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'11/7/17

焼き肉店で汚染疑い牛肉提供

 福島県浅川町の肉用牛農家が餌として与えた稲わらから高濃度の放射性セシウムが検出され、汚染の可能性がある42頭の食肉が流通した問題で16日、広島市安佐南区内の焼き肉店が3・1キロを市内業者から購入し、客に出していたことが分かった。調査した同市保健所は「食べた客や時期の特定は難しいが、健康被害が出る恐れは低い」としている。

 市保健所によると、焼き肉店に流通した肉は首回りのコウネ。4月30日に佐伯区の食肉販売業者から仕入れ、客に出したという。約40人分に相当する。

 市保健所は今月15日夜に横浜市保健所から連絡を受け、16日に販売業者と焼き肉店に立ち入り調査した。その結果、販売業者は4月28日に横浜市内の食肉処理業者から購入していた。焼き肉店は「既に消費し在庫もない」と話したという。

 横浜市保健所の調査では該当の牛は他の部位も残っていないため、放射性物質の検査ができていない。

 一方、仕入れが判明していた廿日市市のケースで広島県は16日、保健所職員が卸売業者を訪れて聞き取り調査。一般への流通はなかったと発表した。

 県食品生活衛生課によると、食肉は東京都の食肉市場から出荷された約36キロ。6月22日に福岡県の業者から仕入れていた。このうち約3キロは業者の従業員が6月29日の親睦会で食べ、約15キロは廃棄した。残る約18キロは今月15日、福岡県の仕入れ元に返品していた。

 同課によると、同じ牛の検査で1キロ当たり280ベクレルのセシウムが検出された。食品衛生法の暫定規制値の同500ベクレルを下回っており、食べても健康に問題ないとしている。




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