神に与えられし神の魂
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エプローグ〜別次元の神の願い〜

とある学校の帰り、いつもなら寄らないはずの店やゲーセンなどみんなで回った。
その理由はただ一つ、夏休みだ。とある学校の生徒である信城徹はクラスのみんなで夏休みという行事をエンジョイしようとしていた。
だがその気持ちを壊す出来事が起きるとはまだ信城はしらなかった。これから起きる出来事がどれだけ自分に影響しているか。
その日は夜更かしをした。
好きなアニメを見て、好きな漫画をやりネットでゲームをやったりと信城は夏休みをエンジョイしていた。
そして信城は眠りにつく。この世界での時間の止まった最後の眠りを。
信城はある夢をみた。
「誰か、誰か私のお願いを聞いて。」
信城の耳に女の子の声が聞こえてくる。
「なんだこの声は?」
信城は思わず声を出してしまった。
その声はまだ聞こえてくる。
「私に一番ふさわしいパートナーを私にください。魔法の使えない私をバカにするやつから守ってくれる。」
その声はいまにも鳴きそうな声で呪文を唱えるように、進めていく。
信城はどうせ夢だと思い「俺がなってやる!!お前を守る最高の騎士(ナイト)に!!」
その瞬間信城の体が光に吸い込まれていく。その光は信城の心をやさしく包み込み、体がとけていくような感じがした。そして頭に重い衝撃が走る。
その痛みで目が覚める。そこはとても明るくどこかの学校のようなベルの音が聞こえる。そう外国の学校のチャイムのような音だ。
信城はベットから落ち頭に強い衝撃がきたと思った。そして寝ぼけてる目を擦り、目を覚まさせる。
そこにあったのは大きな空と、自分を囲む人々だった。そして自分がどういう宿命があるかわからないのであった。

第1章〜ゲーム(決闘)

信城はとある庭らしきところで横になっていた。いや正確には落とされたのだ。空から。
目を開ける。そこには多くの人々が信城の周りを囲んでいる。遠くからも「なにあれ?」「侵入者?」などと信城はわけがわからなくた。そして一人の男に声をかけられる。体格は信城より2〜3cm大きいが体格のよさは自分の方が上だと思った。
「君どこから来たんだ?ここがどこかわかるか?」
いきなりの質問だった。自分がいきなりこんなところに連れて来られて、あげくのはて、そのつれてきた(実際はわからない)やつらにどこから来たなどと聞かれて腹がたった。
混乱した信城はまずここがどこかを聞いた。
「はぁ?お前らがここに俺を連れてきたんだろ?それにお前らが本当に知らないならここはどこだ?アメリカ?ドイツ?中国?いたっい、ここはどこなんだ?」
 信城は自分の怒りの感情のすべてを込めて言い放つ。だがあいての男は冷静に信城に対応してくれた。
「つまり君はここにきた侵入者ではないのかね?そうであれば安心しました。ここはファルザルト魔法学院です。」
 恐らく本当に知らないらしい。
 だが魔法?そこが気がかりだ。魔法は昔の人が使ってたと言うオカルトだ。
「ここはオカルト宗教の学校ですか?その前に魔法など存在するわけ無いだろ?」と新城はバカらしくなってきた。こんなところまで連れて来られてこんなに目にあうとは。
「魔法、ですか。ならお見せしよう。これであなたも信じるはず。その前に確認したいのですが」
 男は何か質問したいようだ。
「えぇ、いいですけど、俺にわかることで、お願いします。」
 新城はここに連れて来られて混乱している。あげくのはてに俺をまだ不審者の見るような目で見ている。
「あなたは、別の世界からきたのですか?見るからにして服装が違う。変だ。」
 初めてこの服装が変と言われた。見るからしてあっちの方が俺よりも変じゃないか?と言おうとしたがやめた。もうめんどくさかった。
「はいそうですけど、、」
 我ながら無愛想な返事だった。
