「女子学生と同意があった。これは強姦事件ではない」裁判所が事実上の無罪判決を言い渡しました。おととし6月、京都市内の居酒屋で、京都教育大学の男子学生が、女子学生を集団で暴行したとされる事件で、不起訴処分を受けた男子学生4人が大学側に対し、無期停学処分の無効を求めた裁判で、京都地裁は、きょう、被告側の訴えを全面的に認め、大学側に処分の取り消しと、1人10万円分の慰謝料の支払いを命じました。この事件は、おととし2月、京都市中京区の居酒屋で、酔って抵抗できない状態の当時19歳の女子学生を、空き部屋に連れ込んで暴行したとして、京都教育大学の学生6人が集団准強姦容疑で逮捕されたものです。女子学生との示談が成立し、男子学生らは不起訴処分となっていましたが、このうち4人の学生は「女性は泥酔状態ではなく、合意の上だった」と主張し、大学側に無期停学処分の取り消しなどを求め、民事裁判を起こしていました。きょうの判決で京都地裁の杉江佳治裁判長は、「女子学生の性的誘惑をきっかけとして同意のもとで行なわれた性行為で、集団准強姦は行なわれていない。重大な事実誤認だ」として、大学側に無期停学処分の取り消しと、1人10万円分の慰謝料の支払いを命じました。判決を受け、男子学生4人は「不適切な場所での不適切な行為だった」と一連の事件について謝罪した上で、真実が明るみに出て良かった。これから将来に向けての第一歩を踏み出したい」と訴えました。
日時: 2011年7月15日 18:00