福島県内の肉牛農家で、放射性セシウムを含んだ稲わらが牛に与えられていた問題で、16日、新たに判明した5つの農家から出荷された84頭のうち、東京で流通していた肉を東京都が調べた結果、国の暫定基準値の4倍余りの放射性セシウムが検出されました。
この問題で、福島県郡山市など3つの市の合わせて5つの農家からは、84頭の肉牛が出荷され、東京都には合わせて53頭が流通していることがわかっています。このうち、都内の卸売業者が保管していた1頭の肉の一部を、東京都が調べたところ、国の暫定基準値の1キログラム当たり500ベクレルを上回る、2300ベクレルの放射性セシウムが検出されました。東京都によりますと、同じ識別番号の肉、425キログラムは、東京都内や神奈川県、名古屋市、愛媛県、福岡市の、合わせて5つの都県の卸売業者に流通しているということで、東京都は関係する自治体と連携して販売先などを調べています。これとは別に、東京都が、福島県浅川町の農家から出荷された42頭のうちの、都内の卸売業者が保管していた1頭を調べた結果、国の暫定基準値を超える680ベクレルの放射性セシウムが検出されました。セシウムが見つかった肉と同じ肉が流通した先は、東京・品川区、中野区、板橋区名古屋市、横浜市、川崎市、藤沢市、福岡市、愛媛県です。