ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
  シーカー 作者:安部飛翔
第二章
~刀神~
 冷たい水を顔にかけられ目を覚ます。
「こりゃ、何をへばっとるか、情けない」
 見た目は十代後半の黒髪黒瞳の少年が、倒れる金髪碧眼の青年ケリーを上から覗き込んでいた。
 しかしその少年に見える外見に騙されてはいけない、こう見えて彼は既に齢84を数える老人なのである。
 しかも酷いサディストに違いない。
 老人クロウは何度もケリーを叩きのめしてはこうやって水をぶっかけて起こすという事を一日に何度も繰り返していた。
 いくらギルドマスターの伝手を頼り弟子入りしたからといって、ここまでのスパルタ教育は予想外であった。
 クロウが暫く待っている間に、なんとか自分で自分に魔法をかけ疲労を癒す。
 これが遅れれば、いきなり攻撃を加えられまた気絶する羽目になるのだ。
 日々がこういった事の繰り返しで、何時の間にか治癒魔法の腕まで飛躍的に上がっている事に気付き、思わず項垂れる。
 だがクロウ、“刀神”と、不遜にも神の名を付く二つ名を冠された、あらゆる刀術を極めたとされる引退した元SS級相当探索者の扱きはまだ終らない。
「それじゃあ気絶前は、1000本勝負の内まだ794本しか終わっていなかったから、あと206本、続きをするぞい」
 あくまで容赦なく無茶苦茶な内容を告げる。
 理論も何も無い、ただただひたすらに打ち合いを続ける、そんな鍛錬。
 まぐれでも何でも、クロウから一本取る事ができたなら、免許皆伝だというそんな無茶苦茶な鍛錬。
 一応勝負をしながらも、クロウは手加減をして一切強化を使わず、その上でこちらに技術的なアドバイスもしてはくれる。
 ただ勝負の中でそれを実践してみせろとはあまりにも無理がある。
 しかも、クロウが一切強化を使わず、こちらは強化を許されているとはいえ、あまりにもステータスに差がありすぎて、とてもでは無いがまともな勝負にはならない。
 なにせクロウのステータスは、

クロウ
Lv:98
年齢:84
筋力:SS
体力:SSS
魔力:C
敏捷:EX+
器用:EX
精神:SSS
運勢:SS
称号:不死殺し(アンデッド・キラー)、竜殺し(ドラゴン・バスター)、双神刀の主、刀術を極めし者
特性:闘気術、魔力操作、思考加速、思考分割、剣技上昇、刀技上昇、二刀流、無拍子、合気、明鏡止水、心眼、鋼属性、炎耐性、水耐性、土耐性、風耐性、毒耐性、光耐性、闇耐性、魔耐性
祝福:剣神フツ
職業:剣皇
装備:神刀アマノムラクモ、神刀アメノハバキリ、白竜革の着流し、白竜革の草履
経験値:9999 次のLvまで0
預金:0コメル

と無茶苦茶な物なのである。
 一応クロウは元SS級相当探索者だが、ランクというのは全ての能力値を合計し、その値で決められている。
 なのでクロウは、魔力が酷く低い分、他のステータス、特に敏捷と器用に偏っている為、あるいは実質的にはEX級相当と言っても過言では無いのでは無いかと、ケリーは思っている。
 ちなみにクロウの息子であり、大陸で現在最も有名なSS級相当探索者である、ディラク島の覇権を今にも握ろうとしている鬼刃ノブツナも似た様なもので、以前ギルドの資料で見たステータスは、

ノブツナ
Lv:98
年齢:40
筋力:SS
体力:SSS
魔力:C
敏捷:EX
器用:EX
精神:SSS
運勢:SS
称号:不死殺し(アンデッド・キラー)、竜殺し(ドラゴン・バスター)、降神刀の主
特性:闘気術、魔力操作、思考加速、剣技上昇、刀技上昇、無拍子、明鏡止水、心眼、神属性、炎耐性、水耐性、土耐性、風耐性、毒耐性、光耐性、闇耐性
祝福:剣神フツ
職業:剣皇
装備:降神刀フツノミタマ、ヒヒイロカネの武者鎧
経験値:9999 次のLvまで0
預金:5023958コメル

このような物であった。
 化物親子め、と内心で悪態を吐く。
 そんなケリー自身のステータスは、

ケリー
Lv:79
年齢:19
筋力:SS
体力:SS
魔力:C
敏捷:SS
器用:SS
精神:SS
運勢:A
称号:不死殺し(アンデッド・キラー)、竜殺し(ドラゴン・バスター)、探索者ギルド特別工作員
特性:魔力操作、隠密行動、思考加速、剣技上昇、炎耐性、水耐性、土耐性、風耐性、毒耐性
祝福:戦神アレス
職業:剣皇
装備:オリハルコンのロングソード×2、オリハルコンのブレストプレート、ミスリル絹のシャツ、ミスリル絹のズボン、翼竜の革の靴
経験値:7802 次のLvまで98
預金:123060コメル

