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2010-10-23

ちょっとイラっときたので書いておく

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ま、粘着質なのでココも見るだろうから。


(今まで溜めてきた、価値のある財産である)銀を剥がす勇気を持ったらまたおいで。

2010-10-22

電子書籍ってどう考えてもニッチだよね

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plog がチリ鉱山の救出劇の写真をアップ(http://blogs.denverpost.com/captured/2010/10/13/chilean-miners-rescued/2488/)し、この素早さと写真の豊富さは、報道カメラマンにとっては脅威でありチャンスでもあるのだろうなーと思った次第の Marnier です(社会派な人ってとにかくお金がないイメージw)。

そして電子出版に思いが至るw

音楽コンテンツと映像コンテンツの市場がせいぜい8000億円なのと比べると魅力的に写りますけど(音楽はCDが4000億円だが、コンサート市場が1兆2000億円!!)、すぐに気付くと思います。冊数が多すぎると。

音楽や映像の会社は5〜6社の大手が主ですから、デジタル化して違法コピーされても持ちこたえられます。極端に言えば1冊ベストセラーが出れば、それを 50%の人が購入してくれれば他がコピーでただ同然でも構わないです。でも、マイナーな本しか出していない出版社はどうでしょうか?

出版不況とは言われますが、これなら日販の取次ぎのほうが経営が安定します。例えどんなにリッチな読書環境が用意されようとも、コンテンツ供給側の体制が貧弱なのです。

ITというのは、兎角大きなものが総取りをする世界です。ハリーポッターのような大型物件には向いているのかもしれませんが、面白い事に電子書籍を使用する人は多品種少量生産の出版の形になじみがあり、単一品種大量生産な書籍は嫌う傾向にあると思います(ハリポタなんてはてブで見かけてないよw

別の視点から電子出版を眺めましょう。こっちのほうが強力ですよw 2兆円を1億人で割ると、一人あたり2万円です。さて質問。あなたは年間2万円出費する本のために、2万円の書籍リーダーを買いますか?音楽や映像は元々「再生機」を購入することが前提ですけど、本ってどうでしょうか?w

電子書籍が普及するとしたら、「みんながあらかじめもっているもの」で再生でき「それが紙の本と同じくらい(代替とならなくても良い)便利」である必要がありますねー。

つまり、みんなが文庫本サイズのPDA(もう死語だなw)を持ち歩くのが当たり前の時代まで電子書籍はお預けよってことです。しかも、出版の大半は雑誌ですよ、写真を多用した雑誌。さあ、これを表示できるリッチなプレイヤーを皆が当たり前に所持する未来って来るのかな?

未だにPC持っていない人だって大勢いるじゃんwwwwとまあ、こんな感じです。ちゃんちゃん。

1つ補足。雑誌の購入は大半が女性です。つまり「あなたは女性のかばんのなかに iPad が入る余地があると思いますか?」の質問にYESと答えられるなら電子書籍はGoです。もし答えがNOなら、それはわたしと同意見ということです。今度こそ終わり。

つーか、本に埋もれそうな人は年間2万円どころじゃなく出費しているはずなので、そもそも想定外w

Suppliers: We don't care, because CD and DVD were marketable enough. でしょうね。そして彼らやわたしは本は財産ではなく消耗品だと考えるタイプなんですwww

さて、ここまでが前置きです。電子書籍の敵って他になんやねんというツッコミをあるフォロワーの方から頂いたので、ブログすることにしました。

電子書籍普及の一番の壁は、決済だと思うんですよ。

クレジットカードの利用率は先進国が大体20%前後で、アイスランドが90%という異様さを誇るのと、韓国が60%くらい(優遇税制)なのを除けば、やはりオンラインでモノを買うというのはまだまだ障壁が高いビジネスなのです。

日本って、クレカの利用率ってせいぜいが10%じゃなかったかな。ネットショッピングだって代引きや銀行振込が主でしょ(クレジットカードは売上に対して利用料がかかるので小売店は嫌がるということもある。アジアで最大のオンライン・リテールである楽天が中小商店の集合であるという特殊事情はあるにせよ、先進国の中でも日本人のクレジットカード嫌いは群を抜いている。しかし、いくつかの理由から Marnier はこれがガラパゴスであるとかそういう話ではないと思っている。)。

先週、アマゾンのニュースで「iPhoneで本のバーコードを写メするとその場でアマゾンからオーダーできるアプリをまもなく発表」というのを見て、こりゃまたなんて恐ろしいことが! これでまたインディペンデント系の書店がつぶれるな、というツイートをしたら、日本の人たちからの反応が「で、それが何か?」系だったので、これがどれだけ恐ろしいのか、説明してみる。

