第一原発 安定冷却に依然課題残る
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第一原発 安定冷却に依然課題残る

7月15日 6時29分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

東京電力福島第一原子力発電所では、3号機の格納容器に水素爆発を防ぐための窒素ガスを注入する作業が14日夜から始まりました。この結果、事故の収束に向けた工程表のうち最初の節目としている「ステップ1」の重要な工程の1つが目標達成に近づきましたが、原子炉の安定冷却の要となる「循環注水冷却」でトラブルが相次いでいて、依然、課題が残されています。

福島第一原発の3号機では、水素爆発を防ぐため、格納容器の中へ化学的に安定した窒素ガスを注入する作業が14日午後8時すぎから始まりました。3号機では原子炉建屋内の放射線量が高く、ほかの1号機や2号機に比べて作業が遅れていましたが、これで予定していた原子炉すべてで窒素ガスの注入が始まったことになります。この結果、事故の収束に向けた工程表のうち最初の節目としている「ステップ1」の重要な工程の1つが目標達成に近づきました。しかし、汚染された水を増やさずに原子炉を安定的に冷却する際の要となる「循環注水冷却」では、フランス製の装置で水漏れなどのトラブルが相次ぎ、目標としている稼働率をいまだに実現できていません。このため、東京電力は、来月上旬にも新しい浄化装置の導入を進めていてその様子が14日、公開されましたが、原子炉の安定冷却までには依然、課題が残されています。