、瀕死状態の母の姿が!「・・・・いったい何が???」狼狽える父。流れる血飛沫がシーツをまっ赤に染め、部屋中血のりのニオイで充満し、絨毯の上にまで血の染みがいくつもいくつも出来上がり・・・世にも恐ろしい光景に、私は悲鳴を上げながら
一瞬にして真っ青になってしまいました。
おびただしい大量の血の元は、母の鼻血。ベットの端から端に向かって、まるで大洪水のようにしたたり落ちる血の量。こんなに血を流したら、失血して死んでしまうのでは!?恐怖のあまり吐き気を感じ倒れそうになりました。時計は朝4時10分。動転し青くなってる父が「とにかくホテルドクターを呼べ!」というのでレセプションへ緊急電話。「・・・
nose blood!・・・
nose blood!
ambulance!
help〜!」。。。完全パニック状態に陥ってる私は、英語も広東語もめちゃくちゃです。「早く!何してる、緊急よ!」と心の中で願う間も、母の鼻血は止めどなく流れ続け、本人は朦朧、瞳孔が拡大し・・・
部屋中の全てのタオルを母の鼻にあてがうより他になく、そうこうしているうちに、ようやく男・女のマネージャーが。
しかし、あろうことか、館内無線機を持った男性マネージャーの方は、部屋のドアを開けるやいなや、母の無惨な様子を見て「・・ooh〜〜〜〜!wywuuxx@@///!」悲鳴をあげ、ショックを起こし廊下に倒れ込む。
女性マネージャーの方も「ホテルドクターは6時にならないとこれない。万が一を考えて香港ドルで30万円は用意して。」と言うだけで、おろおろ。(・・・なんですって!?この状態でお金は関係ないでしょ?もう!この人達には任せておけないわ!。。。)私は頼りないホテルマンに目もくれず、今度は無我夢中で室内電話から「999」をダイアルアップ。
救急車を待つ間も、バスタオル、バスローブ、ハンドタオル全てが血で真っ赤。・・・そして、ようやく着ました!着ました!救急車!
私達3人は、急いで救急車に乗り込み、若いホテルスタッフと香港島sent.○○病院へ。到着後ドクターが現れたのは、空も明るく5時過ぎの事でした。筆談で「止血剤」と書き、ドクターから応急処置を受け、なんとか大量鼻血を止めることが出来てホテルに戻ったのは、すでに6時30分を回っていた。ベットに倒れるように横になり、9時過ぎ目を覚ました頃、外はいつのまにか台風まっただ中。外はすごい強風、大嵐。。父母の部屋の窓周辺から猛烈な勢いで雨風が吹き込み、ぐっしょり濡れてタオルで拭いても拭いても吹きこんできます。高級ホテルなのに?
この状態では当然どこにも出かけられず、昼食はルームサービス。
夜は持ち直した母の意向で、ホテル地下の夏宮(シャンパレス)へ行くことにしました。思い起こせば、マカオでは、パッテン総督もお忍びで食べに来てたと言う店で名物の蟹・焼乳鳩・蝦・ポルトガルオリーブのいっぱい入ったフルーツサラダ等々を4〜5人前、「佛笑楼」で特大炭火焼リブステーキ、焼プリン等々を、「文華」では広東料理、フレンチの数々。香港に戻ってからホテルバイキングで、牡蠣料理とローストビーフの食べ放題、広東料理で田鶏(蛙)のアキレス腱、燕の巣のデザートなど、
鼻血ブーブーになったのは、このせい?そこで、私達は極めてあっさりした料理だけを注文する事にしました(当然よね)。卵スープ、、何も入ってない炒飯。。。食事の間、私は片方のイヤリングを床に落としてしまったことに気がつきました。身体を曲げて拾おうとしたその時!私の手と誰かの手が同時にイヤリングを拾う・・・
指先が触れあって。。この時のレストランのボーイ、彼こそが昨日私の枕元で見た「中国服を着た男子」!「えっ!」驚愕。昨日の白い中国服、黒いカンフーシューズ、幼い顔・・・
ぞっと寒気・・・。彼の服はシャンパレスの制服だったんだ。「・・!あなた!昨晩私のそばにずっと立っていたわね!・・・」しかし、そんなことを日本語で言ったところで、もちろん彼にわかるはずもありません。後ろ手で手を組み、制服の胡桃釦もブレードもまさに同じ。やはり彼が「
生き霊」となって出てきていたのです。きっと彼は私に母の緊急事態を知らせるために出てきたに違いない(それから私には予知能力が備わったのですが)。思えば私達の部屋は
13階だった、ふと考えると、ちょうど彼が位置的に立っている場所の真上が私の部屋。。。。
0