セシウム汚染の牛「岩手県産」で流通も
福島県から出荷された放射性セシウム汚染の疑いがある牛肉が「岩手県産」などと別の産地表示で流通しているケースがあることが17日、分かった。農林水産省によると、牛は出荷されるまでに複数の場所で育てられることが多く、飼育期間が最も長い場所を産地として表示するのが基本とされるためだが、小売店や消費者には分かりにくい仕組みとなっている。
「仕入れた時に『岩手県産』と表示されていた。福島県経由とは認識していなかった」。山口市内でスーパーを経営する会社は17日、福島県浅川町の農家が出荷した牛の肉を販売したことを文書でこう釈明した。
このスーパーで販売された牛の個体識別番号から生産履歴を調べると、2002年5月5日生まれの雌で、出生地の記載はない。03年3月以降の約7年半は岩手県内で飼育され、昨年9月22日、浅川町に移動。今年5月11日、千葉県の食肉処理場で解体された。
山口県によると、一部の肉が東京都の卸業者を経て5月23日に山口市の会社に納入された。
香川県によると、同じ牛の肉をスーパーで販売していた高松市の会社も「岩手県産と認識していた」と説明。汚染の疑いがある別の1頭の肉も扱っていたが、青森県産と思っていたという。
農水省などによると牛は通常、生まれてからある時期まで「繁殖農家」で育てられ、その後食肉の品質を向上させるため「肥育農家」で飼育される。出荷まで数回転売されるのが一般的だ。
浅川町の農家が出荷した汚染の疑いのある42頭の個体識別番号を調べると、うち約半数は最も長く飼育されていた場所が青森県や岩手県、宮城県で、これらを産地として流通、販売されていた可能性がある。
このほか店頭では「国産牛」としか表示されていない牛肉も少なくない。消費者問題研究所の垣田達哉代表は「飼育の過程で違う地域に移っていることは個体識別番号でしか確認できず、安心して買うことができない」として、何らかの改善が必要と指摘している。(共同)
[2011年7月18日1時47分]
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