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【ゴルフ】諸見里 日本新ハーフ27 27位から3位でフィニッシュ2011年7月18日 紙面から
◇スタンレーレディス<最終日>▽17日、静岡県・東名CC(6500ヤード、パー72)▽晴れ、気温33・8度、風速3・4メートル▽賞金総額9000万円、優勝1620万円▽63選手(うちアマ3人)▽観衆5124人 なでしこすごいぞ! またまた女子ゴルフで、驚異的なスコアが飛び出した。諸見里しのぶ=ダイキン工業=が、スタートから7連続バーディーの後、8番でイーグル奪取の『ハーフ27』をマーク。『8連続バーディー以上』と合わせ、男女を通じてのプロツアー日本新。米ツアーを含めても女子では史上初となる「9アンダー・27」をマークし、前日の27位から大躍進の3位でフィニッシュした。また大会初日にアルバトロス&ホールインワンを同日達成した有村智恵=日本ヒューレット・パッカード=が通算15アンダーで、昨年4月のスタジオアリス女子オープン以来1年3カ月ぶりのツアー通算8勝目を飾った。 “なでしこ”が、世界を仰天させる記録を打ち立てた。快挙を果たしたのは諸見里。前半9ホールを、たったの『27打』で回ってしまったのだ。 これまでの国内女子ツアーの9ホール最少ストローク記録は29。男子でも賞金ランク対象競技では、昨年の中日クラウンズ最終日の石川遼ら延べ8人が記録している28が最少だ。米ツアーでも男子でコーリー・ペイビンが2006年のUSバンク選手権で26を出した例があるが、これはパー34でのこと。米女子でも27が過去に3例あるが、すべてパー35もしくは34での数字。諸見里の『9アンダー・27』は、米男子の4例と並ぶ、日米男女をまたいだ“世界に君臨する”記録なのだ。 ショットもパットもさえていた。「いい緊張感と落ち着きがあった」。スタートの1番パー4で残り112ヤードをピンそば20センチに。2、3番で続けて4メートルのパットを決めると、4番は2メートル、5番は3メートル、6番パー3では7メートルのパットも沈めた。 5月末からの国内4戦では3度の予選落ちとボロボロだった諸見里。しかし、もうその面影はなかった。7番で再び2メートルを決めると、8番パー5で2オンに成功。7メートルのイーグルパットもど真ん中から沈めてみせた。「なんか、気がついたらバーディーばっかりでしたね。6連続と来た時に、“これで自己最多だな”とは思ったんですけど」。男女を通じて日本新記録となる8連続バーディー以上も達成した。 「先週全米女子オープンに行って、あの難しいコースを前に、どうやって今の自分でスコアを作るか、前向きに挑戦できた。藍先輩と美香ちゃんが優勝争いするのを見て自分自身の目標を再確認できたし、メジャータイトルも手の届かないところにあるわけじゃないと思えた」。その心の変化が、どこかに置き忘れていた自信と感性をよみがえらせたのだ。 スコアカードの『27』を眺めて「よく見る数字だな〜と思った、パット数で(笑)」と、おどけた諸見里。この日の9ホールが、世界制覇への出発点だ。 (月橋文美) PR情報
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