小説ポケモン図鑑

151:ミュウ



エーフィの涙〜続編〜  投稿者:ソノリン   

エーフィが神殿に来てから、1週間が過ぎた。エーフィは、あの美しい神殿で毎日を過ごし、とても幸せな気分だった。
水が湧き出ている泉で水を飲み、薔薇が咲き乱れている庭園を優雅に散歩する。薔薇の香りに包まれながら、エーフィはとてもいい気分だった。
こんな幸せな時間が、ずっと続けばいいのに・・・とエーフィは思った。鳥ポケモンがさえずる声がして、エーフィは晴れ渡った空を見上げる。
エーフィは、この幸せな時間がずっと続くと思っていた。これ以上の至福はなかったのだ。ところが・・・そうではなかったのだった。
ある日の事・・・神殿に、悪ポケモンのブラッキー(♂)が現れたのだった。「・・・お前は・・・誰だ?何をしに来た・・・」とエーフィは怪訝そうな顔で聞いた。
「今日からこの神殿は、我のものにさせてもらう。早く此処を立ち去るんだな。」と、ブラッキーはにやりと笑って言った。
「・・・なん、だと・・・!?此処は私の神殿だ・・・お前の好きにはさせない」とエーフィはきっぱりとそう言い放った。
「ふっ・・・なら、力ずくで奪うまでだな!!!」とブラッキーは笑うと、エーフィに向かって、シャドーボールやら強力な技を次々と放った。
「・・・・・!!!」エーフィは咄嗟に身を避けるが、自分も反撃して、サイケ光線や強力な技を放ったのだった。・・・そして、2匹の激しい戦いはずっと続いた。
神殿の中も技のダメージで随分と破壊されていたし、2匹共お互いにダメージを受け過ぎたので、傷だらけになっていた。・・・もう、限界かもしれない。と思った。
「なかなかやるな・・・しかし、お前ももう此処で終わりだ。」ブラッキーはにやりと笑うと、とても強力な技「あくのはどう」をエーフィに向けて放とうとしていた。
「・・・・・!!!」エーフィは、自分はもう駄目かもしれないと思った。もう体力も残っていないし傷だらけで、瀕死状態だったからだ。これ以上、自分には技を出せない・・・と思った。
・・・すると、その時だった。突然神殿の中を眩しい光が包み込み、「・・・な・・・なんだ!?」2匹が見ると、幻のポケモン「ミュウ」が現れたのだった・・・!!!
「あ・・・あれは・・・幻のポケモン・ミュウ・・・!?なんで此処に・・・」と、2匹はミュウを見つめて呆然としていた・・・。
「コノシンデンヲケガスヤツラハ、ユルサン・・・!!!」とミュウがそう呟くと、カッ!!!と光を放ったのだった!!!
・・・すると、神殿の中がゴゴゴゴ・・・と揺れ出して、「な・・・なんだ!?」2匹が動揺していると、神殿の壁や天井や柱が崩れ落ちて来たのだった・・・!!!
「・・・・・!!!わわわっ・・・危ない、逃げろっ・・・!!!」物凄い砂ぼこりが舞い、2匹はその中を逃げだしたのだった・・・!!!
次々と天井やらのコンクリートが崩れ落ちて来て、大きな柱が倒れて来る。砂ぼこりのせいであまり周りが見えないし、2匹はもう何がなんだかわからなくなっていた・・・。
・・・そして、あれからどのくらいの時間が経っただろうか。あんなに立派だった神殿は全部崩れてなくなってしまっていて、もう跡方もなかった。
ただ、コンクリートのがれきの山だけが、辺りに積み重なっていた。そして、その上にはエーフィとブラッキーが倒れていたのだった・・・。
砂ぼこりが舞っていて、辺りはよく見えなかった。「・・・ん」エーフィは、やっと目を覚ましたようで意識を取り戻したようだった。
「・・・さっきのは、一体・・・私は、生きていたのか・・・」エーフィは起き上がって辺りを見回すが、神殿は全部なくなってしまっていて、ただコンクリートの山だけがあった。
「・・・・・。」エーフィはあまりの出来事に無言になったが、はっと気付いてブラッキーを探し始めた。「・・・ブラッキー、ブラッキーは何処だ・・・!?」
・・・すると、コンクリートの下敷きになっているブラッキーを発見したのだった!!!「・・・・・!!!ブラッキー!!!」エーフィは咄嗟にブラッキーに駆け寄った。
ミュウはもう何処かに行ってしまったようで、いなくなっていた。コンクリートの下敷きになっているブラッキーは、傷だらけで血を流していた。
エーフィも傷だらけだったので、もうあまり体力が残っていなかったのだが・・・このままでは、2匹共命が危ない。でもこんなに重いコンクリートを、1匹の力だけでどけられる筈がなかった。
「・・・ブラッキー・・・起きてくれ・・・お願いだ・・・」エーフィは、倒れているブラッキーの横で涙を流し続けた。ブラッキーはそのまま命が尽きてしまったようで、もう生き変える事はなかったのだった・・・。

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これはずっと前に絵本用のシナリオとして書いたストー リー「エーフィの涙」の続編になります。
なんか怖い話 になっちゃいました・・・とりあえずこれで完結です