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【東京】

練馬区 不信感あらわ 光が丘病院運営 日大撤退へ 

2011年7月16日

日大が来年3月末で運営から撤退することが決まった日大医学部付属練馬光が丘病院

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 「遺憾です」。日大が来年三月末に、練馬光が丘病院の運営から撤退することについて、十五日会見した練馬区の琴尾隆明副区長は、不信感をあらわにした。今後引き継ぎ先を探すが、住民からは「うまくいかなければ、どうなるの」と不安の声が出ている。 (鈴木学)

 「朝は門の前が人でいっぱいなのに、なぜ赤字なのかね」

 病院の周辺に並ぶ団地を見ながら、タクシー運転手の男性(67)は首をひねった。地域の災害拠点病院でもあり、住民には大切なより所。男性は「困る人がいっぱいいるよ」と心配そうな表情を浮かべた。近くを散歩していた女性(86)も「急病の時に困るわ。なくなるんじゃないでしょうね」と話した。

 区によると、撤退の正式な申し出は今月四日。区と日大側は一九九一年の開院の際、「日大が三十年間病院を運営する」との契約を結んでいたが、日大側は「賃借期間は二十年を超えることができない」とする民法の条項をたてに、契約は一〇年度で終了したと主張。本年度は「ご迷惑を掛けないため延長した」と、あくまで任意の対応だったとした。

 一方、区は同条項は「貸主を保護するもの」などとしてあくまで三十年間の運営を要求。経営が苦しいとの訴えに、区は土地と建物の賃借料免除なども行ってきた。

 「撤退するならば、引き継ぐ医療機関を探すのが筋だが、それもない」と区側。新たな運営主体探しは▽救急医療▽小児医療▽周産期医療▽災害時医療−を重点にした運営などが条件だが、「幾つ手を挙げていただけるのか」。区の担当者はため息をついた。

 

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