 そうですかと男は答え、片手に持っていた杖を構える。その瞬間、周りの空気が変わった。男の周りには風が舞い、杖に集中していく、そして発射された。新城の体めがけて。だが新城は避けた。速さは約100キロはあっただろう。だが新城は避けた。その姿は周りからも驚かれた。この男はこの学園で1、2位を争う魔法使いらしい。その魔法を避けるという事はそうとうなことだ。
「ほう、まさか避けるとは、驚いた。」
「いえ、たまたまですよたまたま。」
 新城は陽気に立ち上がり、笑い、答えた。実際は自分でも驚いていた。あの速さを無我夢中にではなく、‘わかっていて‘避けたのだ。いままでの自分はただの高校生。なにも実験などには使われた覚えはない。もしかしたら元々の才能なのか?と思ったが思考を止めた。ばかばかしい。それが信城が思った事だ。
「自己紹介が遅れたね。私の名前はクリス・フレブリアだ。この学院で先生をやってる。君は?」
いきなりの自己紹介だ。
「俺は、、信城、信城徹です。」
 新城は警戒を解き自分の名前を告げた。
「だが、君はなんでこの世界に来たんだい?君の違う世界の魔法で飛んできたのかい?時空を超えて?」
 新城は笑いながら聞き取ったが、クリスの顔は真剣だった。
「いや、夢、、です。夢の中で女の子が『私助けて』とか聞こえるんで、『俺がお前を守る騎士(ナイト)になってやるって言ったんです。そしたら、いきなり頭に衝撃が走って、目を覚ましたらここにいました。それに魔法なんて存在しませんよ?」
 そう言った瞬間、新城を囲んでいた人だかりの後ろから「え!!」と言うかわいらしい声が聞こえた。だがその声にはなにか聞き覚えがある。そう、夢の中で聞こえた声だと新城は直感した。
「あのクリス先生」
「なにかな?トオル・シンジョウ」
「いや徹でいいですよ。さっきの声誰ですか?」
 信城は訪ねる。その声の主を。その声が夢の中で聞こえ、この世界に来た。もしかしたら、帰るすべを知ってるのではないかと信城は考えた。
「さっきの声の主は、、、、彼女だよ。」
 クリスはゆっくりと指をさす。そこには自分より身長が10cmほど小さく胸がない。けれど、かなりの美形だ。俺のいたところではアイドルではないのかと信城は思った。
「彼女の名前はアリア・ヴァルセント、この大陸の1、2位を争う、魔法貴族の子だ。」
「あのぉ、実はその子アリアって人の声が夢の中で聞こえて、起きたらここにいたんです。」
「なに?となると、Ms、ヴァルセントは召喚の儀をやったのか?」
 召喚の儀?俺は地球【日本】からここに召喚されたか?そんな疑問が頭に渦巻く。だがその正反対に心の奥でなにかがこの現象を喜んでいる。
「あの、召喚の儀ってなんですか?」
「召喚の儀って言うのは、魔法学校に入った、生徒が2年生になって、初めて行う魔法儀式です。そして、この儀式はこれから一生共に過ごしていくためのパートナーを召喚する儀式でした。それにこの儀式は今日やる授業でした。」
 となるとアリアがその授業を先にやったのか?となると相当の罰が与えられるはず。そんな心配が信城の心を埋めていく。
「MS、ヴァルセント!!!」
 隣から耳に響く声で大声を上げるクリス。
 そして声を出した先から、でてくる、かわいらしい容姿の彼女はなにかおびえた顔をしていた。
「Ms、ヴァルセント、あなたが召喚の義をやったことは認めますか?」
「はい。やりました。ただ練習のつもりだったんです。儀式の術式を張らないでやったので、召喚はされないと思ったので。」
「言い訳は無用です。あなたは無断で召喚の義を行った上、違う世界から来たといっている徹君さえも巻き込んだ。これは退学をうけなければなりません。」
処分?となると彼女、アリアは退学の恐れもあるのか?もし退学になったら、彼女はどうなる?家の、町の恥さらしだ。そんなことあってはいけない。
「あの、処分ってどういうことですか?まさか退学もありえるんですか?」
