細川厚生労働大臣は、閣議のあと記者団に対し、福島県南相馬市の農家から出荷された肉牛から、国の暫定基準値を超える放射性セシウムが検出された問題で、南相馬市などの肉牛について、食肉処理場への搬入段階での放射性物質の検査を、これまでのサンプル検査ではなく、すべての肉牛を対象に行うことを検討する考えを示しました。
この問題は、福島県南相馬市の農家から出荷された肉牛から、国の暫定基準値の3倍を超える、1キログラム当たり1530から3400ベクレルの放射性セシウムが検出されたもので、福島県は、南相馬市に対し、出荷の自粛を要請しています。これについて、細川厚生労働大臣は閣議のあと記者団に対し、「問題の牛肉を1回食べたからといって、特に健康に問題はなく、過大な心配をする必要はないが、どうして流通したのか徹底的に調査して、市場に出回らないようにしたい」と述べました。そのうえで細川大臣は「関係省庁や福島県と相談し、地域を区切って全頭検査を行うことも考えなければならない」と述べ、南相馬市などの肉牛について、食肉処理場への搬入段階での放射性物質の検査を、これまでのサンプル検査ではなく、すべての肉牛を対象に行うことを検討する考えを示しました。