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【サッカー】

なでしこ 世界一王手 川澄2発 初先発起用に応えた

2011年7月15日 紙面から

◇女子W杯準決勝

(13日・フランクフルト=ドイツ)

 【フランクフルト原田公樹、浜田恵子】なでしこジャパン、ついに決勝へ! 2011年女子ワールドカップドイツ大会は13日、準決勝の2試合を行い、なでしこジャパンが川澄奈穂美=INAC=の2ゴールなどでスウェーデンに3−1で逆転勝利し、決勝へ進んだ。世界ランク1位の米国は3−1でフランスを下して決勝進出。17日夜、日本は3度目の優勝を目指す米国と世界一の座を争う。 

 宮間の左クロスへ向かって、ファーサイドからゴール前へ突進したのは、川澄だった。不調の永里に代わって、今大会初めて、この準決勝の大舞台で先発起用された身長157センチのセカンド・ストライカー。1点を追う前半19分、背後から相手DFに押し倒されるようにして同点ゴールを決めた。

 「(DFから押されて)耐えきれなくて転んでしまった。ゴールが入ったかどうか分からなかったけど、みんなが駆け寄って来てくれたんで、入ったんだと思った。結局どこに当たったか覚えてないです。でも本当にうれしかった」と川澄。そこへすかさず駆け寄ったのが、その9分前に失点のきっかけをつくった沢だった。

 「沢さん、涙ぐんでました…」と川澄は明かした。8歳年上で、かつては雲の上の人だった沢が、自分のゴールを喜んでくれたことが、うれしかったという。

 「沢さんは私が小学生のとき、もう代表選手だった。憧れだった選手と、今(INACと代表で)一緒にプレーができる。ずっとメダルを取りたいと夢を持ってやってきた沢さんに自分も加勢できる。人としても素晴らしい沢さんと、一緒にメダルを取りたかった」

 後半、その沢が勝ち越しゴールを決め、2−1で迎えた同19分だった。宮間からゴール前へのロングパスへ安藤が駆け寄る。飛び出した相手GKがクリアしたボールを川澄は拾った。右足でトラップすると、すかさず右足でロングシュート。約40メートル先の無人のゴールへすっぽりと収まった。なでしこジャパンの決勝進出を決定づけるゴールだった。

 「GKが出てきたので、思い切って打つだけでした。ボールが軌道にのって、入るかな。ああ入っちゃった、みたいな感じ。2点リードして、これはいけるぞっていう雰囲気になりました」

 川澄はW杯で2得点という大仕事をやってのけ、同29分に永里と代わって途中交代した。だが満足はしていない。

 「でも沢さんは(メキシコ戦で)ハットトリックしているから。チームとしてメダルは取ったけど、もう次のアメリカ戦のことを考えています」

 沢と一緒にW杯へ出場できる最初で最後のチャンス。だから金メダルを取って帰りたいと、切に願っている。 (原田公樹)

 

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