「はい。最悪の場合は」
 その発言でアリアは泣きそうな目をした。
「そんな、どうにかならないんですか?」
「なりません。それにこの世界の者ではないとはいえ平民であるあなたを巻き込んだ。それだけでも重罪です。
「でも、、先生、彼女は悪気があったわけではありません。それに俺は彼女にパートナーでもいい。」
「えっ?」
アリアは泣くのをやめた。そして信城の顔をみている。
「ど、、どうして?どうして私のために?あなたを巻き込んで、帰れなくしたのに?」
「そんなのどうでもいいよ、俺はなんでかわからないけど、夢の中で誓った言葉がとても嘘じゃないのかも知れない。そんな気がするんだ。」
「誓い?」
周りの生徒が一斉に声をあげる。
「俺、夢の中でアンタの声が聞こえたんだ。
んで『俺がお前を守る最高の騎士(ナイト)になってやる!!』ってな。この言葉がもしかしたらアンタの儀式に扉が開いたんじゃないのかな?それに帰れないつっても、いまはどうする事もできない。だから、アンタのパートナーになるよ。」
信城は笑った。自分が置かれている現状になお心を折らずに前を見ている。
「だめだ。」
突然の発言だった。クリスは俺の言った言葉が聞こえなかったのかと思った。
「だから、先生、俺は、、」
「だめだ。Ms、ヴァルセントの行った行動はこの学校に違反する事だ。これだけは見逃せない。」
信城は自分の手に握りこぶしを作った。
「ふざけんな!!彼女が、アリアが何したってんだ!!ただ授業の儀式を先にやっただけだろ?それのなにがいけない?間違って召喚された俺だって承認してるんだ。だったらそれでいいだろ?それでもだめというなら、、」
信城は続ける。
「俺がお前を認めさせる。」
 自分でなにを言っているのかはわかっている。けど、何故か彼女の、アリアの泣き顔は見たくないんだ。それに何故かその夢が覚めてから右腕が痛い。この痛みはきっとアリアに誓ったときにできた痛みだと信城は思った。
「わかりました。ではあなたに試験を与えます。そうですね、、」
フリスはなにか考えている。どんな試験がくるんだろうと言う不安が心を横切る。
「決まりました。ジェイムズ君きなさい。」
「えっ?あっ、はい」
 アリアの横から自分と同じぐらいの身長の男がでてきた。
「彼の名前はジェイムズ・ゲルソレム。ジェイムズ君は土の魔法が得意なんだ。ところでジェイムズ君、君は土の魔法で剣を作れるようだね?」
土で剣?まるで錬金術師なのかと信城は思った。
「はい、一応は、、、でもなにに使うんです?先生」
「いや、彼と決闘をしてもらいたいんだ。」
「はぁ、決闘!?おい、ふざけんなよ、俺、剣すら握った事ないんだぞ?どう勝てってんだ?」
 これは当たり前の発言だ。俺は生まれてから、剣など握った事など無い。それに握る事など普通はない。どこかの道場か金持ちの野郎ぐらいだ。
「安心したまえ。ルールは簡単だ。ジェイムズ君に傷を少しでも与えられればそれで合格だ。簡単だろう?」
 どこが簡単だと叫びたくなったがやめた。
「いいぜ!こんなヒョロコイのなんて一発で倒してやるぜ!!」
 ピキッという音が後ろから聞こえる。
 信城は恐る恐る後ろを振り向く。そこには笑いながらも怒りを表現した顔のジェイムズがいた。
「へぇ、平民の君が僕に勝つって?ははは、そんな冗談、死んでから言えば?君ごとき、僕の魔法で一撃だろうね?ソレに魔法が使えないアリアが召喚したパートナーなんてただの雑魚だろうね!!」
イラついた。初めて会ったやつにここまで言われたのが。なにより、アリアがバカにされたのが何故かイラついた。
「いいぜ、やってやんよ。だが負けたら、アリアのことをバカにすんなよ!!こいつが魔法を使えない?ならなぜ俺を呼べたんだ。」
そしてジェイムズと徹の言い合いが始まった。
「二人ともやめて!!」
 アリアが叫んだ。
「先生、私はどんな処分を受けるのでこのバカな平民のパートナーをお許しください。」
