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【社会】

臓器売買事件 「手術1カ月で離縁」 逮捕の院長に説明

2011年7月16日 夕刊

 生体腎移植をめぐる臓器売買事件で、仲介役の指定暴力団住吉会系の坂巻松男組長(70)=臓器移植法違反容疑などで逮捕後、病気のため釈放=が臓器提供者(ドナー)を紹介した際、堀内クリニック(東京都江戸川区)院長堀内利信容疑者(55)=同法違反容疑などで逮捕=に「手術したら一カ月で離縁すればいい」と説明していたことが、捜査関係者への取材で分かった。警視庁組織犯罪対策四課は、手術を受ける目的での養子縁組を裏付ける言葉とみている。

 捜査関係者によると、堀内容疑者は昨年六月中旬、医療コンサルタント会社役員江口祐子容疑者(47)=同=や坂巻組長にドナー探しを頼み、竜哉容疑者(21)=同、旧姓石川=を紹介された。

 日本移植学会の倫理指針で、生体臓器移植できるのは親族に原則限られているため、堀内容疑者は「手術するには養子縁組をする必要がある」と坂巻組長に説明。坂巻組長も「手術したら一カ月で離縁すればいい」と答え、竜哉容疑者にも伝えたという。

 だが、堀内容疑者は、宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)で手術を受ける前、ドナーの竜哉容疑者との関係を「五年前からの知り合い。二十歳になったら養子にするつもりだった」と病院側に説明。竜哉容疑者は「面倒をみてもらった」などとする直筆の書面を病院側に提出していた。

 同課は十六日、臓器移植法違反などの容疑で宇和島徳洲会病院を家宅捜索した。同病院の家宅捜索は二回目。

 

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