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「低周波音で健康被害」 メーカーなど提訴

2011年07月16日

 隣家の家庭用電気給湯器「エコキュート」から出る低周波音で、不眠や吐き気などの健康被害を受けたとして、高崎市内の男性が15日、メーカーのサンデン(伊勢崎市)と、大和ハウス工業(大阪市)を相手に267万円の損害賠償を求める訴訟を前橋地裁高崎支部に起こした。

 訴状によると、隣家が2009年2月ごろにエコキュートを設置して以降、男性は不眠や頭痛、うつ症状などが続き、妻も自律神経失調症の診断を受けた。サンデンは、隣接する住人の健康被害を生ずる危険性を認識しながら、防止するための設置方法を大和ハウスに指示しなかった。大和ハウスも防止措置をとらずに男性宅の寝室近くに設置したとしている。

 低周波音は騒音とは異なり、聞こえるか聞こえないかの音や振動。

 原告代理人は「政府や大企業への警鐘とし、全国の被害者救済の先駆けにしたい」と話す。

 エコキュートは多くの電気・設備メーカーが手がける。業界団体の日本冷凍空調工業会によると、03年から10年末までに267万台販売された。

 昨年9月までは1台当たり4万円の国の補助金があった。国民生活センターによると、電気給湯器の低周波音に関する相談は全国に広がっているという。サンデン広報グループは「訴状の内容を確認中」としている。

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