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牛肉“過度な心配必要ない”

7月15日 18時32分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

国の目安を大幅に超える放射性セシウムが検出された稲わらを与えられていた牛の肉の安全性について、畜産や食品安全の問題に詳しい東京大学の唐木英明名誉教授は「出荷された牛肉から放射性セシウムが検出される可能性は高いが、仮に基準値の10倍の量が検出されたとして、その肉を1キロ食べた場合の被ばく量は0.06ミリシーベルトだ。食品からの被ばく限度の100分の1なので過度に心配する必要はない」としています。

また、汚染された牛肉の流通が相次いでいることについては、「食肉を放射性物質から守る方法は非常に簡単で、餌さえ気を付けていれば大丈夫だったのに、そこに大きな穴があったことが問題だ。原発事故以降、白河市や浅川町なども含め福島県の広い範囲で野菜から基準を上回る放射性セシウムが検出され、出荷停止になっている。その時点で少なくともその範囲の牧草や稲わらも検査をして、危ないものは出荷停止にするべきだった。家畜の餌ということで甘くみていたところがあったのではないか。同じことを繰り返さないために、餌の検査を徹底するべきだ」と指摘しました。一方、鶏肉や豚肉については、主な餌がアメリカから輸入されたトウモロコシで、通常は室内で保管されているため、汚染はまず考えられないとしています。