農家の牛肉 9都道府県で流通
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農家の牛肉 9都道府県で流通

7月12日 5時16分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

福島県南相馬市の農家から出荷された11頭の肉牛から、国の暫定基準値を超える放射性セシウムが検出された問題で、この農家が、原発事故後、屋外に置かれたわらを、すでに出荷された別の6頭の牛にも与えていたことが分かりました。また、6頭の牛の肉は、すでに明らかになっている5つの都府県の卸売業者を通じて、千葉県や徳島県、北海道など、9つの都道府県の小売業者などに流通していたことも分かり、東京都などが引き続き、詳しい経路を調べています。

福島県南相馬市の農家から出荷された11頭の牛から、国の暫定基準値を超える放射性セシウムが検出された問題では、この農家が、原発事故後も屋外に置かれ、国の目安を大幅に超える放射性セシウムが検出されたわらを与えていたことが明らかになっています。福島県が調べたところ、この農家が5月と先月に出荷した別の6頭の牛にも、原発事故後に屋外に置かれたわらを与えていたことが分かりました。また、東京都によりますと、この6頭は、食肉処理場に出荷されたあと、いずれも放射性物質を測定するモニタリング調査を受けずに、すでに明らかになっている東京都、神奈川県、静岡県、大阪府、愛媛県の5つの都府県の卸売業者を通じて、千葉県や徳島県、それに北海道など、9つの都道府県の小売業者などに流通していたことが分かりました。このうち、静岡市の飲食店で冷凍保存されていた肉を調べたところ、国の暫定基準値を4倍近く上回る放射性セシウムが検出されたということです。このため、東京都などが詳しい販売経路を調べていて、特定されれば肉を回収することにしています。福島県によりますと、この農家が震災後に出荷したのは、17頭以外はないということで、県は、今週末にかけて、計画的避難区域と緊急時避難準備区域の農家に緊急の立ち入り調査を行い、ほかの農家の餌の管理状態を詳しく調べることにしています。