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札幌発のムーブメントを伝えるAdobe Creative Suite 4 Design Premium

ノーブルサベージは、札幌を拠点としたアパレルショップを経営する傍ら、アパレル専門の人材派遣事業やイベント企画など、ファッションをベースとした多角的な経営を行っている。その幅広い業務の一端として、同社ではファッション系フリーマガジン“SCRIPT”を発行し、地元産業の活性化に貢献している。その制作現場で、Adobe Creative Suite 4 Design Premiumは、どのように活用されているのだろうか。

地下鉄の駅を降りて、メインストリートを5分ほど歩いた繁華街の中にノーブルサベージのオフィスビルはあった。1階と2階には同社が経営するアパレルショップが入り、ファッションビルの3階部分が“SCRIPT”の編集部となっている。“SCRIPT”は同社が編集・発行するファッション系フリーマガジンだ。昨年3月に創刊され、現在は5冊目となる第4号まで発行されている。

アパレル関連の会社がフリーペーパーを発行することは珍しくない。しかし、SCRIPTはA4フルカラーで、100ページものボリュームを持った堂々たる“雑誌”なのだ。無料でいただくには申し訳がないくらいに豪華な造りだけあって、配布当日には3万部の在庫が一斉になくなるのだそうだ。今回は、SCRIPTを発行する有限会社ノーブルサベージにお伺いし、雑誌編集におけるCS4の利便性を語ってもらった。

有限会社ノーブルサベージ

アパレルショップ経営のほか、イベント企画、人材派遣など、主にファッションを中心として多方面へ活動を繰り広げている

北海道ファッションWEB

http://www.hfweb.jp/


 

InDesignに切り替えたことで、PDFが簡単に作成できようになり、クライアントチェックの作業が楽になりました。

メディア・ミックスで地元の産業を活性化させる

本来アパレルショップであるノーベルサベージがどのような経緯でSCRIPTを発行するに至ったのか、まず初めにそのあたりの事情を伺った。

「札幌の街全体に関する情報誌は沢山ありますが、札幌の人たちを対象としたファッション雑誌はありませんでした。ファッションに興味持っている人は“情報”に対するアンテナが敏感で、当然“雑誌”を好きな人も多く、“無いのなら作ってしまおう”とSCRIPTの発行に繋がっていきました。」と、同雑誌の編集・企画を担当する曽田真菜氏は語る。

多くのフリーマガジンやフリーペーパーがそうであるようにSCRIPTもまた企業からの広告料が主な収入源であるはずだ。しかし、100ページものフルカラーの雑誌を無料で配布して果たして採算が取れるものなのだろうか。

「当社では、よく“ヒト・モノ・コト”と言っているのですが、さまざまな事業や企画を組み合わせることで、業界全体を盛り上げようと考えています。当社は店舗展開型のアパレルショップを始め、イベント企画や人材派遣など、多角的な取り組みを広げるとともに、地域経済の活性化も視野に入れて活動しています。SCRIPTの発行もその事業の一環です。」

たしかにSCRIPTでは、プロ、アマを問わず、札幌に在住しているモデルを起用していることが多い。これは単に経費を抑えるだけではなく、地元の人を起用することで読者に対して親近感が沸くよう工夫しているためだという。

また、同社では札幌市内に店舗を持つアパレルショップを中心にファッションイベントである“サッポロコレクション”を企画し、成功させるなど、札幌の業界全体を見据えた戦略を採用していることがわかる。

「地方限定のフリーマガジンである以上、札幌に関する話題は外せませんが、映画やインテリア、アートに関するエッセイやコラムを多く採用することで、読者層を限定しないよう気を使っています。」

CASIOとのタイアップでG-SHOCK特集を組むなどして、より多くの人に手に取ってもらえるよう、コンテンツのバランスにはとくに気を使っているのだそうだ。この他にも同社では、雑誌と並行してWebサイトの運営も行っている。同社の運営する「北海道ファッションWEB(HFW)」では、同社が企画するイベントやSCRIPTでの情報をリンクさせ、各ブランドの結合力を高めている。自社のショップだけを盛り上げるのではなく、業界全体を盛り上けようとする同社の取り組みの表れと言えるだろう。

WInDesignで制作中のスナップショット

InDesignで制作中のスナップショット。札幌在住のモデルを起用することが多いという

IllustratorからInDesignへの移行

SCRIPTの個性的な表紙からは、デザインに対する強いこだわりを感じ取ることができる。現在では、ほぼすべてのページをInDesign CS4で制作しているが、CS4が導入される以前の創刊準備号と第一号は、Illustratorを利用して制作していたのだそうだ。InDesignへ移行することで、どのようなメリットがあったのだろうか。

「これまでスタッフの誰もInDesignを使ったことはありませんでしたが、使いながら覚えて行った感じです。インターフェイスが似ているので、InDesignへの移行はさほど難しくはなかったようです。」と、編集を担当する曽田氏は語る。

InDesignに切り替えたことで、これまでFAXなどを通じて行ってきたクライアントへのチェックなどPDFを介して行えるようになったという。同様にWebへの展開も容易になったことで、これまでよりも作業効率が格段に向上したそうだ。

「CS4ならば、旧バージョンでデーターを保存できますから、最新バージョンを持たない外部スタッフとのやり取りにも問題はありませんし、何より動作スピードが向上しているので、ストレスを感じなくなりましたね。」と、Web版を担当するデザイナーの井山氏は語ってくれた。

 

ノーブルサベージが発行するファッション系フリーマガジン“SCRIPT”

ノーブルサベージが発行するファッション系フリーマガジン“SCRIPT”ファッションのみならず、音楽から映画、インテリアまで、カルチャー系の話題満載の一冊だ

編集と企画を担当する曽田 真菜氏

編集と企画を担当する曽田 真菜氏。札幌に限定しないコンテンツで幅広い読者層をカバーしたいと語る



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