と、S級相当探索者としてはかなりなものだという自負はあるが、とてもじゃないがいくら魔力操作を用いても目の前の化物じみた相手から一本を取れるとは思えなかった。
 しかも慣れない二刀流を扱わされてである。
 二刀流とは言っても、実際は必ず二刀を振るわなければいけない訳ではない。
 あくまでどちらの手でも同じだけ剣を振るえるようにすることが目的である。
 その上で武器もあり片手が空いているのなら勿体ないので両の手で武器を使え、とクロウは言う。
 そんな精神から来ているものなので、状況次第では両手で一つの武器を振るうのも有りなのだ。
 なので、片手の剣をクロウに放り投げ、もう一つの剣を両手で握り全力の一撃を振るった時にはクロウから珍しく褒められた。
 しかしそんな邪道を用いても、結局クロウにかする事すら出来なかったのだから、悔しさは倍増する。
 とりあえずクロウは、ケリーに速成で一刀のみならず二刀を使った刀術も叩きこむのに、左右の力を完全な対称にするよう、日常生活でも殆どのことを左手でやらせている。
 強化と違い治癒魔法の使用については、むしろ上達を早めるのに役に立つからいくらでも使えと推奨されている。
 そして、朝から昼までの実戦に即した鍛錬を終えると夜の型稽古が始まる。
 始めにクロウから型とその意味を徹底的に叩き込まれ、毎晩寝る前にそれら全てを徹底的に繰り返すように言われている。
 クロウに言わせれば、型の意味を分かった上で型を極めれば、応用なんていくらでも利くのだそうだ。
 それ以外にも一本の刀を扱う場合の型も左右両手の場合で徹底的に叩き込まれている。
 はっきり言って、クロウから教え込まれた型が幾つになるのかすら覚えていない。
 頭で覚えれなくても身体で覚えろとクロウは容赦なく叩き込む。
 このような日々が始まって、およそ1月程にもなる。
 切っ掛けは姉マリーニアがその占術で、始まりの迷宮で起きたという事件の現場検証を頼まれた時であった。
 何故始まりの迷宮で起こったような事件に、S級相当探索者でありながら“星詠”の二つ名まで与えられ、類稀な占術の才能を持つマリーニアを現場検証に引っ張り出す必要があったのか、最初は分からなかった。
 ギルドマスターからは、邪神が関係している事件だと言われたが、とてもではないが信じられず、その報告をした探索者がでたらめを言っていると思っていた。
 しかし、マリーニアはその現場において、確かに邪神の力の形跡を感じ、そしてその力の波動を感じただけで気絶してしまった。
 目を覚ました時のマリーニアの蒼白な顔は目に焼き付いている。
 そして恐怖に怯えるマリーニアとそんな姉を心配するケリーに、ギルドマスターは世間では亡くなったとされている元SS級相当探索者・刀神クロウと白姫サクヤ夫妻の生存を教え、今は戦力が少しでも多く欲しい時なので、弟子入りするか否かと尋ねられた。
 その話に飛びつき、ケリーはクロウに、マリーニアはサクヤに弟子入りする事になったのである。
 そして、明日でその弟子入り期間は終わる。
 始めからそういう約束であったし、ギルドマスターから与えられた使命は、ただクロウとサクヤに弟子入りするだけでなく、クロウとサクヤに再び表舞台に立ってもらうよう要請するという物もあった。
 そしてその回答を聞かされるのも明日である。
 治癒魔法により回復を終えたケリーは、そんな明日に思いを馳せながら、再びクロウに撃ちかかって行くのであった。
 
