大相撲の大関魁皇(38)=友綱=が13日、愛知県体育館で行われた名古屋場所4日目に、横綱千代の富士が残した史上最多の通算1045勝に並んだ。魁皇の父、古賀誠二さん(69)は、直方市内の実家で、テレビで記録に並んだ瞬間を見届けた。「とにかくほっとしました。早く勝ってくれ。1勝を挙げてくれと祈っとったところです」と本紙の取材に声を弾ませた。
息子と同じく、誠二さんも病と闘っていた。昨年12月27日に内臓疾患で手術を受けた。魁皇も同29日に見舞いに駆けつけた。「親子なんで、特別な会話はなくて、ただ顔を見せてくれた。おそらくその時はほっとして帰ったと思います」と当時をしみじみと振り返る。
魁皇も度々、誠二さんの体調を気遣う場面があった。取材を申し込まれても「体調がよくないんだから」と断ることもあった。ただ、自分が頑張る姿を通じて、元気付けたい気持ちがあったことは確かだ。
幸い、誠二さんの健康状態は落ち着いている。「息子の存在は励みになる。互いに励ましあっていけたらいいですね」と大関魁皇の勇姿に感謝した。ただ、「だめだと思ったら潔くやめてもらいたい」と子を思う父の顔も見せた。
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