「サトル!サッカーの待ち合わせは、ローラー公園な」(カズ)
「だから大丈夫だって☆!うんこ充電100%」(カズ)
「早く来いよ!公民館みんないるよ(写真)」(タカユキ)
「サッカーは青ね。サンキュー。頭に青のパンツかぶって行くぜ」(マサト)
夕方や休日になると、お父さんの携帯電話に、息子宛てのメールが次々と届く。
子どもの携帯電話の「メールの自動転送」という機能を使って、息子に届いたメールがお父さんにも届くように設定してあるからだ。
お金や個人情報を騙し取ろうしたり、自殺やエッチなサイトに誘導するメールが、息子の携帯電話に届くことを心配したお父さんが
「心配だから、しばらくの間、届いたメールと同じものがお父さんの携帯にも届くようにしておくからね。君の送るメールはお父さんからは見られないから、マナーを守って使ってね」
と、息子の許可を得て設定したものだ。設定は、携帯電話から、いつでも簡単にできる。
しかし、
恐れていたようなメールが届くことはなく、息子の「青春」が届きはじめた。彼女とのやりとりだ。
「うん元気でた。モリモリ。サッカー頑張ってね。サトルとメルアド交換してよかった。」(マナミ)
「疑っててごめんね。…あ。塾の宿題が、、どうしようかな~。うーん。おやすみなさい(-.-)zzZ」(マナミ)
「うん、ガンバル!ありがとウサギ~(^^)v」(マナミ)
「こんな私を好きと言ってくれる(?)なんてすごくすごく嬉しいよ」(マナミ)
お父さんは、最近の小学生はませていると言っているが、彼の初恋は小学3年生の時だ。
しかし、一ヶ月もすると、怪しい雰囲気になってきた。
「本当にありがとう。昨日は返事返せなくてごめんね。おやすみなさい。返事は大丈夫」(マナミ)
「習い事があるから返事返せなかったの…。怒ってたりしないから大丈夫」(マナミ)
「嫌いになんかなりません。でも。スキとはちがうかも。私にもよくわからないけど」
「あのね…ぶっちゃけいうとサトルとの事…。駄目です。何もなかった事にしてください。おやすみっ」(マナミ)
どうやれ、振られたようだ。
次の日の朝、お父さんは、仰向けになり、意味もなく目覚まし時計の針を回している息子のベットの脇に座った。 かける言葉もなく、「なんだか、今日、会社行きたくないな~」と独り言。
「俺も学校行きたくない」と息子。
くすぐってみると、くすぐり返してきた。徐々にエスカレートして、二人で笑いながら、おおはしゃぎする。
ダイニングから
「早く学校の準備しないと、また、みんなを待たせちゃうわよ!」
と、お母さんが怒鳴る声が聞こえる。
「さあ、行こう」
背中に抱きついてきた息子を、おんぶしてダイニングに向かう。
お父さんは、その夜、息子が寝ている間に、転送設定を解除した。
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匿名希望 | 2011/07/17 20:46 |
ずいぶん酷いですね。 息子さんにメールを送っているお友達の許可を得て転送し、ブログにその内容を掲載しているのでしょうか? 一般的にメールは親書と同様に捉えられており、その内容が公表されるとは誰も考えていません。自分の息子可愛さに、息子さんのお友達の人権を侵害しているとしか思えません。 本投稿の削除をお勧めします。 |
匿名希望 | 2011/07/17 20:58 |
誤字がありました。 親書→信書 失礼しました。 |