アマゾンの「ポチ買い」は書店を滅ぼす?- マガジン航kɔː

カツカツの本屋さんにとってはこういうサービスはもちろん嫌なものだ。アメリカでは書籍の売上13億ドルに対して半分の売上である7億ドルをアマゾンが稼ぎだしている(ただし、アマゾンはCDやDVDの売上も含んでいる)。それはアマゾンが本をドカ買いする優良顧客を町の本屋さんから根こそぎ奪っていったからだね。

アマゾンといえばロングテールで有名だけれども、では顧客のロングテール、つまり、あまり本を買わない層も狙えるんだろうか。独占禁止法が強力なアメリカで。

さて、ピカピカの最先端デバイスで本を購入する時、コンビニにわざわざ行ってATMで振込むの?w それとも後で佐川急便が料金を回収にくるの?ww それとも、出版社はクレカを使う10%の日本人だけを相手に商売するの?

ちょっと前にフリーミアムが流行ったよね。

フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
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電子情報を閲覧する人は確かに増えたのだけど、オンラインの世界においては、そもそもパソコンの画面内で決済まで完了できる人がそもそも先進国平均で20%(実際は paypal があるのでもう少しマシな数字が出る)であり、日本では10%くらいなのだから、それを踏まえたらフリーミアムというのはとても滑稽な話なんだよね。

10%だから1千万人が年間2万円分の書籍購入すると考え、これを電子化したら2千億円。この2千億円分、既存の紙媒体売上が食われ、デジタル対応の分の費用が発生し、クレジットカードの手数料まで差っぴかれる。ただし輪転機代は浮く。初版2万部が1万8千部になることでどれだけ浮くかは知らないけれどねw

さあ、これをどう考える?

日経新聞は集金を新聞代理店に任せる選択をしたけれど、それは恐ろしく賢く、まともな判断だ。でも苦戦しているみたいだけどね。そういう状況を他の出版社は見ていてどう思うんだろう。

ソフトウェアのダウンロード販売ですら、一般消費者向けってなかなか難しい。B2Bみたいに会社同士ならば安心感ある決済手段が考え付くのだけれどw

そう考えると、出版物が電子化されるためのハードルって意外と高いよなと思ったりするのでした。

LM-7 さんへの reply は冗談ではなく、わたし自身は電子ブックと親和性がとても高い人間だと思います。でも、自分に合っているからって、世の中全部がそういう色に染まるわけじゃないし、染まるべきじゃないとも思っていますです。

ま、LM-7 さんはこういう立場でありわたしもこの部分に関しては全く賛成なので、決済方法のプアさは彼への反論にはあまりならないんですけれどね。

お終い。

2010-09-29

積んでないかい?尖閣諸島

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日本とアメリカはもともと共同軍事演習の約束をしていました。このままでは中国のプレゼンスは低下してしまいます。

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尖閣諸島問題で日本相手に騒ぎます。なぜかアメリカが出てくるんです。

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なぜアメリカが出てくるかというと、アメリカは対中貿易不均衡問題を大統領選前に解決したいからです。

中国は、貿易不均衡是正と尖閣諸島を交換条件にしたいんですね。アメリカは中国に対してこの話題を持ちかけたくてうずうずしていましたから、案の定くらいついてきたわけです。

一方、日本は、自分の頭越しで米中の合意が交わされてはたまったものではありません。まるで冷戦時代の東西に翻弄される小国のようじゃありませんか。多少の強硬手段は仕方ないですね。尖閣問題を、あくまで軍事的な問題にして、貿易の話と切り離しておかないと。

日本と中国は、「この騒動を鎮静化させる気がない」ということで利害が一致しているんです。

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でも、日本は尖閣諸島を失うと思いますよ。米国は今回の騒動に口は出すけれど結局は見てみぬふり、代わりに人民元のレートが変化するんじゃないんですかね。

あるいは、日本が、中国の提案以上に魅力的な案をアメリカに突きつけることができれば話は変わってきますよ。あるいは中国が手を引っ込めるくらい魅力的な果実を朝貢するか。それが今の日本にできるのか。大国ではなくなるというのはそういうことです。

あと、東南アジアって、フィリピンを除いては尖閣なんて遠くの島くらいの認識ですし、さらに重要なのは、あの地域は people power が政治に反映されないんです。統治者は実質的にはイギリス育ちのエリートですからねー。結構どうしようもないですよ。

ちゃんちゃん。

(実は日本の製造業は中国を通じて有利なレートでアメリカにモノを販売しているので、米中の貿易不均衡問題が是正されて欲しくないなと思っている日本人もいるわけなんです。)