'11/7/16
呉の旧砲台火薬庫など答申
文化審議会(西原鈴子会長)は15日、浅草周辺で最古の鉄筋コンクリート造りの商業建築「神谷バー本館」(東京都台東区)や、炭鉱の繁栄を伝える迎賓施設「夕張鹿鳴館」(北海道夕張市)など建造物計178件を登録有形文化財にするよう高木義明文部科学相に答申した。中国地方は、呉市入船山記念館旧高烏(たかがらす)砲台火薬庫(呉市幸町)と、旧専売局味野収納所山田出張所(玉野市)の庁舎、文庫の2カ所計3件。
旧高烏砲台火薬庫は国が1902年、現在の音戸の瀬戸公園(呉市警固屋)内に建設。市が67年、保存や展示のため現在地へ移築した。石積造り平屋40平方メートル。切り出した花こう岩を積み上げた重厚さが「造形の規範」との評価を受けた。
旧専売局味野収納所山田出張所は、塩田から塩を集める施設として1908年に建てられた。明治時代の公共建築の特徴を残す貴重な建物と評価された。
いずれも近く答申通り登録、認定される見通し。
【写真説明】文化審議会が登録有形文化財にするよう答申した呉市入船山記念館旧高烏砲台火薬庫