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前回からの続き...
さて、このシリーズの最後に、じゃあ株式におけるアビ卜ラージ・卜レードはどうやればいいのかを簡単に書いておこう。 これは確か以前にも書いたし、セミナーでもしゃべったが、システムトレードの分野で最も人気がない話題の一つだ(笑)。 ちなみに、このシリーズのエントリーは、スパム(?)やクレームがたくさん来るようなら、場合によってはブログから消しちゃおうと思ってるので、さらっと気楽に読んでください。
本題に戻ると、そもそもアビ卜ラージ・卜レードのメリットとは、広義の意味でマーケットの上げ下げに関係なくリターンを狙えることにある。 つまり、βのリスクを排除できる可能性があるわけだ。 これは大勢の人がやっている「上げ下げ」を当てに行くゲームとはまったく違うゲームだ。
そして、そのためには、トレードしようとしているデータの定常性が多少なりとも確保されている必要がある。 そして、もう一つ重要なことは、そのアビ卜ラージ・卜レードが実効性のあるものだということに、きちんとした説明がつく必要があるということだ。 この意味ではNY原油先物の限月間取引は両方とも合格だが、トヨタと日産の例のように株式のペア・トレードは両方とも失格である。
さて、多くのアビ卜ラージ・卜レードは、いわゆる「ミーン・リバージョン」の考え方に基づいている。 NY原油先物のように、基本的には両者は同じものだから、時間が経てば価格差が、金利差等から算出したしかるべき理論的スプレッドに収束するのは当たり前である。
株式の場合は、こうしたスプレッドの理論値が存在しない。 理論値がないのだから、その存在を仮定した「ペア・トレード」に意味がないのは当然のことなのだ。
だが、アビ卜ラージ・卜レードに使える「ミーン・リバ-ジョン」の現象は、株式のマーケットで幅広く存在する。 それはユニバース内のレラティブな変化に対する「ミーン・リバ-ジョン」である。 だから、各種指標(PER、PBR、%Rなど)を使って、プロファイルが似ている銘柄群の中で、「割高/割安」を判定し、「割高を売り、割安を買え」ばいいのだ。
そして、それを使ってトレードし収益を取りにいくにあたって、気をつけることは、タイムフレームの選択と、ユニバースの選択である。 前者については、また機会があればこのブログでも書くかもしれない(絶版になったDVDには怪説が入っているw)。 研Qするひとはあまりいないみたいだけど、とても大切なことだ。
後者もとても重要だ。 繰り返すが、アビ卜ラージ・卜レードの利点は、各種のリスクを避けることだから、サイズ(時価総額)やセクター(業種)、バリュエーション、ボラティリティといった観点で、似たような銘柄群をまとめ、ユニバースを構成しなくてはいけない。 それは投資資金の循環や大手の投資資金の銘柄選好を考慮に入れればなお良い。
ちなみに、これを行うに当たっては、BarraのJPEモデルに代表されるようなリスクモデルは必ずしも必要ない。 代表的なファクターに対するリスクを、徹底的に排除しようとしても、どうせスペシフィックな成分に影響されるに決まっているし、逆に言えば、真の意味でそうしたリスクを完全に排除したら、きっと拾いに行ける超過収益は残っていない(^^;)。 個人投資家の方がやるには、そこそこの大雑把さでよいと思う。
こうして、似たようなプロファイルを持つ銘柄で構成されたユニバース内で、「割高を売り、割安を買え」ばいいのだ。 この「スプレッド」が収束するのには、単なるペア・トレードの価格差とは異なり、立派な合理的理由がある。 あとは、もっとも適したタイムフレームは何かということを研Qして発見すればよい。 なお、参考書籍を挙げておくと、いつもの本だが、「クオンツ定量分析 によるマーケットの最新事情」が今もってベストであると考える。
なお、誤解のないように書いておくが、以前に推奨した照沼佳夫氏の「ペア・トレード/裁定取引で儲ける」で読むべきは、第3章(ペアにする銘柄の選び方)と第5章(裁定取引のしくみと実際)の2箇所であると個人的には考える。 前者の第3章は、似たようなプロファイルを持つ銘柄群を選定する際に非常に参考になる。
ちなみに後者の第5章は、「裁定取引」と書いてあるが、実際には裁定取引の話ではない。 書いてあるのは日経225に対するアクティブリターンをロング・ショートで取りに行く話だが、なぜわざわざロング・ショートにしてまでこれをする価値があるかといえば、トレードするにあたってアウトライトよりもデータそのものに優位性があるからである。
その理由は、簡単である。 アウトライトの絶対リターンから日経平均とのスプレッドのアクティブリターンにすることによって、データの定常性が増加し、はるかに扱いやすく、かつ将来の値動きが合理的に予測しやすいものに転換されたからである。
これまで見てきたように、アビ卜ラージ・卜レードの良さは、ただ単に広義のサヤトリによって、市場の上げ下げに関係なく収益を狙えるということだけにあるわけではない。 それはデータの転換という簡単な方法によってその性質を換え、誰にでも優位性が得られるというところにもあるのである。
一生懸命努力したり勉強したりしなくても、ちょいちょいと引き算しただけで、簡単に優位に立てるのだ。 これはまことに研Qしがいのある分野ではないか?
このシリーズ、ひとまずここでおしまい。 不評なら削除予定(笑)。
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