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【大リーグ】

フィルダー ブルワーズ初のMVP 豪快3ランで2人の息子とニコリ

2011年7月14日 紙面から

オールスター戦のMVPに選ばれ、息子のヘーベン君(左)、ジェーデン君(右)と記念写真に納まるナ・リーグのフィルダー=チェースフィールドで(共同)

写真

◇米大リーグ オールスター戦(ナ・リーグ5−1ア・リーグ)

(12日・フェニックス、チェースフィールド)

第82回オールスター戦は12日(日本時間13日)、当地のチェースフィールドで行われ、ナ・リーグが5−1でア・リーグを破り、1994〜96年の3連勝以来となる連勝で、今年のワールドシリーズ本拠地開幕権を手にした。通算成績はナの42勝38敗2分け。かつて阪神でプレーしたセシル・フィルダー氏(47)=元タイガースなど=の息子で、4回に逆転3ランを放ったプリンス・フィルダー一塁手(27)がブルワーズ史上初のMVPを獲得した。来年の開催地はロイヤルズの本拠地カンザスシティーのカウフマンスタジアム。大リーグの後半戦は14日(同15日)に再開する。

 125キロの巨漢が一振りでブルワーズ史上初の球宴MVPをつかんだ。フィルダーだ。1点を先制された直後の4回無死一、二塁、4番手ウィルソンに襲いかかる。5球目のカットボールを豪快なアッパースイングですくい上げ、左中間最深部に逆転3ラン、球団初の球宴アーチをぶっ放した。前日、主将を務めた本塁打競争で地元Dバックスのアップトンを選ばず、大ブーイング。一転、大歓声の中でダイヤモンドを一周した背番号28は「センターが全速力で追いかけていたので、本塁打じゃなかったら困るから、必死で走ったよ」とおどけた。

 表彰式や会見場には息子のジェーデンくん(6)、ヘーベンくん(5)も一緒だった。ガラス製のバット型トロフィーを振り回すヘーベンくんに、フィルダーが「頼むから試合で使わないでくれよな…」と懇願? する一幕も。また、決勝弾の感想を聞かれたジェーデンくんが「気に入ったよ」と素っ気なく答えると、会見場は笑いの渦に包まれ、パパは「家族や子供と一緒にここに来られた幸せ。とても素晴らしいひとときだった」と心底うれしそうに。

 顔を曇らせたのは、絶縁状態とされ、かつて代理人だった父セシルとの関係を語ったときだった。父はギャンブルで自己破産したという。自身と父との関係改善に息子2人が影響するかと聞かれ、「俺は2人を大事にしている。父をわれわれの関係に持ち込むつもりはない」と言い切った。

 今季が契約最終年。移籍話は今も絶えない。「それはワールドシリーズトロフィーを手にしてから考えたい。ワールドシリーズの本拠地開幕は大きな助けになる。今はMVPと開幕権の両方を手にして最高だ」。球宴3試合で無安打の父は15年前にヤンキースで“世界一”に輝いた。息子は08年の地区シリーズだけだ。球宴最高の勲章を手に、次は30球団の頂点へ。プリンス・フィルダーの新しい挑戦が始まった。

 

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