アリアの顔は本気だった。目は揺るぎの無い瞳でクリスを見ている。
「だめだよ?アリア、変更は聴かない。それに僕は彼にすごくイラついている。だからもう無理だよ。」
 クリスはアリアの決意を踏みにじった。自分の心配をしないで赤の他人である信城を助けるために。
「アリア、口を突っ込むな。これは俺が言い出したことだ。それに俺はお前を守ると決めた。約束を守るのが俺の心得だ。」
と、信城は答えた。
「わかったわ。でもどうなっても私は責任を取らないし、死んでも知らない、それでもいいの?」
「いいぜ!!どうせ戻れないならこの世界で戦って死んだほうがかっこいいだろ?まぁその戦いはすっごく小さいがな!!」
 信城は笑った。自分がなぜ彼女のためにここまでやるのかは自分でもわからなかった。ただ心の奥で動くモヤモヤが影響しているのかもしれない。それに腕の痛みが楽になる。まるで彼女のパートナーになれと言わんばかりに。
「では、これより試験を始める。」
とクリスが言う。
「じゃぁ、行きますよ?ハァァァァァァ!」
 ジェイムズが何かを腕の先にこめている。そして周りから強い風が吹き荒れる。同じだと信城は思った。この感じはさっきのクリスと同じ感じだった。
そして風がやんだ瞬間、信城の目の前に一本の剣がでてきた。
「そぁ、受け取れ。ソレは竜の牙から作った『ドラゴンソード』のレプリカだ。それに傷も最小限のなるようにしている。まぁ、僕には指一本触れられないけどね♪」
と余裕の一言に置き換えていい言葉をぶつけられた。
「ふん、お前ごときすぐに倒してやるよ。」
 信城は剣に手を取る。その瞬間、なぜか剣を持つ手が一瞬だけ軽くなった。体も軽くなった。もしかしたらこれも魔法の一種なのだろうか?そんな考えが脳裏を横切りその答えがでない。しかし、その影響はほんの一瞬だった。いますごく重い、と信城は思った。その時に号令がかかった。
「では、はじめ!!」
 クリスが始まりのシグナルをあげた。
「さぁ、かかってこい!!お前が僕に勝てないという事実を思い知らせてやる」
「お前にいわれなくても、やってやらぁ!」
 信城は剣を大きく振ってジェイムズのところへ駆ける。そして斬る。手ごたえはあった。だがそれはジェイムズではなかった。ただの土の塊だった。
「どうした?僕はここから1歩も動いてないぞ?」余裕を見せながら挑発してくる、ジェイムズ。「こないなら、、こちらから行くよ!!」といい、自分の杖を上に掲げる。その瞬間、信城の顎に強い衝撃が走り後ろに吹き飛ばされる。信城はなにがおきたかわからなくなった。そして起き上がり目の前をみる。そこには土で作られた、戦士が何体も立ちふさがっていた。
「これは土をつかさどる戦士、ヴァルキリー。といっても僕はまだ未熟だからこれほどのものしか作れないが、君程度なら十分だろう。」
「ふん。一発決めたからって調子に乗るなよ。」
といい放つ。だがあのヴァルキリーと呼ばれている土の戦士の生態は知らない。うかつには動けない。と信城は思った。だけど、動かなければ負ける。動かなくても決着はつかない。この勝負に勝つには動くしかないと、思い、前に走る。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
と雄たけびをあげて剣を振る。そして一体のヴァルキリーを破壊する。だが、後ろからもう一体のヴァルキリーが攻撃をしてきた。手ごたえはあったが、すぐに体をひねらせ、急所は避けた。だが痛みでわかる。骨が折れた。と信城は直感した。脳から信号をだし、体を動かそうとする。だが動かない。意識が遠のいていく。
(や、、ばい!!意識が、、)
意識が失いかけてるとき、体の奥から声が聞こえてくる。
『おい、さっさと目を覚ませ、相棒!!お前は彼女を助けるんじゃなかったのか?だったら立ち上がれ!!』
なにか声が聞こえる。アリアでもなくジェイムズでもない。誰だ?と思ったが脳の思考が止まりかける。