 ケリーの姉マリーニアは、魔法理論を白姫サクヤに習っているところだった。
 弟と同じく金髪碧眼で20歳程の彫りの深い顔立ちの美女に見えるマリーニアに対し、遥かに年上の筈の白姫サクヤは白髪赤瞳のディラク人特有の掘りの浅い顔立ちの十代半ばほどの美少女に見えて、教える者と教わる者が逆にさえ見える。
 だがサクヤが教えるあまりに高度で革新的で緻密な内容は、彼女が今まで学んできた魔法理論とは圧倒的に違っていた。
 そして本来ならば数年、数十年という年月をかけて学ぶべきだろうその内容を、思考加速と思考分割、さらには学習を助ける為の補助魔法すら使い強引に詰め込まれている。
 その徹底的な詰め込み学習に脳が破裂しそうだと思うぐらいである。
 しかもほんの僅かでも集中力が途切れるなり、サクヤの水氷魔法で頭を凍らされかけ、火炎魔法で足を燃やされかけた。
 もちろん寸止めされてはいるが、そんな物騒なことをされてもし眠いようなら頭寒足熱にしてあげる、などと言われても笑い話にもならない。
 そのような感じでマリーニアはサクヤに、徹底的に魔法の理論を仕込まれている。
 しかし中にはいくら自分が学んでも、決して扱えないようなLvの魔法もあり、そのような時にはどうしても意欲が途切れてしまう。
 なにせサクヤとマリーニアの能力値の差は圧倒的で、当然サクヤが軽々扱える魔法であっても、マリーニアでは必要な能力値に満たない魔法が山ほどあるのだ。
 その差は、

サクヤ
Lv:98
年齢:72
筋力:B
体力:B
魔力:EX+
敏捷:SSS
器用:EX
精神:SSS
運勢:SSS
称号:不死殺し(アンデッド・キラー)、竜殺し(ドラゴン・バスター)、魔導を極めし者
特性:闘気術、魔力操作、思考加速、思考分割、魔法上昇、全魔法効果上昇、高速詠唱、無詠唱、多重魔法、融合魔法、光属性、魔属性、炎耐性、水耐性、土耐性、風耐性、毒耐性、光耐性、闇耐性、魔耐性
祝福:光神ヴァレリア
職業:魔賢帝
装備:オリハルコンのレイピア、カドゥケウスの杖、ミスリル絹の着物、白竜革の草履
経験値:9999 次のLvまで0
預金:0コメル

マリーニア
Lv:77
年齢:20
筋力:B
体力:B
魔力:SSS
敏捷:SS
器用:SS
精神:SS
運勢:S
称号:不死殺し(アンデッドキラー)、探索者ギルド特別工作員、占師
特性:魔力操作、隠密行動、思考加速、思考分割、魔法上昇、高速詠唱、無詠唱、光属性、魔属性、炎耐性、水耐性、土耐性、風耐性、毒耐性、占術
祝福:光神ヴァレリア
職業:魔賢帝
装備:真実の杖、ミスリル絹のローブ、ミスリル絹のスカート、翼竜の革の靴
経験値:7654 次のLvまで46
預金:123060コメル

といったものであった。
 正直、サクヤの能力値を見せられた時には心が折れそうになったほどである。
 特に多重魔法や融合魔法など、自分ではもはや予想もつかない領域だ。
 唯一、自分がサクヤに勝っている所を挙げるとするなら、生まれつき持った占術であろうか?
 こればかりは流石にサクヤの能力値にも存在しなかった為、それがマリーニアにとっての僅かな救いとなっている。
 しかもこれで小剣を扱わせればそこらの達人程度では及ばないというのだから、全く以って夫婦揃ってデタラメ過ぎた。
 しかし嘆いていても始まらない、この師弟関係の期限は明日までである。
 未だ学ぶべき事は数多いが、明日以降またサクヤから学べる機会があるかどうかは分からない。
 なので、今は少しでも多くの知識を吸収するべきだ。
 そんなマリーニアが丁度与えられた魔法の発動の課題に取り組んでいる時に、サクヤが微かに笑う。
「ふふっ」
「あ、あの何か可笑しかったでしょうか?」
「いいえ、そうじゃないわ。ただ家は息子が1人だけで、その息子は刀一筋。そしてお嫁さんも薙刀の扱いが得意の武闘派で、それに孫達が成長する前に私と夫は世間一般には死んだという事にしてこうして隠居しちゃったから、夫と違って誰かに物を教えるというのが始めてなので、ちょっとそれが面白くって」
「え、そうなんですか?サクヤ様ぐらいの方になればそれこそその薫陶を受けたいという人は後を絶たなかったんじゃないんですか?」
 思わず驚いたような声を出すマリーニア。
 そのマリーニアに苦笑いをしてサクヤは返す。
「ええ、それはまあそういう人も多かったですけれど、若い時分は私も自分の研鑽や魔法の研究に没頭してて断ってばかりだったのでね。なので、貴女が私の始めての、そして唯一の弟子という事になるでしょうね」
 マリーニアはその事実に思わず背筋を伸ばし、今更ながらにより強い緊張を覚える。
 しかしサクヤはそんなマリーニアを宥めるように言った。
「ふふっ、そんなに緊張しないで。どうやら貴女は私に対してコンプレックスを覚えているようだけど、寧ろ私の方が貴女に嫉妬してるくらいなのよ?」
「え?サクヤ様が私に嫉妬?」
「そう、あなたの持っている占師の能力はとても得難いものだわ。それに、もう既に“星詠”なんて二つ名を持っているのでしょう?その方向性を極めれば、その分野では私が遠く及ばないような存在になるでしょうね」
「そ、そんな」
 憧れ崇拝すら抱く相手からそのように言われ、マリーニアは思わず呆然とする。
「それに貴女はまだ若いわ、これから色々と経験を積めば、能力値では測れないような人の力も理解できるようになる筈よ?能力値で勝る相手に勝つ方法だってこの世には色々とあるわ、私の始めての愛弟子だもの、貴女の成長には期待しているのよ?」
「は、はい!!期待に応えられるように精一杯頑張ります!!」
 そうしてマリーニアはサクヤの教えに没頭するのだった。

