基準値を超える放射性セシウムに汚染されたわらが相次いで見つかったことを受け、福島県と農林水産省は、農家が避難のために県内外に移動させた牛約9300頭についても汚染されていないかどうか調べることを決めた。対象農家は約400戸で、えさの管理状況などの聞き取り調査を始める。
約9300頭は原発事故に伴う計画的避難区域内で飼育されていた牛。4月下旬の区域設定以降、6月下旬までに9割以上が移動したという。一部がすでに出荷されたほか、競りで売られるなどして飼育が続けられているという。
県は現在も同区域に残っている農家3戸は調査を済ませている。稲わらと肉用牛の汚染が広がっていることから、避難した農家からも当時の状況を確認する必要があると判断した。