『さっさとおきやがれ!!この能無しの糞野朗』
その言葉で怒りなど感情が脳を動かす。
「うっせーーーんだよ!!好き勝手いいやがって!!!!!」
 あまりにもひどい事をいわれ、思わず、叫んでしまった。だが体が立ち上がった。
「ほう、あの攻撃をうけて、まだ立つんだ。結構タフだね。」ジェイムズは続ける。「でもこれで終わりだ!!」と勢いよく、杖を上に掲げ、ヴァルキリーの軍勢を一斉攻撃させた。
 信城はその攻撃を一つ一つ避け一体ずつ破壊していく。そして最後の一体になる。そしてその攻撃も避け、攻撃する。バキッという音が響き渡った。割れたのはジェイムズのヴァルキリーではなく、信城の使っていた『ドラゴンソードレプリカ』だった。
「な、、、、に?」突然だった。最後の一体のところで壊れてしまった。
「はは、、ははははははははっ、君の負けだ。まぁ平民にしてはがんばったところだろうね?でもアリアの処分は決まりだ。そして君も使い魔として認められない。」
 処分という言葉にゾッときた。自分が負けたら、アリアは処分される。悪ければ退学だ。それだけはさせないと信城は思った。
「そんなこと、、、させるかよ!!剣がなくても手がある。お前を殴り飛ばす。」
といい拳を握った。その瞬間、拳が光った。
「な、なんだ!?その光は??」
ジェイムズが戸惑っている。だが自分でもわからない。この光の正体が。だがこの光が起きたときから右腕の痛みが消えた。そして誰か声が聞こえてくる。
『相棒、この戦いに勝ちたいか?ならその拳に自分の思いを込めろ!!お前はなにを守りたい?』
 あのときの声だ。気絶しかけたときに心の中に聞こえてきた、謎の声だと信城はきずいた。「なにを言ってやがる、お前。誰なんだよ!!」
 信城は問いかける。その謎の声に。だが答えは返ってこない。返ってくるのは虚空の風の音だけだった。
「君は一人でなにをいっているんだ?こないなら、ここで君を倒す。」
と言い、その場を駆け、手には光のレーザーのような剣を持っていた。ジェイムズに恐らく聞こえていないようだ。
「くそ!!!!」
 とっさに右手でガードしようとする。だが剣がなかった。
「く、、くそ!!!!!!負けてたまるかぁぁぁぁぁ!!」
と叫んだ。その瞬間、右腕の光が増す。そして、あたりを光で包み、見えなくなった。そして全員が目を開けると、信城は剣を持っていた。さっき壊された偽の剣ではなく、ちゃんとした真剣だった。
「相棒、やっと、出してくれたか!」
信城は目を開けその声のするほうを見る。
「その声は、、、あのときの!!」
 夢の中(実際は夢か幻聴なのかはわからない)で聞こえた声だ、と信城は直感した。その声はまるで親を待っていた小鳥のように親の帰りを待っていたかのような声だった。
「やっと発動したな!!ゴットスレイヤーの力が!!」
 力?発動?なんのことだ?信城はわけがわからなくなった。一瞬光に包まれ、目を覚ますと右手には剣を持っていた。
「おい、ゴットスレイヤーってナンだよ?説明しろ!!」
 信城は問いかける。得体の知れないものに。
「ソレはなんだい?君の剣かい?かわってるねぇ、喋る武器なんて。でも君の負けだよ。」
「はぁ、なにをいってやがる?」
 なんだこの自信は?まるで小さい子供がテストで良い点をとった時のような顔をしている。
「後ろを見てごらん!」
 、、、?後ろ?なにかあるのかと後ろを振り向く、そこには自分より数十倍でかいなにかが立っていた。
「はははははっ、驚いたか?これが僕の本当の力さ!!」
と勝ち誇っている。そして「潰れろ」とつぶやき、杖を下に下ろす。
 そしてその巨人は足を上げ、勢いよく足を落としてきた。
「説明してる暇はない!!」
 その剣はあせりはなくただ指示をしているだけだった。
「くっそ!!どうするんだよ!!」
「あわてるな、相棒!!俺を(剣)を上げて、やつめがけて斬れ!!」
