サッカー女子W杯決勝、日本時間18日キックオフ 家族やチームメートからもエール
「FIFA女子ワールドカップ ドイツ 2011」は、いよいよ、日本時間18日に決勝戦が行われる。決勝戦を前に、なでしこジャパンが最終調整を行った。
なでしこたちが、自らの力でつかみ取った決勝の舞台。
初優勝まで、あと1勝。いよいよ日本時間18日、アメリカとの大一番を迎える。
16日の練習では、1時間ほどミニゲームなどを行い、軽めの調整となった。
現在、得点ランキング首位でMVP候補の澤 穂希選手(32)も、終始、笑顔を見せるなど、選手たちはリラックスした表情だった。
そんな、なでしこたちに、心強いメッセージが届いている。
なでしこの守備の要、岩清水 梓選手(24)の父・司さんは「いい色(のメダル)が取れれば一番いいんでしょうけど。ここまで来たのも、彼女たちの努力もあったことだし、楽しんでこいって感じですね」と話した。
そして、守護神・海堀 あゆみ選手(24)の姉・今泉 恵さんも、妹にエールを送っている。
今泉 恵さんは「すごく誇り、自慢の妹だなっていう...。ここまで来たら、やることは1個しかないと思うので、もう精いっぱい、悔いのないように頑張って、みんなでやってもらえたらいいかなって」と話した。
決勝の行われるフランクフルトの街中では、現地に住む日本人が集まり、盆踊りで、なでしこを後押しした。
日本とドイツの修好150周年を記念して作った「フランクフルト音頭」を披露し、日本の復興とともに優勝を願った。
集まった人たちは「なでしこ頑張れ! 頑張れ、東北!」と声を上げた。
一方、ワールドカップ3度目の優勝を狙うアメリカは、練習の冒頭、15分のみを公開した。
注目は、身長181cm、フォワードのワンバック選手(31)で、この選手をいかに抑えるかが、勝利へのキーポイントになるとみられる。
ワンバック選手は「世界一になるためには、アメリカ代表全員の力が必要。日本はボールの支配率が高いので、アメリカの強みであるサイドを有効に使わなければ。得点王の澤がいるから、澤を抑えなければいけない」と話した。
また、日本代表でただ1人、アメリカのチームに現在所属しているのが、鮫島 彩選手(24)。
鮫島選手は、東京電力に所属していたが、震災後、休部となったため、ボストン・ブレイカーズに移籍した。
このチームは、女子プロリーグの強豪で、決勝で対戦するアメリカ代表に5人を送り込んでおり、鮫島選手は、チームメートとの対戦となる。
ボストンのチームメートは、「アメリカを応援しなければいけないけど、日本が決勝相手でうれしいし、応援したい」、「アメリカはベストを尽くさないと、簡単に負けちゃう」と話した。
史上初のワールドカップ制覇へ、日本時間18日、なでしこジャパンが運命の決戦を迎える。
澤選手は「(決勝でアメリカと対戦することは)サッカーの神様が、本当にすごいチャンスをくれたっていうこともありますし。もう楽しむしかないと思っていますし、早く試合がしたいです」と話した。
佐々木 則夫監督(53)は「ファイナルという名誉あるステージまで来られたので。存分に、結果を恐れずに、選手はやってくれると思います」と話した。
(07/17 17:41)