山形−名古屋 前半、先制ゴールを決める名古屋・玉田(右)=NDスタジアムで
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名古屋グランパスは玉田とケネディのゴールで山形を2−0で退け、3連勝で勝ち点30の3位に浮上した。
横浜Mは大宮と1−1で引き分けて連勝は5で止まったが、勝ち点34で柏に並び、得失点差で上回って今季初めて首位に立った。川崎が得失点差で4位。鹿島は仙台に3−0と快勝して5試合ぶりの白星を挙げ、磐田−浦和は1−1で引き分けた。
◆名古屋2−0山形
玉田にはゴールまでの道筋がイメージできていた。前半43分。中村にボールを預けて「自分が前に詰めればマークも分散する」とゴール前へひた走った。技ありのドリブルでDFを抜き去った中村から永井へとボールが渡ると「ナガイ!」と快足FWにボールを要求。左足でピタリと合わせて山形ゴールを揺らした。前線に人数をかけた攻撃が実を結び、後半へ弾みをつける先制となった。
流れを引き寄せた後半12分には、ケネディの2試合連続得点でリードを広げた。「シュートだったのかクロスだったのかは永井に聞いてみないとね」というケネディ。永井のミスシュートを左足で押し込んだ。結果的に2アシストとなった永井が絡み、4月29日の川崎戦以来先発でそろい踏みした3トップで2得点を生み出した。
ストイコビッチ監督の「リフレッシュさせたい」という希望もあり、玉田は13日の鹿島戦(豊田ス)の先発を外れた。この試合前は「疲労も多少軽減された」と感じたが、やはり真夏の連戦は体力的にきつかった。有利な時間帯に得点できたこともあり、意識してボールを回し、体力温存を図った。そんな計算も快勝へとつながった。
玉田は6月22日のC大阪戦以来5試合ぶりのゴールで通算9得点。ランキングのトップに並んだ。「得点数は気にしていない」と素っ気ないが、「自分が点を取ると負けないという説が破れなくて良かった」と話した。2009年から続く、不敗記録は17試合に延びた。
ただ、守りを固めてくる相手に2点をとってもまだチームとしては納得はいかない。玉田は「(チームで)シュート数5本は足りない。もう少し厚みのある攻撃をしないと」と、さらなる攻撃のレベルアップを口にした。
グランパスは11戦負けなし。3連勝で3位に浮上した。優勝した昨季も同じ16試合を消化した時点では勝ち点32の3位だった。好機を逃さず得点するグランパス攻撃陣。勝ちきる強さを取り戻しつつある。 (伊東朋子)
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