そして、と続ける。
「思いをこの剣に込めろ!!」
 わけのわからない説明で混乱する信城。だがその指示に従わなければ死にはしないが多分大怪我をしてしまうと信城はそう直感した。
「くっそぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」
 信城は剣をあげ、その巨人の足に向かって、切り刻む。その瞬間、その巨人の足から亀裂が入り、その巨人は真っ二つに割れた。
「はぁはぁはぁはぁはぁっ、、」
 倒した。という達成感が信城の体を支配していく。
「なん、、だと??」
その声で信城は我に返る。
「君はなにをやった?僕の特大のあれを斬るなんて?」
「知るかよ!!」
 この現象にを1番に理解したいのは、ジェイムズではない。この巨大なあれを倒した自分だった。
「なにを驚いてやがる?お前は『ゴット・スレイヤー』だぞ?あれを倒せるのは当たり前だ。」
 なに?これを倒したのが、自分の力?そのような言葉を突きつけられ、体中に悪寒が走る。自分はこの世界にくるまではただの平凡な高校生だった。高校生のはずの俺がなんで?
「おい、さっきからなに言ってるんだ?それにお前なんなんだよ!?」
と信城は問いかけた。だが帰ってくる答えは同じだった。
「だから、お前は『ゴット・スレイヤー』神に選ばれし人間だ。それで俺がその戦士の武器であるソウル・キャリバーだ!」
 自分が神に選ばれし戦士だと?そんなことありあえるわけがない。だがそれは現実に起きていた。そう自分自身の目の前で。
「『ゴット・スレイヤー』だと??!!」
 いままで口を閉じていたクリスが声をあげた。
「あの、先生なにか知ってるんですか?」
 同じく口を閉じていたアリアが喋りだす。
「知ってるもなにも、Ms、ヴァルセント、君の退学の処分はナシにしよう。君はすごい事をしたよ!!」
 なぜか、険しい顔でアリアを見ている。それにアリアの退学がなくなった。それだけが信城はうれしかった。
「あの、先生どうしてですか?」
とアリアは問いかけた。
「その話しは校長室でしよう。徹君、Ms、ヴァルセント、君らは僕についてきてください。」
 なぜか俺も呼び出された。だがこれでわかる。自分は何者なのか。そしてこの力がなんなのかということが。
ガンダールヴ XomTyqw96Y
p201073-ffoma1yoyogi.tokyo.ocn.ne.jp

2011年07月09日(土)22時36分 公開
■この作品の著作権はガンダールヴさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
初心者ですので文節がおかしいかもしれませんがよろしくお願いします。


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2011年07月10日(日)21時05分 ガンダールヴ 09SquFN9wU 作者レス p221051-ffoma1yoyogi.tokyo.ocn.ne.jp
fighter さん大変良い評価をいただきありがとうございます。
あなたの言うとおり少しアニメを似させていただきましたが、後半のストーリーは全然かぶらないと思うので期待して待っていただけるとうれしいです。あと中学生です。まだ文節やストーリー構成がなにかのアニメに似ているところがあるやも知れませんが、よろしくお願いします。

pass
2011年07月10日(日)20時28分 fighter  +40点 p3163-ipbf706aobadori.miyagi.ocn.ne.jp
戦いのシーンの構成がよくできています。
全体的にどこかで見たことのある感じですが、面白かったです。

1

pass
合計 1人 40点


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