 明くる日、結局ケリーはクロウから一本も取る事はできず、マリーニアはまだまだ学ぶべき事を残したまま期限を迎えてしまった。
 人里離れた山の中、木製の大きな家がクロウとサクヤ2人の隠棲する住居である。
 その家の中、食卓に着きながら、ケリーとマリーニアは同じく席に着くクロウとサクヤの2人の返事を待っていた。
 と、クロウが食卓の上に乗っていた細長い布に包まれた物体をケリーに投げて渡す。
「これは?」
「まずは開けてみい」
 思わず尋ねたケリーにクロウが鋭い声で言う。
 その言葉に従い、ケリーが包みを開けてみると、そこには二振りのディラク刀が入っていた。
 一振りの鍔には桜の紋様が、もう一振りの鍔には何かの葉の紋様が刻まれている。
「まけにまけて、お主は免許皆伝じゃ。免許皆伝の証にそのヒヒイロカネ製のディラク刀“桜花”と“散葉”をくれてやる」
「し、しかし結局俺はクロウ様から一本も取る事ができませんでした、このような物を貰う資格は……」
「まあ、そう言わずに受け取ってあげてください。こう見えてこの人貴方の事を気に入って認めていますのよ、最近の若い者にしては骨があるって。それに結局息子は自分独自の刀術を編み出して、武器も自分自身の為のシークレットウェポンを自分で入手してしまったので、ある意味クロウの刀術を純粋な意味で継ぐのは貴方という事になりますわ、だから自信を持ってくださいな」
「は、はい!!」
「ふんっ」
 図星を突かれたからか、そっぽを向くクロウ。
 そんなクロウを可笑しそうに見ながら、今度は自分の番だとばかりに、サクヤは何もない空中から一冊の書物を取り出す。
 そして、その書物をマリーニアに差し出した。
「これは?」
「その書物は、特殊な魔法を使って私の知る限りの魔法理論を全て詰め込んだ物です。空間魔法と文字の圧縮を行い、何時でも私の及ぶ限りの知りたい知識を読む事ができるようになっています。結局全てを伝えきる事はできませんでしたが、貴女は私の唯一の弟子ですわ。その書物を私と思って、これからも精進してくださいな」
「あ、ありがとうございます!」
 ケリーとマリーニアは、思いもよらなかった2人からの贈り物と、2人に認めてもらえた事に浮ついた雰囲気を醸し出す。
 そんな中、その浮ついた空気を制するように、クロウから鋭い言葉が放たれた。
「それじゃあ、行くぞい」
「え?」
 ケリーの思わずと言った間抜け面に、クロウは頭を押さえる。
「え?じゃないじゃろう、え?じゃ。御主等、当初の目的を忘れてるんじゃあないじゃろうな?」
「あ!」
 マリーニアが思わずと言った風に、何かに気付いた声を洩らす。
「ようやく思い出しおったか、御主等はゲッシュの坊主に頼まれて、わし等を連れ出す為に来たんじゃろうが」
「そうでした、すみません、あまりの喜びに我を忘れていました」
 恥じ入るケリー。
 対しマリーニアは、意気込むように声を弾ませる。
「それじゃあ、お二人共、探索者ギルドに来てくださるのですか?」
「ええ、昨日の夜にクロウと話し合ってそう決めたわ」
「邪神が出てくる可能性があるとなってはのう、ここで何時までも隠棲決め込んでる訳にもいかないじゃろう。それにまあ、良い機会じゃ。息子の成長も確かめたいし、邪神をただの一部だけとはいえ退けたという小僧の事も気になるしのう」
「それに、久しぶりに孫達にも会いたいですしね。再び表に出る良い機会だと思ったのですよ」
 そうして、4人は山を下り、探索者ギルドへと向かう事になった。
 伝説に謳われる“刀神”が、再び歴史の表舞台に立った、それが顛末である。


面白いと思ってもらえたらどうぞ宜しくお願いします。



+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。