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セシウム汚染牛:関西でも流通拡大

 福島県で放射性セシウムに汚染された疑いのある肉牛が次々と見つかっている問題で、同県南相馬市と浅川町の農家が出荷した計48頭の流通先は、35都道府県に広がった。西日本など23都道府県では家庭や飲食店などで消費されたとみられ、各自治体は対応に追われた。不安を募らせる消費者の中には、買い控えの動きも出始めた。

 浅川町産の肉牛について、大阪府は16日、府内の食肉処理業者が購入していたと発表。横浜市の食肉市場から4月13日に454キロを購入し、別の業者に販売した。この業者は肉を加工して5月17日までに大阪、奈良、和歌山、三重の4府県にある小売店など14社に323.1キロを販売した。府内にある別の食肉処理業者も横浜市の食肉市場から5月28日に24.1キロを購入し、府内の食品販売会社に転売した。この会社は6月2~9日に肉を完売しているという。

 また、横浜市の食肉市場から出荷されたすね肉14.5キロを、大阪府豊中市のスーパー経営会社「阪食」が納入、同社が展開するスーパー「阪急オアシス高槻川西店」で販売していたと、同府高槻市が発表。5月17~22日に「牛肉カレーシチュー用角切り」(19パック)と「こまぎれ牛肉」(43パック)として販売した。納入分の肉は同店でしか販売していないという。

 兵庫県でも伊丹市の食肉販売2業者に143.5キロが流通し、うち7.4キロが芦屋市の飲食店で6月9日以降に消費された。また、西宮市内の食肉処理業者や食肉販売業者などが、4頭分計819.1キロを仙台市と東京都から仕入れた。仙台市からの3頭は西宮市内のスーパーが6月7~9日に仕入れ、100.4キロが販売されたほか、業者が現在、266.8キロを保管している。東京から仕入れたもう1頭分の1.5キロは同市内の飲食店で消費された。

 京都府では4月21日に横浜市の仲卸業者が436キロを購入し、うち85.4キロを同26日に向日市の食肉販売業者が買った。5月3~24日、長岡京市内の飲食店で提供されたという。和歌山県は同県と大阪府の食肉販売・飲食店の計5業者に87キロが販売されたと発表した。

毎日新聞 2011年7月16日 21時50分(最終更新 7月17日 1時10分)

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