熱中症予防に有効な赤外線対策、98%の母親が「知らない」
今年は節電の影響により、夏場の熱中症の多発が心配されているが、熱中症は夏の暑い時期に限らず、身体が暑さに慣れていない梅雨の合間の気温上昇時や、梅雨明けの蒸し暑い日などにも発生しており、今年もすでに救急搬送や死亡の例がある。
今回の調査結果では、母親の約80%が車内の熱中症予防には「車内の温度上昇を抑える必要がある」と認識している一方で、その温度上昇の原因となる「赤外線」と「紫外線」の違いを正しく理解していない母親が60%以上にのぼることがわかった。母親が紫外線の影響と認識している「日焼け(98.5%)」「皮膚にジリジリとした熱を与える(63.0%)」「皮膚の水分を奪う(46.0%)」「温度を上げる(36.5%)」のうち、「日焼け」以外は赤外線の影響であり、多くの母親が両者を混同している実態が浮き彫りとなった。
また、車内の暑さの原因となる「赤外線」を防ぐための具体的な対策を、母親の98%が「知らない」と回答している。
車内の子どもの熱中症対策を心配する母親は、夏には98%にのぼるものの、そのほかの季節では割合が低く、熱中症が増加傾向になる春でも60%にとどまっている。日本生気象学会熱中症予防研究委員会の委員長として「日常生活における熱中症予防指針」を作成した実践女子大学 生活科学部の稲葉裕教授によると、「車のような密閉空間は温度が急上昇しやすく、最高気温が23度と比較的過ごし易い4月でも、朝から駐車していた車の車内温度が午後2時頃に50度近くまで上昇し、車内に置いた一部の缶入り炭酸飲料が破裂したという実験結果もあります(2007年4月26日「JAFユーザーテスト」)」という。
このほか男女合計では、夏の暑い時期、76.2%が「車を運転しているときに暑さでイライラしたことがある」と回答。また、暑い時期に車を運転していて不快に感じることとしては「一定の時間駐車していると車内が暑くなること(83.3%)」「ハンドルやシートが熱くなること(75.5%)」「クーラーによる燃費の悪化」「肌がジリジリと熱くなる」と、多くの方が赤外線による影響をあげている。
乳幼児のいる家庭に限らず、熱中症の原因を理解して、有効な対策を講じることが望まれる。
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