嘉手納訓練も馬毛島 防衛相が示唆

2011年5月20日 09時39分このエントリーを含むはてなブックマークLivedoorクリップに投稿deliciousに投稿Yahoo!ブックマークに登録

 【東京】北沢俊美防衛相は19日の衆院安全保障委員会で、鹿児島県の馬毛島(西之表市)で調整している米空母艦載機の陸上空母離着陸訓練(FCLP)に関して、確定した移転地で嘉手納基地の戦闘機訓練を行いたい考えを示した。「場所を特定すれば訓練移転のいくつかは配置できるのではないか」と述べた。

 照屋寛徳氏(社民)への答弁。

 北沢氏は、嘉手納の騒音軽減策の一環として将来的にF15戦闘機などの訓練移転を実現することに意欲を示し、「負担軽減という面からみれば、ひそかに考えている」と述べた。

 一方、FCLPの訓練地は「馬毛島で事が進んでいることは全くない。特定の場所を指して指示した事実はない」とも述べた。

 FCLPの移転場所をめぐっては地元自治体の反発などがあり、次回の日米安全保障協議委員会(2プラス2)までの絞り込みは困難との見方もある。

嘉手納以南の返還先送りも
防衛相見解

 【東京】北沢俊美防衛相は19日の衆院安全保障委員会で、米軍普天間飛行場移設の2014年期限の履行が困難となっていることに関し、在沖海兵隊グアム移転や嘉手納以南の基地返還も「すべて(14年期限の)セットになっている」とし、実行の先送りは「論理的な帰結とすれば十分言える」との見解を示した。

 日米協議について「いつまでもしゃくし定規なことを言っていないで、率直に難しいものは難しいという認識を共有し、新たにどうするか議論があってもいい」と述べた。新たな期限設定は「きちんと何年何月となるか、もう少し違った表現になるかは、これからの日米協議を重ねる中で決めないといけない」とした。

 14年期限困難の要因は日本側だけでなく米側にもあると指摘。(1)グアム移転する部隊編成の中身(2)部隊が移る用地の文化財保護(3)グアムのインフラ整備―を課題に挙げた。

 レビン米上院軍事委員長が提言した普天間の嘉手納統合案は「沖縄の中に代替地を求めている点に(レビン氏の)どういう思いがあるか注意深く見なければいけない」とし、統合案が難しい問題点として、(1)騒音の増加(2)速度の遅い回転翼機と速い戦闘機の共同運用で安全性の低下(3)有事の混雑に伴う基地機能低下―を指摘した。

 赤嶺政賢氏(共産)、佐藤茂樹氏(公明)に答えた。

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