・サッカーでも、野球でも、旅でも、恋愛でも、
　「する」ことでたのしいものだったのでしょうが、
　いまは、「するを観る」だとか「するを知る」に、
　なっていますよね。
　それは、もう、まったくぼくもそうだし、
　あなたも、あなたも、きっとそういう仲間でしょうが、
　「する」をするのは、なかなか簡単でもないんですよね。

　「する」のためには、最低限の時間が必要です。
　「する」をやるには、多少の準備や練習も大事です。
　「する」をたのしむには、ちょっとずつでも。
　達成感があることも大切だと思われます。
　
　以上のような条件があっても、
　「もちろんですよ。わたしはそうします」
　と言いきれるのは、「仕事」だけかもしれません。
　また、「仕事」のほうに
　「おもしろみ」を発見していけば、
　それを「する」ことも、
　どんどんたのしくなりますからね。

　こうなると、つい、時間や練習を、
　「仕事」に集中してしまうわけです。
　思い当たる人も多いでしょう？
　そうして、「仕事」以外の余った時間を、
　「観る」や「知る」に振り分けるようになる。
　
　こんな循環で、「たのしみの分業化」が完成します。
　文句言ってるわけじゃないですよ。
　ただ、なでしこさんたちの優勝に元気づけられたり、
　翌日の野球に意気消沈したりしているじぶんの顔を、
　鏡に映して、ちょっと思っただけ。
　脳ばっかりが、わぁわぁきゃぁきゃぁいってるなぁ。
　せめて、「する」の人たちに、
　さらなる敬意を払うことしようって、ね。

　そして、「たのしみの分業化」に合わせて、
　じぶんの「する」を笑いながらしっかりやって、
　他の人たちをたのしませなきゃなぁ、と思いました。
　たのしんだ分以上に、たのしませようっ！

今日も「ほぼ日」に来てくれて、ありがとうございます。
宮城、ボストン、福島‥‥思えば、あちこち行ってるなぁ。